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表題作黄色のナルシス

花屋店長・咲宮譲(27)
ホテルの研修生・青木亮太(19)

その他の収録作品

  • ナルシスは嫉妬する

あらすじ

雨の中、傘もささずに項垂れる譲に一目惚れをして、早六年。花屋のオーナーである譲に会うために、足繁く「花ひびき」に通う亮太は、未だに想いを告げられずにいる。初めて会ったときは子犬のように可愛くて、「チビ太」と言われていた亮太も十九歳。身長も長身の譲に追いつきそうなほどになってしまった。ずっと譲の傍にいるためには、可愛い子犬の「チビ太」でいなければいけないと悩む亮太だけど、祥子という強力なライバルもいて…。

作品情報

作品名
黄色のナルシス
著者
篁釉以子 
イラスト
櫻間しゅおん 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
アイス文庫
発売日
ISBN
9784775501719
2

(2)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
1
得点
3
評価数
2
平均
2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

黄色い水仙の花言葉

篁釉以子さん初の年下攻めか!とあらすじから期待してしまうのですが、いつもの年の差物です。
唯一違うのは、攻め並にガタイのいい受けが出てきます。中身はいつものままです。
アイスノベルズでも出版されていて、内容の違いはあとがきのみです。
ガタイのいい受けをもっと目で味わいたい方は、史堂櫂さん挿絵のアイスノベルズの方がお勧めです。

花屋店長・咲宮譲(27)×ホテルの研修生・青木亮太(19)健気受け
13歳の時に、橋の上で泣きだしそうだった綺麗な花屋のオーナーの譲に亮太は一目惚れ。
出会った頃は小さくて「チビ太」と言われていたが、いまでは身長も追い付きそうで。
最愛の妻の響子を癌で亡くして、それ以来ずっと一人身の譲。
彼の傍には響子の妹の祥子がいて、女性であり最大のライバルと思っていた。
部屋に泊まって、中性的な容姿とは裏腹にたくましい譲を見て、初めてリアルな欲望が芽生える。

自分は男で身体もどんどんたくましくなってしまって、譲が好きな「チビ太」のままでいられない。
なのに、祥子は女で響子そっくりな可愛い娘もいて、離婚していまは一人身。
亡くなった妻の響子一筋の譲なので安心していたけれど、男の自分が敵う訳がない。
6年間の純愛と立場の苦しさからくる切なさ、その全てがたまらなかったです。
譲に好きになってもらおうとして一生懸命で、身体のデカイワンコって感じでした。
ガタイのデカイ描写があってそれで悩みはしますが、普段の言動や態度が幼いのでいつもの篁さんティストって感じもします。
譲に似合わない自分を自覚しているので、亮太は弱気で逃げ腰です。
実際に無断で仕事を放って逃げ出したりもするのですが、いままで追っていただけの譲が追いかけてきてくれて、ようやく立場が対等になったんだと思います。
亮太の場合は精神的にぎりぎりで仕方がなかったと思えて、無責任さも許せました。
それ以上に、脇役の健介が許せなかったからかもしれませんが。
譲の親友の健介がホモを嫌悪しているので、亮太をバカ犬呼ばわりするわ、事情も知らずに問答無用で殴るし、譲がいない所でネチネチと苛めるし、逃げ出す原因でもあるし、始終、彼が出てくる度にイラっとさせられました。
事情を知らない女の子達に向かって治してやってくれよと、ホモを病気扱いして個人的な性的事情を暴露しそうだったのも嫌でした。

あとがきがキャラと作者の座談会風でした。
その中で、身長差20センチが基本の篁ワールドで、ガタイのいい受けは珍しいと言う情報があって、ファンには納得してクスッと笑える情報でした。

エロ:★3 ガタイは大きいのに、反応は可愛い初めてづくしの受け
総合:★4 脇役が苦手だったのと、事情はわかるけれども、もうちょっと受けに根性を出して頑張って欲しかったです。

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