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エドが読めば読むほどスルメのように味深いです!!

恋は盲目といいますか、礼には前巻からエドという人間に盲目的な部分がありました。
前巻の後半から主人公の純粋ゆえに卑怯とも思えてしまう鈍感さには触れていましたが、
主人公の育った環境を考えると自分なんて何もせずに
愛され慕われるはずがないという前提で生きてしまうのは仕方ないのかも。
礼はきっと、自分を愛してくれたのは母親だけとすら思っていそうです。しかしその母親を失っています。

そんな礼の性質を分かっていても、礼と同じような愛を返す事も出来ずにまた礼に親しくする者に譲る事もできない嫉妬深いエドが、私は個人的にとても好きです。

礼は愛さないと生きていけないのに対して、血に縛られたエドは愛してしまったらお互い生きていけないと思ってそうでそこがとても切ないです…。

上巻では健気にエドを愛して、盲目的にエドのいうことに従う礼の心理描写を読んでいると胸が締め付けられました。
しかし逆に下巻ではエドに感情移入してしうという始末でした。
エドの厚く積み上げていった壁を取り除いた本心を語る部分は言葉選びもとても良く切羽詰った感情が伝わり感無量でした!