異世界に飛ばされた先は、中華風王朝!? しかも皇帝に後宮に囲われて!?

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表題作仮面皇帝と異界の寵妃

璃王、興国南煬皇帝
有馬斎、父親の借金返済のため異世界に来た大学生、20

その他の収録作品

  • 仮面皇帝と異界の寵妃 後日談
  • あとがき

あらすじ

父親の借金返済のため斎が選んだのは、異世界へ飛んで文書を発見して来るという眉唾ものの高報酬バイト。背に腹は変えられず異世界へと飛んだ斎は、到着した中華風の世界で、突然不審者として憲兵に捕らえられそうになる。ところがそれを制したのは、この国を統べる仮面の皇帝・璃王だった。璃王は国に繁栄をもたらす「龍痕」を持つ斎を後宮に通し、愛人として匿ってくれる。本物の寵妃のように愛でられ、斎は次第に璃王に心を開くが、璃王になにか秘密があることを知り…!?

作品情報

作品名
仮面皇帝と異界の寵妃
著者
高岡ミズミ 
イラスト
鈴倉温 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA(エンターブレイン)
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784041043042
3.1

(11)

(0)

萌々

(3)

(7)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
34
評価数
11
平均
3.1 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

異世界トリップのバイト始めました!

「異世界トリップする、高額バイト始めました!」と、どこかラノベを思わせる設定です。
お話自体にドラマ性があり、面白くてグイグイ引き込まれました。


内容です。
父親の借金返済の為、異世界に行きその世界を調べてくるという、怪しい事この上ない高額バイトをする事になった大学生・斎。
到着した中華風の世界で捕らえられ、酷い扱いを受けそうになりますが、偶然通りかかった皇帝・璃王に拾われて-・・・。

この皇帝・璃王ですが、顔の傷痕を隠す為、不気味な牛頭の仮面をかぶってます。
何故か斎を助け、何かと気にかけて好意的な璃王。
斎はたまたま肩に火傷のあとがあり、それが「繁栄をもたらす『龍痕』」と勘違いされ、後宮に入る事になるのですが、それも璃王が斎を匿う為に後付けされた理由でしか無いのですね。

最初は「愛人」としての務めに怯える斎ですが、その「務め」を強要される事も無く、二人はただ一緒に過ごし、心を通わせて行きます。このへんがとてもお上手で、ダラダラとページ数をとるワケでもないのに、二人が惹かれ合うのが自然に感じられるエピソードの描写。
視線が絡み、息のかかりそうな距離で感じる本能的な吸引力だったり、互いにどうしようもなく求め合っての口づけ。その描写が秀逸なんですね。個人的に、こうゆうのにかなりグッとくるのです。

そして、後々分かる、衝撃の事実。何故最初から、璃王が斎をやたら気にかけるのか-。驚きとともに、なるほどね~と納得させてくれます。
そして璃王のギリギリの決断。どんな思いで斎への手紙を書いたのだろうと思うと、切なくて仕方ない(つд`) 過去形なのが、また泣かせる・・・。
しかし、ちゃんとハッピーエンドなのでご安心を!!

最後に璃王視点の後日談が書かれており、こちらで糖分補給できます。本編は受け視点で書かれていて、本編後の短編を攻め視点でと言うパターンが個人的に大好きだったりします。
そしてここで分かる、璃王の斎へのメロメロっぷり。斎の機嫌を損ねたと慌て、欲しくて歯止めがきかないのには理由があるんだ!とやってるのが可愛いです。恋する男はバカだなぁ。

ラストがなんだか意味深なのですが、続編もありって事なのかなぁと気になります。
あとひとつ、これだけは解せないのですが、何故仮面が「牛頭」である必要があったのか・・・(~。~;)? 普通の仮面でいいじゃん?
私が理由を読み逃してるだけだったら申し訳ありません。

4

結末に感動

かなりの蔵書が部屋を圧迫して来たので、本棚の整理を始めたんです。
そうしたら未読か既読か分からない本がかなりあって、こちらの作品もそうでした。
その為にちるちるさんでレビューを始めたんですが、こちらの作品はレビューを始める前に読んだみたいです。
未読だと思っていたんですが、途中のシーンに何となく覚えがありました。

こちら、異世界トリップ物なんですが、高岡ミズミ先生の作品では珍しいのではないかと思いました。

そして設定が面白いです。突然異世界に飛ばされる訳ではなくて、高額報酬のバイトで親の借金を返済する為に自ら異世界に行くんです。
異世界が有るかどうかを立証する実験とか、ガルワナ文書の解読とかとても興味深くて面白かったです。
この異世界転送装置が有機体しか転送出来ないから、飛ばされる人はスッポンポンなんです。あのターミネーターの状態です。

こちらの攻めの璃王がですね、鈴倉先生のイラストも相まって魅力的なんですが、出会った時から斎を守ろうとするし、斎の世界の事を知りたがるんです。

それが終盤に明かされる璃王の秘密に繋がって来るんです。

後宮に入った斎に集まる嫉妬やら嫌がらせや陰謀とかは、良くありがちなエピソードでそれ程酷くは無かったです。
斎の教育係の元側妾の徐寧とか、宰相の恵佳とか脇役も魅力的でした。

思いが通じ合った時に斎は元の世界に戻ってしまうんです。そして璃王と離れ離れになってしまった斎の決断がまた良かったです。

これコミコミさんの特典ペーパーもあるんですが、そちらが本編後のお話でその後の彼等の様子が読めます。

1

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