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驚きの落差!

緒川さんの作品は前々から好きで買っていたのですが、今回のは特によかった!!
表題作の「ラクダ使いと王子の夜」はメルヘンな雰囲気でまるで童話のようなお話でした。そしてこの話のメインといっても過言ではないラクダのサディーク!!初めてラクダに萌えを感じ、終始キュンキュンさせられました。
中でも私が一番好きなお話は弟×兄の「いびつな欠片」です
弟の実咲は兄である拓海に対していびつな愛情をかかえていて、ある事件をきっかけに実咲はたががはずれたように拓海を求めるようになります。拓海自身は弟を疎ましく思いながらも実咲の病的で異常な愛情が自分にのみ向けられていることに優越感を感じています。
暗いイメージがあるこの作品ですが、実咲が拓海の「そんなに僕に挿れたいか?」という問いに対して、「い、挿れたいです 挿れたいですっ!」と必死に言うシーンはシュールで思わず笑えました
最後の「あやうい饗宴」では実咲と拓海の立場が逆転していてこれまたツボで、どっぷりと緒川さんワールドに浸かってしまいました。
ただ私的にはモロ好みなのですが、前半と後半のお話の雰囲気の落差が激しく、前半のお話が好きな方には後半の近親相姦モノはきついかなと感じました。
あとがきで「くどい食材でもソフトなパンの間にはさんだら~…」のところはとても上手な表現でああ~!と納得させられました くどい食材をおいしくいただかせてもらいました これからの緒川さんの作品にも超期待です!