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あまりに偏りが酷い

らんの出番3ページくらいしかない上に挿絵もない。

直の別人格なんだし本当に、心の底からどうでもいいと思っていても嫌々仕方なくであろうと10ページくらいは書くべきだったと思う。10ページでも少ないけど3ページよりはマシだろう。

らんが夜と離れて4年間どんな思いだったかはそのくらいどうでもいいらしい。

ついでに言うと終盤になって夜に対して、何を望んでるか分からないだのらんと会わせればいいと思ってただの。4年間も有って歩み寄ろうとしなかったの?らん消えてたらどうするつもりだったの?

夜空じゃない時の夜もわりとどうでもいいらしい。空と似た外見だったら青より夜の方が好きなんですけど。

更に夜と直がセックスした件について冗談混じりで語る始末。せめて寸止め程度にしておくべきだった。直とセックスする時にこっちでは全然とか言ってたけど前巻の夜の件の時点で全然では無い。



好きしょ自体は空直が良かったのとafter stories!で補完が有ったので夜らんも良かったし祭はいい奴だし広夢は可愛いので好きだけど、正直なところ好きしょ以外ヒット作が無いのも仕方がないと思う。

最悪

この作品自体は好きだけど、この巻は空直ルートとして最悪としか言いようがない。

そもそも7年間監禁されて強姦され続けるより不幸なことなんて世の中にはほとんど無い。作中のあらゆるキャラクターの不幸なんてそれと比べたら大したことない。せいぜい比較できるとすれば空や直の両親くらいだろう。

このような、当たり前の感覚すら大切にされず他のキャラクターばかり優先されている。好きしょ以外にヒット作が無いのは当然だと思います。

残念ながら夜らんがメインでは無い

上巻空直、下巻夜らんという対になる表紙にしたかったのだと思います。らんに関しては下巻に出番すら無い。実際のところ、ノベライズ担当の沢城さんがこの表紙みたいな良さを全然活かしきれずに終わってしまい残念で仕方がないです。
二重人格それぞれが片方は既に付き合っていて片方はこれから進展していく、なんてかなり美味しい設定だと思うのですが本編でも番外編でも夜らんは出番少ないです。

本編は面白い。それぞれのキャラの本音が描かれていて、空の忘れていた記憶も衝撃的でした。
特に直に関しては以前にも有りましたが監禁当時に精神が戻っている状態が痛々しい。約7年に及ぶトラウマというのは重い。

それはそうとしてRAINから登場するキャラって基本的に好きじゃないです。今まで登場したキャラは用済み、みたいな扱いにしてまでキャラ増やしすぎです。

真一朗なんですけど、本編の描写においては探偵としての能力は低いと言わざるを得ないです。
高級マンションに住み高級車に乗っていながら七海には旧式のパソコンを使わせて、明らかに探偵として金の使い方を間違えている。
潜入が完全にバレている。七海については本人もバレるの承知だろうけど、真一朗も外見変えたところで名前でバレる。実際バレてる。名前については実は本名じゃないオチは無いと思うが戸籍の名前がどうであれ真一朗って名前は相沢は普通に把握している。
仮に名前の件が無くても七海を尾行でもしていれば簡単にバレる。変装しないで保健室に来たことも有った。
その数年に及ぶ潜入の成果も全然ない。

何よりFIRST LIMITの時点では「直がいったいどうやって相沢の研究所から脱出したのか」という点についてちゃんと疑問視していたが、それからこの問題について深く考え無かったのが今回の結果だと言える。

結局奏司の指摘の数々が当たっているという結論に行き着く。
特に「今まで何人の人間を巻き込んだ?」に関しては本当にその通り。人が死んでいるんですが。確認できるだけでも4人以上。

問題は作者側が「そういうキャラ」として書いているんじゃなくて本気で真一朗をかっこいいキャラって思っていそうなところなんですよね。私は上記の通りの探偵能力に加えて七海に関しては些細なことですぐ浮気とか疑うのに自分はどうなの?って印象が強いです。そもそも真一朗が有能だったら直は今回みたいな行動を取らずに真一朗たちに相沢の件を任せて空たちと学園生活を過ごせたんですよね。

好きしょの世界観を大切にして欲しかった

連載前にプロトタイプの読み切りが有る作品も多いと思う。しかし連載開始直後だったらともかく3年くらい経っていきなり読み切りに出てきたが連載には今まで出てこなかったキャラが主要キャラとして出てきたらどうなるだろうか。だいたいの場合「やっと出せました!」というテンションの作者とは反対に読者にとってはわりとどうでもいいという感じにならないだろうか。少なくともこの作品についてはそう思う。

ましてや空主人公のゲームで攻略もできないキャラ増やされてもって思うし、このノベライズは空直ルートなんだから学の恋愛話なんてよそでやればいいだろう。好きしょの話は好きしょで。も待て!の話はも待て!で。そもそも好きしょでは芥学が定着してて後から出てきた椎名の方がかませっぽい上に最終的につたえゆず先生含む4人のオーダーでミッション・チョイス!にて芥学展開で椎名関係ないところでくっつくというもうなんで出したのか分からないキャラになってる。北村に至っては女の子とくっついて欲しいというようなことを言われ学の攻略キャラとすら扱われていない。

青は真七カップルにとっての擬似親子を形成するキャラとしても都合がいいのだろう。椎名や北村の登場は青の友人として登場させたい意図も有ったと思う。しかし、青というキャラは正直なところ好きではない。男であの話し方って、という感じ。いわゆる男の娘で女性声優でもギリギリなくらいだと思う。

当初は直に他の人格がいるという設定も有ったけどそれは消えていた、だけだったら別にいいんですけど。

つくってる側のブームが多重人格から外見がそっくりなショタに変わっていってしまった結果、作品としての一貫性もなく夜らんの扱いについても雑。4年もあったんだから空はもう少し夜の気持ちとか考えてあげても良かったんじゃないの?

とにかく4年という時間の経過が単にも待て!に合わせただけに思える。4年も時間あけないで良かったんじゃない?

がんばって好きしょを人気作にしたのに今更も待て!にこだわらないでいいと思う。そもそもファンディスクにも待て!が新規含めて収録されているのでそっちでやればいいだろう。

繰り返すけどこれは空直ルートのノベライズだ。そこについて一貫性が有ればもっといい作品になったと思う。
特にノベライズの場合、番外編で書けることは番外編で書けばいい。

シナリオの説得力

夜らんのセックスにおける夜の行動どう考えてもずっと監禁されて実験台にされて強姦されてきた人間に対する所業ではないです。縄跳び突っ込むとか。
そこにちゃんとしたそういう行動を取る理由、何か感覚がおかしくなった理由などがあるのであれば納得できるものになると思います。しかしそもそも出番自体少ない上に何を考えているかも分かりづらい上に浮気するし(ノベライズに関しては特に酷い)鬼畜キャラで済まされる話じゃないと思います。

前提として夜がらんのこと愛してないとストーリー的にも駄目だと思いますが、とにかく夜がらんを愛していると言うわりには行動に説得力がない。らんの出番が極端に少ない。White FlowerのドラマCDでは夜役の子安さんがコメントでフォローしてくれて、つたえゆず先生は漫画で夜らん描いてくれたのでまだいいけど小説についてはとにかく説得力というものがないと感じます。境遇とか萌え要素の多さとか考えれば本編をしっかり書けばもっといいカップリングになったと思います。残念で仕方ないです。

エロに関してはただエロければいい訳でも無い上に夜らんのセックスは途中で終わるものばかりなのだから他のカップルのエロと比べるとその点は微妙なので、尚更もっとなぜそういう行動を取るのかとかそういう部分やしっかり愛し合ってる描写に力を入れて欲しかったです。

声優さんの演技に注目

最初直は意図的に空に対してきつい態度を取っていたと思います。RAINまでくると空との関係も良好なものとなってきています。比較的穏やかな感じの声が聞けます。途中までは。
エロ抑えめなのはもったい無かったですね。あの反対語のやりとりを含めたのをちゃんと聴きたかったです。空直としては最後までいくのは初めて、ということになるので。
攻略対象でもないのに新キャラ増やしすぎだと思います。新キャラ増やし過ぎると初期からいるキャラの扱いが雑になっていくんですよ。ありがちな話ですね。
らんが夜の存在がどんなに大切か、夜に会いたいと空に訴えかけて泣くシーンは良かったですね。少なくともドラマCDにおいて最後の、数年に渡って監禁され実験台にされ犯されていたという深刻なのにあまりにも本編で軽視されているらんの過去がちゃんと考慮された貴重なシーンだったと思います。しかしこのシーンですら空が考慮しているのは監禁されてたって部分のみとも受け取れなくも無いです。空はもうちょっとらんのこと考えてくれてもいいと思います。直がされてたことをちゃんと考える気が有るんだったら。文庫本でいうと2ページ分しか無いのですけど4部作も有るんだったらもうちょっと頑張って欲しかった部分です。
トゥルールートですが、聴いてる最中に「間違えてバッドエンド買っちゃった?」と思わせる声優さんの迫真の演技。ぜひともドラマCDで聴いていただきたい内容です。

最後なのでもう少しいい話にして欲しかった

4Pすることになるんですけどらんが「夜が直とセックスすることに対してどう思っているのか」「自分が空とセックスすることになることに対してどう思っているのか」ということがセックス開始まで全く描かれていない。始まったらテキトーに喘がされてる。本当に4Pする口実に使われただけのキャラという感じ。
一応始まったら夜×直のときは嫉妬するし、空×らんのときは嫌がるんだけど。じゃあなんで4P自体に反対しなかったのか。らんは頭悪くても可愛いと思うけどここまでの内容を頭悪いだけで片付けて欲しくないし一応初期は真一朗(水都)に薬飲ませて動けなくする程度には頭が良かったのでなんでこんな扱いなんだろうと。

書いてる側が途中でどうでもよくなったキャラの末路という感じがする。途中っていうか4部作でいうとかなり最初の方からって感じでしたね。もうただのアホの子扱いです。好きなキャラなんですけど。

空直と夜らんはそれなりにいい関係に落ち着いたと思ってたのにこのままだと夜が脅せば好き放題できるような力関係でDV被害の有る家族みたいになってしまったのと、相変わらず真一朗が空にセクハラしてたのが一応最後の真七の出てくるシーンだったのが残念です。あれだけ真七に尺使ってもそういうところは治らなかったようですね。

夜って最初はらん(直)に手を出そうとした男を突き落とすようなキャラだったんですけど冗談でも言うこと聞かなければ、らんに公開オナニーさせて直が人前に出られなくするとか言って欲しくなかったです。

こういうことになったのも本編後の探偵ストーリーで夜らんに何か役割を与えることができずただセックスさせるだけだったのが原因だと思います。

最後くらい、これからみんな幸せになれるよって終わり方にして欲しかったです。

面白いとか面白くないとか以前に

普通に本編でも出番多いのに真七の番外編多すぎではないでしょうか?原作がBLゲームだから空と真一朗(水都)、空と七海のカップリングが存在する。特に真一朗に関しては水都も含めてかなりバリエーションに富んだ多数のルートが有る。ルートの数でいえば一番多い。
そして真七に関しては本編開始以前から付き合っていて本編でも基本的に付き合って居る状態で真相ルートやその他のルートでも十分出番も有ります。2人のキャラについては本編で十分語られていると言っていいと思います。
その上でタリナイコトバ、シアワセノマホウだけでも2冊。真相ルートノベライズでいうとだいたい最初の2作品分のボリュームです。加えて更に真七番外編が幾つも有る。

ここまで来るとその愛情と情熱、もっと他のキャラにも向けてあげれば良かったのにって思ってしまいます。

声はいい

声優さんの演技は素晴らしいんですけど。
七海がやったらキレたり浮気を疑うようなこと真一朗は平気でやるし、空にセクハラするし、じゃあ七海は気にしてないのって言ったらRAINで大喧嘩するくらいには気にしているし。
それでタリナイコトバでは家で襲われRAINでは野外で襲われ。これで七海が女で野外で脱がせられた挙げ句通行人にも目撃されてたとしたら恋人同士とはいえ犯罪レベルだと理解していただけるだろうか。
とにかく七海に謝らせる展開が納得できない、ということに尽きます。

空ががんばる巻

アニメでは9割くらい内容がカットされたけど怪盗とかだけ無駄に尺使ってたエピソードです。
空が改めて過去としっかり向き合うお話です。とても重要な話です。

夜が本格的に登場しますが、夜らんは好きなんですけどトゥルールートに主人公と他のキャラのセックスは必要ないと思います。
直がヒロインって書いたんだからこのルートについては直ヒロインでがんばって欲しかった。
その代わり夜×空ルートが存在しないのはそこに恋愛感情は無かったってことなんだろうけど、ルート無いからってトゥルールートに入れて来こないで欲しいんですけど。
あと夜ってらんと再会して(FIRST LIMITの実体化は除いて)数日しか経って無いんですよね。そういう意味でもどうなの?と思います。
おそらく肉体的には同一人物だからとかそういうのだと思うんですが。
ここから少しずつらんの扱いが雑になっていきますね。まだ本編2巻目なんですが単純に本編の出番に関していえばひたすら減っていきますね。残念で仕方がない。
最後の方で空が忘れていた直の過去が明らかになるけど、これってらんも同じような目に遇っていたってことだと思うんですけど。
もうちょっとそのあたりは丁寧に書いて欲しかったですね。
数年に及ぶ性的虐待の過去を持ってるキャラがこんな雑な扱いの作品も少ないと思う。

何はさておき、何度空に酷いことをされても許す直のけなげなところを読んでいただきたいです。アニメではカットされてるので。もはや別物なので。