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噛めば噛むほど味が出る

新書版が2003年、文庫版が2015年発売とのことで、文庫版ですら発売から8年経っている2023年にレビューさせていただきます!

電子版は新書の内容なので、加筆修正や書き下ろしSSを堪能したい方はこちらの文庫版がお勧めになります(2023年7月現在、通販や和泉先生が出店されている共同書店でサイン入りの書籍も購入できる状態です ※いつまで継続されるか不明のため、作者さまの公式サイト等をご確認ください)。

新書版と文庫版を読み比べてみると、後書きにもある通りセリフにはほぼ手を加えておられず、地の文の加筆修正が目立ちます。
特に受けである和貴のモノローグ加筆が印象的で、彼の繊細さや極端な自己否定が読者にも伝わって切なく…。
鳩やブランコを擬人化(?)して『綺麗な妹』と『汚い自分』を比較するのは「鳩やブランコはそんなこと考えないよ!!」と若干面白く、しかしながらそこまで思い詰めざるを得なかった境遇が可哀想で可愛いとつい攻め目線になって読んでしまいました。

こちらの作品は初読だけで終わるのではなく、最初から読み返すことで「この時の攻めはどんな気持ちで受けの言動を見ていたんだろう(ニヤニヤ)」と楽しめるのが『謎解き後に読み返すミステリー小説』のようで大好きです!
加えて続刊でも出番が多いカップリングのため、シリーズを最後まで読み終えてからこの巻に戻るのも様々な発見があって最高の読書体験ですね。

まだ文庫化されていない巻の文庫化や、正規手段では入手困難となっているドラマCDの配信版リリースなどを心から待ち望んでいます……!!

求む、文庫化!!

深沢×和貴の一作目『夜ごと蜜が滴りて』から短編を挟んでのメイン長編巻!!
伏見×冬貴も一作目『罪の褥も濡れる夜』からの書き下ろし長編収録!!
加えて第一部完結の上巻ということもあり、三兄弟の曽祖父(実は祖父)にあたる貴久と彼を支える嵯峨野のプロローグまで入ったとても豪華な一冊です。

現在書籍版の入手は難しく、挿絵のない電子版だけが正規の購入手段というのがとても苦しい状態なので、どうか文庫化を願っています…。

それでは推しカプの深沢×和貴についてレビューを!
『夜ごと蜜が滴りて』ではモノローグすらなく謎に包まれていた攻めの深沢、短編では彼視点の描写もあり人間味を感じられるキャラになりつつも、どうしてこれほどの執着心をもって受けの和貴を絡め取ろうとするのか?が分からないままストーリーが進んでいました。

その深沢の過去に迫り、いよいよ全貌が明らかになる巻といっても過言ではありません。
ゆえに超絶ドラマティック!海外が舞台となる長男カプや三男カプと比べて場所の移動が少ない次男カプも、今回は帝都を離れ深沢の故郷・能登に向かいます。
作者さまが当時の時刻表なども調べて作品を書かれたそうで、舞台と時代描写にどんどん浸りながら二人の旅路を見守れるの本当たまらないですね…。
今巻も含めて和貴の弱さがフィーチャーされがちな次男カプですが、深沢の脆さに読者も受けも心を打たれる、そんな素晴らしい展開が待っています。

もちろん旅のお楽しみ(?)、エロシーンも濃厚すぎるほど濃厚!
財閥企業の社長同士ですが家では主従関係に近く、「和貴様」「深沢」呼びがデフォルトの二人が名前で呼び合うのは卑怯ですよ…。
レビューなのでここまで頑張って「和貴」と書いてますが、私ごときが呼び捨てにしていいのか!?と思い出しては興奮で顔が赤らむラブラブ描写です。
またお道具プレイもこの二人ならではですね。針…簪のお店を見つけるとつい蝶の飾り付きのものがないか探してしまう癖が付きました。

旅のシーン以外にも見どころはたっぷりで、冬貴と和貴の受け×受けっぽい絡みは電子版で挿絵ないの許されないと思っています。。。
BL続編に出がちな当て馬…ではなく、男色嫌いなのに深沢の才能を欲しがる脇役かつキーパーソンの久慈も良い味を出していますね。

この二人の話が一段落後、急に場転して道貴と国貴の再会シーンから下巻への期待が高まるのも最高の引きです!!
2023年の今年は『夜ごと蜜が滴りて』の発売から20周年ですが、『終わりなき夜の果て』上下巻の文庫化などで改めてシリーズが注目されないか…と願ってやみません。

シリーズ開始20周年でも色褪せない面白さ

シリーズ一作目が20年前に雑誌掲載されたという2022年、このタイミングで初読→沼落ちしてしまった神作品のレビューを…。

ちるちるTVでBLCD回を見るとよくアンリ54世さんが推しておられるので、タイトルに見覚えある方も多いのではないかと思います。
ドラマCDは現在入手が難しいですが、原作小説は電子書籍にもなっているので手を出しやすいはず。
電子の内容はこちらの新書版なので、文庫の書き下ろし短編が読みたい方はご注意ください。

ただ個人的には新書版&電子版もとても推したいです!!
理由として、文庫版は作者様が加筆修正をしているがゆえに、受け(和貴)の内面描写がだいぶ「わかりやすく」なっています。
わかりやすいのはもちろん良いことですが、受けの真実に気付いているのは攻め(深沢)だけ、となる=読者も騙されやすい楽しさがこちらの版にはあるかなと。

表紙やあらすじで攻めが一筋縄ではいかない男だとバレバレですが、バレていても豹変シーンでは「きたきた!!」となるので、何度読み返しても本当に面白い作品ですね。
アンリ54世さんもドラマCDの方で豹変シーンのセリフを「サビ」と言っておられましたが、原作でもサビなのでどれだけリピートしても飽きない笑。
令和のコンプラ遵守攻めが話題に上がる今日このごろですが、正直BLでコンプラなど要らない派なので、同じ気持ちの方にはとにかくお勧めです!!

異世界よりももはや異世界的に思える大正ロマンの時代。
骨太な長編シリーズなので読破には体力気力を使いますが、好きそうなカップリングの巻から読み始めるもよしで、私のおすすめはこちらの次男編です♡

読めば読むほど二人ともが愛おしくなるカップリングの始まりの巻、20周年だからこそもっと読む人が増えてくれたらなぁと願っています!