三人で家族になろうよ

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表題作ベビーはある日突然に!

鷹取彰吾,パートナー建築士で恋人,38歳
鈴江尚人,ロンドン帰りの一級建築士

その他の収録作品

  • パパに乾杯!
  • あとがき

あらすじ

設計事務所スペース・タカに籍をおく一級建築士の鈴江。事務所の代表である鷹取とは公私共にパートナーである。そんなある日のこと。鈴江が海外出張から戻ってくると、二人の部屋に見知らぬ赤ん坊が! 鷹取の元妻が行方不明になり、その子供の悠太を急遽預かることになったという。突如、男所帯に現れた生後5か月の乳飲み子。傍観の姿勢を決め込む鈴江だが、鷹取は意外にも真剣で…つい巻き込まれるはめに。この子の父親はもしや…?

作品情報

作品名
ベビーはある日突然に!
著者
如月芹  
イラスト
黒埜ねじ 
媒体
小説
出版社
イースト・プレス
レーベル
アズ文庫
発売日
ISBN
9784781612034
2.5

(2)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
4
評価数
2
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

二人でアタフタと子育てしているのがカワイイ

子育てBLです。評価がすごく低いのですが、理由としてまず文章が読みにくい! 他のレビュアーさんもおっしゃってますが、断定型の短い文章がひたすら続くのでリズムが上手くつかめません…。レビューを読んでから買えば良かったと最初の1ページで挫折しそうになりました。そして表紙の赤ちゃんも無表情に見えてちょっと怖いです。この絵師さん、モノクロだとそうでも無いのに、カラーだと人物の表情が不自然な感じになります。

さて、最初からさんざん文句を垂れましたが、結論から言って結構萌えました。
赤ちゃんの育児がすごくリアルなんですね。赤ちゃんが泣き続けると、周りの大人が余裕が無くなって喧嘩をしてしまったり、一時間置きに泣き続けて、すっかり大人を寝不足にさせてくれたりします。そして、オムツを替える、ミルクを作って飲ませる、泣き続けるのを交代で抱っこして急いで食事をとる等、本当に日常の細々した事が丁寧に書かれてます。

そして大体の子育てBLは、受けが赤ちゃんの世話をして「俺を放っておくなよ」と攻めが少しヤキモチをやくパターンが多いのですが、こちらは逆です。攻めの元妻の赤ちゃんという事もあり、意地っぱりな攻めが「俺が面倒を見る。お前に迷惑をかけない!」とやっちゃったため、攻めが慣れない育児にテンパりながら必死に子育てしてます。受けは突然現れた赤ちゃんを結構冷めた目で見てるのですね。赤ちゃんの泣き声で眠れない事に苛ついたり、バタバタやってる攻めと赤ちゃんを見て疎外感を持ったりしてます。

しかし、赤ちゃんが居る生活というのは手を出さざるをえない事が度々あり、少しづつ手伝ううちに情が移っていきます。この辺がとても上手で、自然に子育てを分担して一緒に頑張るようになり、色々なトラブルも乗り越えて、攻めと受け、そして赤ちゃんとの絆が出来ていきます。

引き取り手のない赤ちゃんが結構邪険にされたりと、この辺も現実感がありありで辛く感じる方もおられるかもしれません…。
なので、強くお薦め!!とは言えないのですが、出来上がってるカップルがアタフタしながら必死で子育てし、親として少しづつ成長する所を、赤ちゃんの成長も共に見守りたい!という方にお薦めします。

1

一行が一文

作家さんも絵師さんも初読みの方でした。レビューどころか評価も0件ってなんでだろうと考えるに、表紙イラストの赤ちゃんがちょっとなんか…怖い(笑)。モノクロイラストではとってもキュートなのでご安心ください。(なんのフォローだ)

子育てBLが好きで色々読んでいますが、この作品はこれまで読んだことのない展開でした。主人公カップル二人が公私にわたる同棲中のパートナーで、そこに攻の実子の疑いがある赤ちゃんが乱入してくるため、半分以上、赤ちゃんは厄介者として描かれています。その点が…確かにリアルではあるのですが、あまり気分のいいものではありませんでした。

また、二人は夫婦に近い信頼が確立しているはずなのに(二人の恋人らしい描写がほぼ無いので「はず」としか言えない)、赤ちゃんがいることで受が攻の愛情を疑う描写も気になりました。途中でそんな自分を省みてくれたのでホッとしたものの、基本的にこの受は思考が非常に女性的だなと感じました。

さんざん引っ張ったのに赤ちゃんの母親(攻の元妻)と父親のオチはなんだかやっつけ仕事っぽいし、攻の弟が受に言い寄る展開も必要性が不明だしで、もっとこう…物語を全体的に洗練する余地があったんじゃなかなーと思います。

何より!全体の95%以上で一行が一文なんです。分かりますかね…セリフ以外、句点と改行が必ずセットになっているんです。この作者さんのこだわりなのかもしれませんが、改行って段落や文節と同じで物語を効果的に読ませるために活用できるものなので、担当さんか誰かが改めてあげれば良かったのに…と残念に感じました。

3

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