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水辺の夜 R18電子 コミック

euja 

切なさがどんどん膨れ上がる読み応え抜群のダークLOVE

借金、暴力、凌辱強姦と荒廃的なテーマを軸にトリッキーな圧倒的強者×弟想いの強がりオメガの切ない行き違いが織り成す裏社会ダークLOVE。
攻撃的な反面、人生に絶望しているイヒョンは不憫でカワイソ可愛いし気性の荒いイヒョンを飄々とあしらうテジュはゲスかっこいい。甘さは皆無の2人だけど物語が進むごとにどんどん切なくなっていってエグい内容なのに萌えも襲ってくるもんだからかなり情緒が忙しい(笑)

以下2部ラストまでのネタバレを含みます。(シーモアなど大手配信サイトはまだラストまで配信追いついていないのでそちらで追ってる方もネタバレ注意!!待てないせっかちさんはベルトゥーンへgo)
↓↓↓

父親の借金を背負わされ、幼い弟と心中しようとしたキム・イヒョン(受・オメガ)は寸前で借金元の非道なヤクザ、ヨ・テジュ(攻・アルファ)に捕まってしまいテジュの管理下で返済の為の労働を強いられてしまう。選択肢の一つとしてテジュから風俗の仕事を勧められるイヒョンだけどもちろん拒否。まっとうな仕事を掛け持ちでこなしながら細々と借金を返していく事に(逃げた父親ほんと許せん)。幼い弟を残して家を空けなきゃいけない日が続く中、なんだかんだイヒョンと弟イヨン(激カワ)の世話をやいてくれるテジュ。取り立ての為とはいえ住む家も与えてくれたし、ゲスだけど優しい所もある…うん。ゲスだけど(3回目)。
どん底にいながらも媚びないイヒョンにテジュはだんだん特別な感情を抱いていくわけだけど無自覚なのがまた萌える。相棒や部下にさりげなくつっこまれても何?状態のお約束的くだりもヨシ。あるトラブルが起き、弟の為にイヒョンがとうとう身体を売ると言い出した時はめちゃくちゃ不機嫌になったりして、最初は勧めてたくせに~とニヤニヤせざるを得ない。そして精神的にギリギリのイヒョンをさらに追い詰めるようなテジュの言動に、おっまえぇぇ!いいんだな?そんな事言って?知らないよ? と、盛大なアレ←(笑)の予感に期待は膨らむばかり。
結局テジュ自身がイヒョンを買う形で話は収まるんだけど、これが後々拗れの原因に。イヒョンにとってテジュとのセックスは売春行為でしかないわけで、自分は性欲処理の安物に過ぎないと思っているわけですよ 。はぁ、もう…テジュが無自覚クソ野郎(でも好き♡)なばっかりに…。
そうこうしているうちにイヒョンへ想いを寄せる大学生ヘソンが現れ、イヒョンの気持ちもヘソンへ向いていると思い込んだテジュがやっと自分の気持ちを自覚した時には自分とイヒョンの間には結局借金という繋がりしかなくて。
あぁもう、もう、もう!!と、この絶妙な行き違いのもどかしさに悶えまくり。そしてハイきましたよー!攻めザマァ万歳勢歓喜の時が!!
自分はイヒョンにとって不幸の元でしかないという現実に愕然とするテジュの姿に、いやわりと優しかったと思うよ?イヒョンも本当はわかってるよ? なんて慰めながらもザマァしつつ、これが愛じゃなければ何と呼ぶのか~♪と米津玄師の歌声が脳内フル再生で情緒の波は最高潮に!!(落ち着け)
しかし愛してると告げたら喉絞めキメられるなんて…こんなバイオレンスな告白シーンあります?(笑) それだけイヒョンはテジュになんの期待も持ってないんだなぁと思うと自業自得とはいえテジュ…可哀想(笑)←笑うな。
そして2部は佳境を迎え、何より大切な弟を大切が故に手放して一人になってしまったイヒョンと自分だけはイヒョンの味方でいなければと心に決めるテジュ(直接言え)。そんなたまらん展開のところで2部終了。えぇ…別の意味でもたまらんのですが。3部はいつ始まりますか…。
2人の関係にやっと光が見えてきた反面、逃げていたイヒョンの父親とイヒョンを逆恨みしているテジュの元部下が何やら小賢しい動き。ほんとこの2人…早くテジュにボコボコにされろ。あとヘソンはこれで退場なのかな? たぶんまだ絡んでくるよね? 苦学生のフリして実はどこぞの御曹司って展開とかありそう(なんか育ちの良さが漂ってるんだよな )。とてもいい子だから当て馬の役目を無事終えた暁にはちゃんと幸せになって欲しい。
それにしてもここまでわりと要素の薄かったオメガバ設定がついに本領発揮か?と思わせるラストで (作者様もTwitterで軽く言及されてましたね!)、3部が本当に待ち遠しいー!!

※追記
作者様のTwitterより、本国では10月から再開予定とのこと ヤッター!!日本での配信も爆速でお願いします!!

中陰ノ宮 電子 コミック

Bamilssi  zaru 

拗らせ愛ここに極まれり。

表紙の雰囲気と攻めのビジュアルに惹かれて試し読みから入り、心を掴まれてしまいました。ものすごく良かった…。切なさと悲壮感が漂うストーリー展開に毎回胸を締め付けられました。現世でのお話が進んでいくなか要所要所で前世での出来事が垣間見えるんだけどタイミングや描写が素晴らしくどんどん引き込まれます。互いの本心を知らないまますれ違ってしまったせいで、相手への想いが歪んだ執着、歪んだ愛憎へとそれぞれ変わっていってしまう。フン(受け)が心を閉ざし壊れていく様を目の当たりにしながらも己の暴走を止められない皇帝(攻め)の不器用さや、拒絶の裏のフンの悲痛な本心が明かされる過程は切な過ぎて泣けてきました。拗らせ愛ここに極まれり、の様相。事前にレビューを拝見して最後はハッピーエンドだと承知の上で読んでいたけど、それ本当ですか…?と本気で疑うほど悲壮感溢れてます。そのどん底からの再構築が丁寧な心理描写で描かれ最後は見事に着地しました。 絶望のあとの光、最高ですね。そしてとにかく皇帝が個人的どストライク。 受け以外にはとことん冷酷で容赦ないっていうの大好きなんです。まあ前世は愛し方間違えてしまって受けにも酷い仕打ちするんですけど…。でもってビジュアルも最高に神。あの顔面だけで何度でも読み返しちゃう。動作の描写はなんだかぎこちなくてそこは正直あまりお上手ではないけど表情や背景の描写は本当に美しくて素晴らしいです。フンの生家でもある五大家というのが皇帝と敵対しているという設定の割には全くと言っていい程絡んでこないのでその辺の設定をもうちょっと生かしてくれていたらよりお話に重厚感がでたかな。とはいえその分二人の関係性の描写にひたすら焦点が置かれているのでこれはこれで良いとも言える。切ないほの暗さがお好きな方にはオススメです!

ENNEAD 電子 コミック

MOJITO 

テーマ、ストーリー、画力、全てが素晴らしい!

衝撃作!久しぶりにぶっ刺さりました!
近年テーマも話の構図も出尽くした感があり(すみません私の勝手な印象ですもちろん素晴らしい作品はたくさん出ています)、個人的にはここしばらくガツンとくる作品になかなか出会えずにいたのですが…きましたね、二重の意味で文字通り「神」が。

◇テーマ
エジプト神話→これだけでもう無条件にワクワク。

◇ストーリー
エジプトの神々の争いを軸に全方向からサイコ執着されるド強の暴君(ド美人)→属性てんこ盛り、神話ベースだから当然の如く骨太ストーリー。スト重&闇耐性持ちなら高確率で刺さる。光寄りの方には不向き。

◇画力
世界観に見事にマッチした迫力ある肉感的ボディとエキゾチックな容貌→素晴らしくエロいの一言。

ざっくり言うとこんな感じです。
影絵風の独特な表現での神話の説明から始まり、序盤の暴君セトの残虐非道っぷりにとっかかりは少し難易度高いかもしれませんが読み進めれば濃厚な愛憎劇の沼が待ってます。そしてセトの印象が180度変わる。強くて美しくて憐れで哀しくて、もう愛おしくってしょうがなくなります。


ここからネタバレです、ご注意下さい。↓↓↓


そんな愛すべき受け様セトに対する攻めの面々(?)の執着がとにかくハンパない。
まず公式攻め様である甥ホルス。言葉少なく、面(?)を被っているので基本口元だけしか見えず表情もわかりにくいのに読者にはダダ漏れのセトに対するクッッッソデカ感情。ホルスにとってセトは絶対的神様であり、その神に一番愛される存在になりたかった=息子になりたかった。ここ一瞬ん?となったけど要するにセトが一番愛するのが息子なんだったら自分がそうなりたかったと、でもしっかり性的欲望はあると、ふむふむ。規律正しい好青年かと思いきやとんでもなく拗らせた相当ヤバいヤツだった。ちなみに誰に対しても礼儀正しく優しいホルスだけどセトに愛されるアヌビスの事は嫌いなもよう。セトを独り占めしたいんだよね、わかるようんうん。
でもね居るんです、もっとヤバいのが。文字通りの親玉が。

それがセトへの想いを拗らせに拗らせまくった狂愛の兄オシリス。一見すると物腰の柔らかい高潔な人物に見えますが…サイコが過ぎませんかこれ(褒めてます)。執着レベルカンストしてますよね? 静かな狂気に戦慄さえ覚えます(褒めてますpart2)。エジプトの最高神だったのだけどその地位すらセトへの執着で動いてきた結果手に入れたようなものだからそんな名誉も権力もなんなら自分の命すらも二の次で欲しいのはセトだけ。そのセトに殺されて冥府に堕ちてなお、セトを手に入れる為にあれやこれや画策してるっぽい。オシリスのセト狂っぷりはもう読んで!と言うしかない。

そしてセトの息子(実際には甥)アヌビス。残虐な暴君へと変わってしまった父セトに絶望しつつも自分を愛してくれていた頃の優しいセトの面影がチラついて完全に決別する事ができずにいる。セトに対して並々ならぬ執着を持っているのは確かなんだけどそれがどういった類いの感情なのか現時点では正直よくわからない。この執着がこの先どんな形になっていくのかな、いやきっとアレなほうへいくんだよね? 実の父親であるオシリスに利用されて本当に不憫な子です。

最後はセトに興味津々の謎のチャラ神。こやつが本格的に絡んでくる第2部はコミカル描写が増えてるけど (同時にセトへの虐げ度も増してて読むのホント辛い)、捉えどころのないキャラで不穏さもあります。軽薄に見せかけてちゃんとセトの事を心配している風ではあるので悪いヤツではない…のよね? たぶん…。いったい何が目的なのか。もれなくこのチャラ神もセト狂になってしまうの?

といった感じで全方向から執着包囲されるセト様。そして物語は第2部に入り、自身の業に追い詰められていく様は因果応報とはいえ本当に辛くて見てられません、早く救済がほしい。
この作品、近親モノになるんでしょうが、このエジプト神話やギリシャ神話然り、神話の神々って近親婚は当たり前なんですよね、主要な神はほぼ血族ですし(近親間で交わってればそりゃそうだ)、神は一人で完璧な存在で、基本不死なので親、きょうだいの概念がそもそも俗世とは違う。なので一般的な近親モノの作品とはちょっと印象が違います。地雷だという方もぜひ思いきって踏んでみてほしい。本当にあらゆる意味で凄い作品です!