内容は、冤罪や性犯罪を扱っていることもあり、重いと感じる人もたくさんいらっしゃると思う。メリバ等不穏な雰囲気が好きな方はぜひ読んでいただきたい。表紙が繋がる…というカラクリもあるので、上下どちらも買うのがお勧め。自分は紙派なのでめちゃ感激した。
ここからネタバレ有り
個人的には、秋鷹が朝日を見て全てを赦そうと思うシーンが印象深い。被害者側(秋鷹)が加害者を赦すのは、事件に対し心理的にも区切りをつけるというメリットはあるものの相当難しいと思う。それを、朝日を見ることだけでやってのける秋鷹の心の広さ(?)であったり、被害者による「赦し」が訪れるタイミングの唐突さ、ある意味あっけない瞬間が描かれている点で素晴らしかった。
ちなみに最後に別の短編作品も載っていて、何ならこっちの方が闇が深い。良い作品だった。