前作に続く佐伊先生の壮大なラブストーリーです。実写化して欲しいと思うくらいの臨場感がありますし、前世、転生後の現世を軸に、複雑な人間模様が読み応えがあります。敵国に間者として送られたソラが、敵国の最高権力者のシゲン様にひっそりと恋心を抱くも、彼が前世愛したシュウキに敵わないと誰にも言えない想いを抱えて一人密かに泣くシーンは何度読んでも貰い泣きします。自分の死を悟られない様にシゲン様の下から去るソラ、身分も何もかも捨ててソラへの愛を貫く為にソラを追いかけるシゲン様、互いに相手の為なら死すら恐れないに二人に号泣しっぱなしでした。シゲン様と同様に、前世に恨みを買い、呪いを受け、酷い死を迎えたにも関わらず転生後も忌人として苦しみ生きるロウゼン様とユウシン様の関係も今後の展開が気になる物語の一部となり、カイリの耀王即位後の成長も期待しています。全体的に重たい内容となっていますが、思わず笑ってしまう登場人物達の会話が佐伊先生ならではの緩和要素だと思います。Ciel先生の美麗なイラストも観る価値大大大!です。是非とも沢山の人達に読んで頂きたいと思います。