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表題作その指さえも

中垣遼太郎 大学生・飲食店代理店長
水江律 大学生・飲食店アルバイト(19歳)

その他の収録作品

  • 週末には食事をしよう
  • あとがき

あらすじ

本気の恋がこんなに苦しいなんて、知らなかった―。遊び人の大学生・律の想い人は、バイト先の代理店長・中垣遼太郎。ちょっとぶっきらぼうだけど、男前で優しくて、「できすぎ」とさえ思っていた遼太郎の指には、しかし数えきれないほどの傷があって…。初めての強烈な恋に臆病な律と、実は不器用な遼太郎の、切なく心に響くラブロマンス。

作品情報

作品名
その指さえも
著者
崎谷はるひ 
イラスト
櫻井しゅしゅしゅ 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
シリーズ
その指さえも
発売日
ISBN
9784829622018
3.1

(8)

(1)

萌々

(1)

(4)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
7
得点
23
評価数
8
平均
3.1 / 5
神率
12.5%

レビュー投稿数7

甘くて切ない恋心

友人に頼み込まれて引き受けることになったバイト先で知り合った代理店長の遼さんに一目惚れしてしまう律。
それまで本気の恋を知らなかった律は、初めての気持ちに戸惑い、胸を焦がします。
「その指さえも」は、二人が想いを通じ合わせるまでのお話で律視点。
同時収録の「週末には食事をしよう」は、その後の二人(&ストーカー女性?)のお話で遼さん視点です。

律は、崎谷さんお得意の甘ったるくてちょっとエッチな可愛いコ。それまでふわふわと遊んでいたという前置きの割には、遼さんに対して健気というか一途で誠実です。恋って人を変えるのねーと、とっても好印象。
遼さんもかっこよくて誠実で努力家という素敵な男性として描かれているので、律と一緒にときめくことができました。

こちらは、崎谷さんがデビュー記念に書いたお話を大幅改稿して出版したお話だそうです。
改稿にあたり、増量したポイントがお布団シーンに比重があるとのことですが(笑)、律は可愛いし、遼さんは意外と俺様で意地悪で、いちゃいちゃ度が高めで甘く、年上攻めが好きな私としては、非常に満足度が高い作品でした♪

ちなみに二人のバイト先は、居酒屋「韋駄天」で、「大人は愛を語れない」の直海くんが律の友人として登場しています。

4

甘くて可愛い。

『韋駄天(あるいは『大人』)』シリーズって言うんでしょうか。

こちらは、メインキャラクターのラブはすごく好きなんです。

昔の作品だからか、キャラクターもストーリーもとてもわかりやすい王道あまあまハッピーエンド。メインがどちらも若いせいもあるのかな。でもそこがイイ。
もともと『昔の崎谷さんの可愛い作品』は好きなんです(今がダメなわけじゃないですよ)。
Hシーンはともかく、ラブはあっさり目です。

中垣(攻)は、非の打ち所のない完璧な男前に見えてかなり情けないところもあるヘタレだし(でもダメ男だとは思わないし格好いいと思う)、律(受)は軽くて遊んでるけど実はピュア~なあたりが崎谷さんにはよくいるタイプですね。でも、ツンがないというか素直でとても可愛い子です。

この2人はほんとに好き。
ラブ面だけなら『個人的神級お気に入り』なのに!というくらいなんです。

ただ・・・とにかく脇キャラクターがダメでした(もちろん脇全部じゃないが)。

続編『週末には食事をしよう』の、中垣に付き纏うストーカー女が強烈過ぎて、ラブがどっか行っちゃいそうになります。いえ、ホントに。
あまりにも凄過ぎて、もういっそ怖いというより救いのなさに最後は哀れになってしまうほど。すごく気持ち悪いのは確かなんですけどね。

それでも、ストーカー女はもう別格としても、私は2人のバイト先の店長・宮本(スピンオフ『大人は愛を語れない』の攻)もものすごくイヤで堪りませんでした。
こういう無責任でいい加減な(その上風来坊的な)キャラクター大キライなんです。出て来るたびにイライラしました。

しかし、こんな初期から(元はデビュー記念に書かれた作品らしく、デビュー直後に出された同人誌に続編含め原型があります)こういう壊れたキャラクター出て来てたのね・・・
ちなみに、崎谷さんが初めて書かれた『ストーカー的キャラクター』だったそうですが。

そういうわけで、間違いなく好きだし面白いと思ってるのに、読み返すたびに微妙な気分になってしまう作品です。まあ、それだけ繰り返し読んでんだけど。

あとは、イラストがちょっとぎこちなく感じました。 イメージが違うというわけではないんですけどね。少なくとも、↓のシリーズ他作品のイラストよりはこちらの櫻井さんのほうが好き。

のちにルチル文庫から、キャラクターや舞台が共通する『絵になる大人になれなくても』『大人は愛を語れない』が出ています。

ちなみに、こちらは絶版ですがそのうち新装版が出るようです。その場合、やっぱりイラスト変わるんだろうな~。シリーズ他作品のイラストがものすごく!苦手なので、非常に残念です(失礼ながら櫻井さんも苦手ではあるんですが、ヤマダさんよりはよっぽどマシだ)。

2

なんてことない展開だけど、すごくキュンv

くぅー!惜しい。
崎谷はるひさんの飲食店モノは、大好物なんですよ。
バイト先の代理店長にひと目惚れしてしまうv
週3日のバイトのシフトが気がつけば彼に会いたくて増えてるw
毎日バイト先で会えるからその先を望まなくてずるずると片思い・・・
この甘酸っぱさとせつなさ、ちょっと古い崎谷はるひ作品って
うんちくもなくってすごく好きv

なんてことない展開だけど、すごくキュンvときます。

表題作『その指さえも』は受け視点
同時収録『週末には食事をしよう』は攻め視点
どちらも、ひと目惚れ同士で双方の恋に落ちた瞬間の描写がすごくいい。
とくに表情が読めない攻めが堅い表情の裏でこんな風に
恋に落ちてたのねーっ!のがすごくよくってニヤニヤした。

で、何が惜しいのかっていうと!
キチガイ女の登場が惜しい。
時々、崎谷はるひさんの作品にでてくるストーカー的キチガイ。
今回は、女でしたけど、これが完全にイっちゃってるんですよね。
たしかにそういう人物はいますけど、ここまで完全にイってるとおもしろくない。

服装も言動も、ちょいおかしい。
あきらかに嫌な感じだけど、なかなかガツンといえるほど
悪いことをしてくれないっていう、微妙な感じの悪い人ってのが
たいがいだと思うんですよね・・・

キチガイ女の居酒屋に入ってからの言動は、行き過ぎで
ちょっと萎えた。
ここまで悪態ついてくれると完全悪だから、責めやすいよねw
そしてキレる攻め。
なだめ、哀れむ受け。
・・・キチガイ女ちょっとかわいそう。

善悪はハッキリついちゃうとなんか安っぽく感じてしまう。

1

プラチナ文庫創刊記念作品

プラチナ文庫からは唯一の崎谷作品。ルチル文庫の「大人は愛を語れない」の宮本×直海も出てきています。

居酒屋の代理店長・中垣遼太郎×遊び人の大学生・水江律のお話でした。
律は綺麗で可愛くて、男にも女にもモテる甘え上手な大学生。そのためモラルは少々緩く面食いで、顔と声が好みだったらオッケーという尻軽のバイセクシャル。 セフレも多数おります。

しかしそんな律が初めて本気の恋をしました。お相手は居酒屋の代理店長をしていた大学卒業間近の中垣遼太郎。中垣は一見無愛想で口が悪いように思われがちですが、実は誰より真面目で努力家の男前でした。そんな中垣に惹かれていく律の切ないラブロマンスです(・v・)

この作品は話が2本入っていて、前半は両想いになるまでの律視点。後半は両想い後、就職して会社員になった中垣視点の話です。
前半では特に大きな波も無く両想いになれてよかったね~ってかんじでした。やはり出版社がどこであろうと崎谷作品はお布団シーンの比重が大きいです(笑)

中垣に対しては純情一途な律ですが、いざセックスとなるとやはり「慣れ」が見えて、さすがの中垣も思うところがあったようです。それでも「もう、俺だけだぞ」と苦い声で告げるだけの中垣は大人だなぁと。朴訥な男だと思っていたら案外エロくて独占欲が強いやつでした。中垣遼太郎は(笑)

後半は中垣視点で、律が初めてバイトとして店にやって来た時の衝撃から始まってます。どうやら中垣は律に一目惚れだったようです。(か……可愛い……)とか胸の中で呟いてるし。この瞬間、恋するばかが1匹出来上がったようです(笑)

後半のメインはなんといっても中垣につきまとうストーカーの存在感がすごい。そのストーカーのせいで疲れてしまった中垣が気の毒。しかしそのストレスを律の身体にぶつけるように、Hがいつもよりねちっこく意地悪でスケベったらしくなるのは違うだろ!と言いたい。律も泣き出すしカワイソーだよ(>д<)

泣いちゃった律ですが、それでも中垣の不安と苛立ちを感じとり優しく身体で癒そうとするのには頭が下がります。ホントに年下か律…(T_T)

で、どうにかストーカー問題も解決し、結局はラブラブな二人でした。気の晴れない中垣に律はこれまで培ったベッドテクを披露(笑)もう中垣は律にメロメロのグダグダです。

全体的に読みやすい作品でした。しかしプラチナ文庫にしては分厚かったなぁ…

0

続きが読みたい

崎谷さんを知るきっかけになった作品。
ありがち(?)な展開ですが、終始ドキドキ出来ます。

続編のお話があったのに、中止になったとの事。
読みたかったな~ 居酒屋は何度も違う小説で登場してるのに、残念。
崎谷作品の中でも1・2位を争うほど好きなお話です。

0

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