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表題作或いは、愛咬。

椿定正,警視庁捜査一課の刑事
浮田智明,神鬼組の若頭補佐

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

白皙の美貌を持つ神鬼組若頭補佐・浮田の目下の悩みは、警視庁捜査一課の椿がなにかと絡んでくることだ。
ある日、いつものようにちょっかいを出してくる椿を軽くあしらっていたところ、突然椿に首筋を咬まれ、襲われてしまう。
椿がなぜ自分を抱きたがるのか、理由がわからず苦悩する。
そんな折、ある事がきっかけで浮田は敵対していた犬丸組の卑劣な罠にかかってしまい…。

作品情報

作品名
或いは、愛咬。
著者
笹原にしき 
イラスト
奈良千春 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHY文庫
発売日
ISBN
9784813041474
2.3

(6)

(1)

萌々

(0)

(1)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
2
得点
10
評価数
6
平均
2.3 / 5
神率
16.7%

レビュー投稿数2

挿絵は申し分ありませんが…

『或いは、傷痕』のスピンオフ。
前作にも出ていたヤクザ若頭補佐の浮田(受け)と、刑事の椿(攻め)の物語です。

あらすじ:
捜査一課刑事の椿は、若頭(前作攻め)とは幼馴染で、組に入り浸り。
度々口説いてくる椿を軽くあしらっていた椿ですが、ある夜、酔った椿に首筋を噛まれ襲われてしまいます。
その後も、酒に酔っては浮田を求めてくる椿を拒むことができず…。

まず刑事がヤクザと普通に良好な関係を築いている点に大きな違和感が。
この設定自体は前作既出ですが、今回は刑事がメインキャラとなるため違和感が倍増。
あまりに緊張感なく進むラブ展開にかなりの物足りなさを感じてしまいました。

ラブ展開自体も、酔った椿が浮田を押し倒し、そのたび嫌がりつつも感じてしまう浮田…というパターンが連続し、やや単調。
椿が浮田を好きになったきっかけや、浮田が椿に絆された理由、そして二人の人となりを表すエピソードや生い立ち等、あまりに情報量が少なすぎ、ストーリーに入っていけませんでした。

個人的に一番残念だったのは、浮田のキャラクター。
大人っぽいクールビューティかと思いきや、ヤクザとしても男としても言動が結構ブレブレで勿体なく感じました。
見知らぬ女が借金で苦しむのは平気なのに、昔の同級生が金を借りに来たら私情を挟もうとする。
幼い頃から男に好奇の目で見られてきたトラウマで性的なことは苦手な筈なのに、椿には押し倒されようが噛まれようがされるがまま…。
その場の雰囲気に流されるばかりで浮田自身の考えや意志というものが伝わって来ず、今ひとつ魅力を感じ辛いキャラクターでした。
奈良千春さん画の浮田は大変魅力的な眼鏡美人に描かれているだけに、本文で萌えられなかったのは残念です。

椿は、優しくてカッコよくて優秀な刑事…という設定のようですが、酔って浮田に噛みつきまくる印象の方が目立ち、言うほど良い男には見えないのが惜しい感じ。
昔馴染とは言え、何のてらいもなくヤクザと懇意にしているのも刑事としてどうかと思いました。
コメディならともかく、ドラッグや借金といったシリアスな題材が扱われているため、この椿のスタンスがどうにも浮いて見えてしまいます。

前作に引き続き奈良千春さんの挿絵は大変素晴らしいのですが、内容には引っかかる点が多く、中立評価とさせていただきます。

10

噛み癖のある犬

失敗した!と思わず途中で読むスピードが落ちていく作品でした。
この作家さんとは合わないというか、萌のベクトルがちがっているようです。

前作『〜傷痕』と同じく設定とカバー絵に惹かれて懲りもせずに読んでみましたが、好みだったのはそこだけで趣味じゃない内容でした。
奈良さんの美麗なイラストには萌×2を捧げたいのですが。。。

浮田さんをなんでもっとシビアなクールビュティーにできないかったのかとか、刑事と仲良しこよしすぎとか、流されやすい質だとかどんどん好きじゃないタイプになっていき魅力が感じられませんでした。

シリアスでいくのかコメディーかあるいはほのぼの路線か、方向性が定まらないままふらふらミックスさせてしまったみたいでした。

1

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