あとがきによると、このシリーズは『小説ピアス』の中の短編読み物として描かれた『愛と忠誠の日々(6代目)』が始まりで、その後「続編を」との要望がありシリーズになったそうです。
元は坂東武士の家系である家の主人とその家に武士の頃から代々家老として仕え今は執事として仕える家の長い時代に渡るお話です。
武士の頃から主人の家では困ったことに男子がみな女性に興味がなく、このままでは一族存続の危機ということで、「当主になる者は花嫁を娶るまでは同性との交わりを一切禁ず」というしきたりが出来たという設定。
1話ごとに代が変わって主人公達も変わっていくのですが、私には上記の設定がネックとなりました(汗)。
ご主人様は子孫を残すためだけにおそらく愛もなく結婚して、しかも執事の家も代々続いているようなので、ちゃんと結婚なり女性に子供を産ませたりしてるんだよね?と考えると、奥さんや女性はどうなってるの?と考えたら大いに引っかかるものがありまして(汗)。
そういうことは考えず、Hのシチュエーションのみ楽しむといいのかも。
青海さんはオヤジと髭がお好きだということなのですが、私は青海さんのおじさまと髭は苦手でした(汗)。
このシリーズのお話では描き下ろしの『名残の枝』が一番良かったです。
評価は中立にしてますが、しゅみじゃない寄りの中立です。
『子猫の教育』を読んだ後に、神香さんのHPを見てみようかなと思い、たまたま見つけた番外編です。
本編で脇役として登場した政岡敦行と衣緒との電話でのやり取りが描かれています。
おそらく衣緒と可知が付き合い始めてまだ1ヶ月も経たない頃、時系列的には『とまどう恋のレッスン』より前の出来事なのかと思います(『とまどう~』はまだ読んでいませんが)。
可知が学生時代の友人の結婚式に出席するため留守にするので、特に予定が入っていない週末の金曜の夜、敦行から衣緒に電話がかかってきます。
敦行は週末暇だろうからどこかへ出かけるか?と誘ってくるのですが、(衣緒は可知と付き合ってるので)「俺と二人きりだとまずいんなら、その倉橋先生とやらも誘ってもいいぞ」と切り出す敦行。
本編では敦行と倉橋先生とはほんの一瞬しか会ってなかったのですが、敦行は先生の事気になったのね(笑)と、これからの二人の物語を予感させるお話でした。
初読み作家さんです。
3巻まで無料だった時に読みました。
1巻が大体70ページ以上で淡い色のフルカラーなのですが、台詞がかなり少なく、あっという間に読めました。
10年前のシーンから始まって現在のシーンになるのですが、現在大学教授のハジメ君のキャラが10年前と印象がかなり変わっていて違和感を覚えました。
10年の間に変わってしまった可能性もありますが、3巻までではその間のことは何も描かれていないです。
ハジメ君を気に入っていない留学から帰国した24歳の空君は、遊んでばかりいていかに楽に単位を取るかという事ばかり考えている上、ハジメ君の弱みを掴んで脅そうとまでするあり得ない学生…汗。
当たり前のことながら成績も良くないわけですが、それで留学できる大学ってどんな大学?という所も設定に説得力ないなと感じました。
魅力を感じるところはほぼなかったので、4巻以降は…読まないと思います。
初読み作家さんです。
実は笠井あゆみさんのイラストが好きで、まだ見たことのない古い作品を探していて見つけた作品です。
古い作品なので電子化もされておらず、上巻となっているのに続編が出版されていないのは古本で入手する前から知っていました。
挿絵だけでも見れたらいいなと思ったんです。
でも読んでみると、予想以上に私の好きなクラシック音楽の世界が沢山描かれていました!(表紙でクラシックギターが出てくるのは知っていましたが)
日本国内のいくつものコンクールで優勝し、スペインに留学も決まった矢先に交通事故で両親を失った18歳の明宏。
知り合いが一人もいない外国で、一人で強く生きていこうとしている姿は健気で、こちらも応援したくなります。
明宏の世話をギター課の教授から頼まれたアシスタントティーチャーのラウルは、明宏の前評判に揺るがされることなく見極めるような態度だったのですが、明宏の本質を知るほどに彼に惹かれていきます。
そして二人を結びつける不思議な過去。
この上巻はとても気になるところで終わっているのですが、クラシック音楽やスペインの雰囲気を楽しめただけでも良かったかなと思います。
笠井さんの初期の頃のイラストも少し暗めの雰囲気があって興味深かったです。
『明日屋商い繁盛』シリーズ完結です。
1冊丸ごと表題作シリーズのお話が収録されています。
1巻から綴られてきたお話がこの巻で編み上げられたというか、正に完成したというか、そういう印象の物語でした。
初めから少しずつ少しずつ物語の手掛かりになるようなヒントはあったのですが、それが全部繋がります。
ページが変わっていきなり語り手が変わり過去のお話が語られ始める手法も、ともすれば1ページ飛ばしたかなと感じられるほど唐突なので、普通は評価が下がると思うのですが、このお話では過去の出来事と明日屋での「今」が交差しているように一層感じられる方法なのかなと思いました。
ほんとにこういうお話を作れるARUKUさんは凄いと思います。
今回も切なさ高めのお話が沢山あって、おとぎ話の中にも人の身勝手さや理不尽さ、醜い所を感じさせられます。
そんな中でそれぞれの主人公達の愛情や優しい秋緒のあたたかさ、果ては小さな付喪神達の可愛ささえも一層愛おしく、また心に痛く感じられます。
実は1巻でも泣いてしまうようなお話があったのですが、評価は萌x2にしてました(私の評価の基準では泣いたら神なんですが…)。
でも今回はもうこんなに泣いたら神でいいよね(笑)と思い、神評価にしました。
全部で7組のカップルのお話が収録されています。
『ウルトラマリンブルー』と『楽しい俳句教室』以外は一話物の短編で、どの作品もまだまだこの先が読みたいと思わせてくれます。
7カップルとは言いましたが、中にはまだ恋とははっきり分かっていないカップルも。
この二人はこの後どうなっていくのだろう?と色々想像してしまいます。
とっても健気で控えめで純粋な受け様の描写は秀逸だと思います。
どの作品も好きですが、特に好きだったのは表題作と『ウルトラマリンブルー』と『シュミジエ』。
『役に立たない人』も受け様がとても愛しくなる性格でした(←ほぼ全部の作品挙げてますね^^;)
切なさとコミカルな所のバランスもホッコリさせてくれてとても好きです。
約20作品収録されているので、読みごたえがあります。
猫野まりこさんの『雷鳴とふたつ星』と山本アタルさんの『いじめてウサギくん』は今のところ個人的には余り好みではないのですが、他の作品は大体好みなので楽しめました。
特に好きなのは、扇ゆずはさんの『ジュリアが首ったけ』と鈴木ツタさんの『Barbarities』でした。
新連載のおげれつたなかさんの『エスケープジャーニー』は過去に訳ありの主人公二人がこれからどうなっていくのか楽しみな作品です。
タカツキノボルさんの『理想のアレ、探してます』はまだ2話目なのですが、主人公のキャラがぶっ飛んでいるのがギャグで面白いです。