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お決まりの猥語が残念。しかし演技は一級品!

 
さ……土門熱さんBLに出てたんだ?!
そんな驚きから即購入した作品です。
男女ものシチュエーション音声作品専門男優(男優とあえて言いたい仕事の方向性)かと思っていました。BL出演も解禁された?ということでしょうか。
声と演技は良いと思うけど私はちょっと手が出なかった役者さんなので、BL出演本当にありがたいです。

結論から言うと、土門さん!BL需要(しかも受け!)めちゃくちゃあるはずなのでこれからもどんどん18禁BLに出てください!!!ということ。

この方の喘ぎ声のバリエーション、それと濡れて言葉が端から溶けていくような受けの演技は本当に素晴らしいですね。
細かな震える息づかいに、体をどんな風にいじられているのかが、聞いているだけのこちらに『見える』のはもうこれどんな技術なんだ?と驚くばかりです。
エロスもエンターテイメントのひとつと捕らえて聞く人を引き込もう、楽しませようとする姿勢が感じられて嬉しくなってしまいます。

でも18禁もので激しいエロを売りにするとBLであってもどれも男女もののAVに寄ってしまうんですよね。
個人的にはせっかくの男同士の行為なのに女性器、女性の器官に例えて揶揄する言葉責めが出てくるとテンション下がるし、またこれかぁ……のマンネリ感が出てしまってもったいなかったです。
女の子になるからエロくなっちゃうんじゃなくて、男の子のまんま男を欲しくなってるんでしょ!
その体は!メスになった!女の部分で!感じるんじゃなくて!男だから!男の部分で!男のまんま!男だけの性で!体で!感じてるんでしょ!!!
……と、少しだけイラッ!とはきましたが、これは原作がそういう描き方をしているのでしょうがないんですよね。

それでも、リーマンなのにお前ら本当に仕事してんのか?などその辺も含め、エロ特化の作品として全ての設定はスケベのためのオマケ!と捉えられるなら現段階最高のどすけべ音声BL作品。

そして、実は驚くことに声優さんたちの技術力を純粋に堪能することのできる作品でもあったりします。

あんなにも繊細な息づかい。
断続的に繰り返される呼吸や高低差と緩急自在な喘ぎ声。
これは相当な肺活量とそれをコントロールできる筋肉と体幹、そしてそれら技の数々を最もその場に適したエロ表現として瞬時に組み立てる想像力、構成力と瞬発力がないとできない仕事ですよ。
ある程度の台本があるとはいえ、濡れ場の喘ぎ声なんてほぼほぼアドリブだと考えると、これはもうジャズなのではないかと!

土門さんの見事なメインで聴かせる主旋律について書きすぎて河村眞人さんの攻めについてほとんど書けてなくてすみませんでしたが、ここまで土門さんのプレイを際だたせるのは、河村さんの淡々と落ち着いたSの演技がしっかりベースのリズムを作って支えてくれているおかげ。
その中でも、河村さん演じるSの強い変態性が土門熱の歌う甘イキヴォイスにオフビートで絡まる瞬間、本当に何か歴史的な名演奏に立ち会ったかのような興奮に包まれました。
次は河村さんの受けも聴いてみたいと思います。

ここまで書いておいて、でも判定が中立なのは申し訳ないです。
しかし演技は最高。必要な役者さんはここにいる。これを作ってくれた気概にも感謝!
なので、ここを足がかりとして、メーカー様には18禁BLだけの表現や面白さをもっと深めていただけると嬉しいです。
 

乳首責め音声作品は尊い読経なのかもしれない

 
タイトル、あらすじ、ジャケ絵、等々。
どこをどう見ても個人的地雷の予感しかない。
そんな気持ちで時々見かけるたびにこれはいいかなと避けておりました。が。

うわ!これめちゃくちゃ面白いじゃないですか!

ジャケ絵でいきなり乳首に紐で、こりゃドスケベ特化の頭空っぽにできるサービス作品か?と思いきや、しっかりSMしっかりエロスしっかり変態、それでいて不器用で恋愛下手な大人たちの拙い手探りのラブストーリーもきっちり描かれていて多方面からグッと掴まれる強いお話でした。

最近はコミック原作のCD化が多いように思われ、それに慣れてきてしまった感があったのですが久々小説原作のドラマCDを聞いて思ったことは、情報量が多い!
文字自体は見えなくとも2枚組CD内に文章がぎっしり詰まってるのを感じます。

そしてその怒涛の情報量を事細かに声と言葉で表現する声優さんの職人技。
特に乳首に対する強いこだわりがプッシュされていて、乳首責めの心理描写がこんなにも丁寧かつ事細かに、しかも佐藤拓也さん野島裕史さんのノーブルな声で語られて、これはまさに聖歌!
佐藤さん演じる上杉紀章と野島さん演じる嘉島匠のサディストとマゾヒストとして始まった関係が、徐々に形を変え、主人であるはずの紀章がマゾである匠の求めるままに甘い苦痛の快楽を与えてしまう従者へと変化していく芝居に引き込まれます。

サドとマゾのSM関係が少しずつ Master&Servant という意味でのSM(MS?)関係に逆転していく心理ドラマを、声優さんの繊細な生身の演技で聞ける幸せ。
主人と従者が従者と主人で、二人が互いに互いの主人となって、ああ主は来ませり!!!とばかりにもろびとこぞりてフィニッシュ迎えまつる愛の物語。(クリスマス時期に買いました。季節はずれですみません)
そう、変態と恋愛は母音が同じで、元を辿ると根っこの部分は一緒なんだなと気づいた次第です。そうかな?

物語冒頭、着ているシャツの乳首部分を「出来心で」自ら切り取るマゾの匠に、いや、ねーよwwwww と慣れない草を生やしたのち、この作品を聞き終える頃には声優さんの技術力、声と表現の説得力にねじ伏せられ……あーそうですよねぇ、たまにうっかり乳首のとこくり抜いちゃいますよねぇ……わかります!と鮮やかな「わかり」を得てしまったのでした。
素晴らしい演技をありがとうございました。

乳首、乳首、とにかく乳首。
近年は盲腸でさえその存在意義が解明され論文も発表されたというのに、男の乳首なんて(性的にいじくる以外)本当に全く存在する意味がない。
しかしあえてそんな死蔵器官を、愛で、声で、ノリにノった演技で、ニップルクリップで!攻めに責め立てるこの作品はもはや乳首の永代供養。
乳首責め音声作品はBL読経。
これはCD再生のために突っ込むドライブ内で円盤が1回転するたびに経典を1回読んだのと同じだけの徳が積めるBLマニ車なのではないでしょうか。

……とかそんな屁理屈こね回しながら乳首こね回されてる最高喘ぎ声を聞き、歓喜極まるその声と相反するかのような静かに語られる心理描写に熱く感謝するのであります。
遅ればせながら、原作も購入いたしました。

メインCPの二人について書きすぎて触れられませんでしたが、もうひとつのCPを描いた『MILK編』の方も素晴らしかったんですよ。
村瀬歩さん演じる奴隷志望の学生あつむくんと落ち着いた雰囲気の匠とで会話の進む「奴隷あるある」のようなやりとりも楽しかったです。

2016年作品をいまさら聞いて激しく感動していますが、今からでも遅くはなかったです。
笑いあり切なさあり。エロスは特盛り。耳に幸福。そして乳首。
エンターテインメント性に富んだとても素敵な作品です。
まだ聞いていない方にぜひ聞いてほしいです。

 

今も揺さぶられ続けています

自責、後悔、諦念、贖罪、懺悔。
野島裕史さんの声と芝居に春が抱えるこれらの心情がしっかりはまって終始聞き入ってしまいました。
なんて十字架の似合う声なんだろう。
それにプラスして、裏社会、元ヤクザ、ウリ専、ヤクザのイロ……そんな後ろ暗い過去と性、夜の男の空気感とが絡んで醸し出される色気もたっぷり表現して聞かせてくれました。

あの素敵な原作に声が乗ることで春という人間の魅力がさらに増していたように感じました。
声の力、声優さんの技術ってすごい。
もちろん春さんだけでなく他キャストのみなさんもジャストと思わせてくれる演技で文句なし。
前作のMODSも含めキャストを決めてくれた方々と出演してくれた声優さんたちに感謝です。
素晴らしいドラマを聞かせてくれてありがとうございました。

春は雪鷹に兄 時雨の残してくれた優しさと裏社会の虚しさ恐ろしさを説き、兄や自分と同じようになるなと決してそちらには行かぬよう願う。
雪鷹はそこから抜けられなかった兄と同じく、いまだに抜け出せずにいる春を今度こそカタギにするため、兄が救った春を再び救うため自ら望んでヤクザになる。
任侠版 賢者の贈り物 in 新宿。

誰にも愛されない(と思っている)けど兄からの愛を知ってる雪鷹と、昔は愛して、今だって本当は愛されたい春との、過去を知りぶつけ合い、互いにあきらめかけてた未来に光を見いだす物語に、先述の野島さんはもちろん雪鷹の小野友樹さんの演技がぴたりとはまって良かったです。
子供時代をひきずる大人の精神的成長物語として、役柄の表向きの粗暴さに隠れた繊細な内面との様子を丁寧に聞かせてくれましたし、なにより小野さんが演じるヤクザの息子のオラオラ感は最高。
アウトロー映画などのチンピラ芝居の中にいてもセンターで光る主役のような力を感じました。

春が時雨に寄り添った過去、シロとの出会いと複雑な気持ち伴う関係など、書き出すときりがないですが全てが原作忠実に、それでいて生身の人間が演じるドラマとして声が乗ることで原作でははっきり描かれていなかった部分の解像度が上がりさらにいろんな解釈が広がった気がします。

時雨さんの亡くなった原因には、まあ八神は必ず絡んでるのでしょうが、その辺を深く掘ったら時雨さんと春さんを軸にしたクライムサスペンスも考えられるのではと思ったり。
個人的には、特装版のCDにもあったように、虎が微妙に嫉妬するくらいのシロと春さんの関係から展開する虎シロ、雪春、二組のカップルの話とか見てみたいし聞いてみたい気持ちです。

春さんの物語、MODSの世界をファンとしてもっともっと知りたいんです。
でも NIGHTS BEFORE NIGHT の世界で春さんが救われて、あとは読者の心の中で……という形も正しいかな。と、そんな気持ちのせめぎ合い。
いや、もっと欲しい。でも、もう彼らの物語は一段落したここで、そっとしまっておきましょう。いやそれでも。
そんな気持ちで今も揺さぶられている作品です。

原作、CD共に発売からかなり遅れての購入でした。
BL作品の、特にドラマCDは遅れて知ると廃盤やずっとメーカー欠品だったり、予約特典 初回限定などに付く物語が手に入らず中古品を探してしまいがちなのですが、こちらは公式で買えば必ず特典のCDと小冊子が付いてくるのでその点もありがたかったです。

とても気持ちに響く作品でした。
遅くに知った作品で、ここに書いてももう誰も読まないかもしれませんがとにかく何か書き残しておきたくて今感想を書いてみました。
リアルタイムで知りたかったなー!という気持ちも残しつつ。

素晴らしい作品をありがとうございました。
 

繊細と大胆の交互浴

キャスト発表から楽しみにしてました。
原作が性を軸にした作品だけに序盤から飛ばしまくりで本当にほぼほぼ脱いでる、体感的に8割以上絡んでる感覚で進行しますが、こんなにもずっと「やってる」話なのに全く単調にならないのは驚きです。ダレない。テンポが良い。
それはあの手この手のプレイでどうこうというより、行為そのものに物語を持たせてるのがわかる聞かせ方だからだと思いますし、それを演じきってくれた二人の役者の力を感じました。

それと、お二人の声質のせいか激しい絡みや発する声が下品にならないんですよね。とても綺麗に聞かせてくれます。
これだけこってりした内容でもすっきりしていて、見た目濃厚でも良い肉の脂はいくら食べてももたれない。そんなことを思わされました。
なので、逆にこってりギトギトなジャンク味のもたれるような濃さを求めているときには少し物足りないかもしれません。

原作と比べるとカットされてる部分もありますが、わざわざお金出して聞いてるBLCDで可哀想な回想に出てくるモブ女子や胸くそ野郎の声などはできるだけ避けたい方なので、今回の二人の会話やモノローグなどで何があったかを想像させる演出は個人的にはありがたかったです。
可能な限り龍二と誠以外の会話を省くことで二人のやり取りや関係性がより濃密になっていたと思います。

龍二の神経質そうな抑揚乏しい声での卑猥とも言える熱い言葉責め、序盤うらぶれた誠の様子と性と生を与えられたあとの熱量、そしてこの性と死の演技を繰り広げた役者お二人のフリートークでのオンとオフ。
冷静と情熱、プラスとマイナス、熱いと冷たい、墓場とセックス、そんな温度差が交互にやってくるBLサウナ効果。
これは完全に 整う やつです。
たくさんの人に聞いてほしいです。