電子単話。
ワルがはびこり「掃き溜め校」と言われていた高校が、武道の部活動に力を入れて全国大会レベルにまで到達、だが在校の不良たちはそれが面白くなくて…
…という前振りがあっての、不良のリーダー・志朗が剣道部部長・大上をボコボコにして試合に出れなくしてやろうぜぇ〜という逆恨みの悪巧み。
ところが志朗の子分はビビってバックレ、志朗がひとりでカチコミに。
大上に向かって様々な暴言、剣道の道具を足蹴にして挑発する志朗だが…
突如大上が志朗の手首を掴んで投げ飛ばし、圧倒的な眼力で睨みつける!
志朗は一発でその目力に押されてまるで金縛り。
動けず声も出せず。
そんな志朗を準備室に引きずって、制服のズボンをハサミで切り出す大上。
そう、チンケなヤカラを黙らせるには屈辱を…
大して慣らしもせずにレイプ!
これは、懲らしめとかも超えてすごい怒りを感じるレイプ描写でした。
ところが。
一転宥めるようなキスを契機に一気に志朗がオちる。ヘビに睨まれたカエルのように。
または群れに入れてもらえたはぐれ犬のように。
とにかく大上の醸し出す格上感が良い。「萌x2」で。
絵柄の強力さに惹かれ、読んでみてそのストーリーの力強さに完全にやられました!
もう絶賛レビュー多数なので感想だけ…
とにかく2人のケミストリーというか、本来アンマッチなはずのエリート医師と九州の港町のヤクザ者の醸し出す濃厚さが非常に良い!
心の傷がトラウマになってそれがキャリアを台無しにしようとしている今、抱え込みすぎているあれこれからの救済。
一方ヤクザ者も実力ゆえにひたすら動き解決する側で、ならば自分は誰に心を開けるのか。
正直出会い方の捻りのなさは気になったし、いざこれから本当に反社と付き合っていけるのかなど、フィクションのお気楽さはあるとは思います。
しかし、性愛と共に高まり深まる恋情描写が抜きん出ていると感じました。
セックスがあってより恋しく、恋心があるからよりセックスが激しく…
正しくエロとLOVEの融合があったと思う。
最近レビューではあまりエロに言及しなくなってましたが、自宅で壁を背にして読んでいたのに思わず背後注意しちゃったんですよ…
そのストロングさに敬意で「神」評価です。
電子単話。
幼馴染ラブBL。幼稚園から大学までずっと仲良しの幼馴染が、どうH込みのカンケイになるの?というお話。
ですが、決して王道展開ではないのです。
というのは、すでに友達から恋人に移行していて、ただしキスまでしか進んでない状態。
主人公の海里はちょっと焦ってるのにお相手の真央はなんでもなさそう。
なのに突然…!
これね〜…
私はちょっと好きじゃない展開。
というのも、海里が先輩になかなか進展しない悩みを話したことで先輩が勝手にある事を。
まあそのおかげで一歩進むわけだから一応良かったんだろうけど…
だって初めてだよ?こんなのなんかやだなぁ。
先輩ナイス!という考えの方もきっとおられるでしょうが、私は「萌」で。
絵柄はきれいでとても読みやすいです。
あの…よくわからないです。
タイトル買いしたはいいけど、まず登場人物の氏名からして読めない。
呼び出された男子・太刀魚デ汁は、猫草ヘヴィ漢に急に頭突きされて、鼻血を吹き出して「はい?」と言葉を発したらそれはお付き合いを承諾したことに受け取られてしまい…
…という冒頭。
お名前は「たちうおでじる」に「ねこくさヘヴィかん」でいいのかな。
どうやらヘヴィ漢はデ汁が好きなんだけど、コミュ障で全然意思疎通できてません。
思い込みと勘違い。
完全すれ違ってる2人なんだけど、それなりに友情/愛情は育まれ?おうちデートのようなところまで漕ぎつける…
…というところで終わり。多分続くと思う。
体裁は、2ページ〜4ページのマンガが9編と、「今日のヘヴィ漢」というスナップ写真風イラスト9枚。オールカラー。
絵柄は普通に良いです。前髪長いマッシュと長髪は悪くな〜いむしろ好き。
…で、とんでもなくグロ!
なギャグホラー短編です。
好きだった刈野先輩とやっとHできた草加。
しかし、Hの途中で突然刈野から頸動脈を掻き切られ…
…というのも、刈野はセックスすると殺したくなる性癖があったから。
ところが、草加の死体を切断していると急に草加の首が喋り出して…
…と、ここからシュールさが出てきます。
実は草加は植物人間で。
土に挿して水をやれば、1年後にハイ元通りに育ちます!
キモいけどカワイイ、と生首を植木鉢に挿して世話をすることにした刈野。
アッチの方面も、というわけで、首のお口でフェラさせたり。
手が生えてきたら手コキさせたり。
遂に全身生えて、はいハッピーエンド〜!になるのかと思いきやのトンデモ展開。
先輩、また殺して。また世話して。俺だけを。
絵柄が可愛らしいしギャグテイストがあるから笑って読むんだけど、なんとも言えずコワいしヤバい。
2度目の「殺」シーンはマジヤバ。直接的でZ-ratedですね。
デビューコミックスなのかな?おめでとうございます!
しかもオメガバースとDom/Subの融合設定。
こういうの待ってました!
チャレンジ精神素晴らしい。
世界観は、身体の性がα、β、Ω。心の性がDom、Usual、Sub。
通常はαに Domが、ΩにSubが現れやすい。が、まれに…
…という感じで、心の性の性別違和が「トランスダイナミクス」。
なるほど〜!
この説明すごくわかりやすいと思いました。
主人公はαでSubの有能リーマン・志朗。
Domの同僚の嫌がらせで初めてSubドロップしてしまい、自殺の危機をダイナミクス治療をする精神科医・秋人(ΩでDom)に助けてもらう。
志朗と秋人はベストマッチングだからこの2人がどうLOVEするか、ってお話なんだけど、はじめに秋人が「医師と患者」なんてクギ刺したから時間がかかってしまうわけですね。
志朗は秋人のΩフェロモンとSubドロップの両方に耐えて耐えて…
…とやはりこの辺は少しくどいかなぁ。
また、エピソードが少し多すぎるような。
設定の複雑さがストーリーに影響している気がしました。設定の渋滞?
でも、秋人にエッチな事をする夢を見ながらドロップに怯える志朗は、可哀想だけど可愛い。
一方秋人もΩっぽい色っぽさとDomの毅然さが両立してました。
同僚の男女CPや美容師さんCPなども良いアクセント。
両想いになってから一年会わないって…すごい。
「萌x2」で。
久々再読。初読時に萌評価で入れていてもはや変更できず。今だったら「萌x2」。
短編集ですが、どのお話も好きです。
「Parallel lines」
「Rise line」
同じ男の子を巡って張り合う2人がくっつく、というストーリーは今になっても新鮮。
舞台は服飾系専門学校。
夢を同じくして、持つ才能が違う2人。
何もかも張り合ううちに、その「気になる」が恋情になる…
一言でケンカップルというよりも、やっぱりライバルBLなのかな。
「名前を呼んだら」
友達はいるけれど昼は一人になりたい勝(まさる)。ぼっちランチの定位置・高校裏の公園ではボクシング部の1年が一人で練習していて。
2人の時間はやがて…
…という短編なんだけど、この短さの中で出会いから心の動き、起きるさざなみと恋の進展、そしてタイトル回収が非常に巧みに詰まっている。
「まっすぐ飛び立て大空へ」
同じ棒高跳びの選手なのに、優一とは記録も勉強の成績も何もかも差がついていていじけている翔。
優一は自分の壁だと思っていたけれど、思いがけず優一から告白されて…
これもライバルBLなんだけど、これぞ友達以上恋人未満という空気感がいい。
「カフェ・ラテ・レター」
カフェを営むマスターはいつでもひとりの男性の来店を待っている。待って、待って、いつ来るかもわからない世界を飛び回るカメラマンの男性をただ何も言わずに待って。
これ、カメラマンの方は待たせてるつもりなんて無いんですよね。写真を撮っているといつのまにか数ヶ月〜一年になってるだけ。だからニコニコと店にやってくる。
そんな鈍感な男を迎えるのは、彼専用のクローバーのラテアート。
静かすぎる心の告白、通じて良かった〜!
ゆくえ萌葱先生のDom/Subもの?読むしか無いでしょ〜。
しかもDomxDomときたら!
元モデルでセレクトショップオーナーのマサと、モデルのOTO。
2人とも長身のイケメン!
2人ともDom!
そして親友!
…という設定も好み。
最近OTOのDom性が強くなりすぎて体調不良を抱えており、冗談でマサにためしにコマンド言ってみた、というわけ。
すると…
マサにコマンドが効くんですね。
マサもDomなのに、トロンとして幸福感が伝わってくる。可愛らしいんです。
OTOの方もマサが委ねてくれるからストレスは解消されて体調も向上する。
このあたり、2人ともハテナハテナばかりでコミカルな感じ。
OTOはマサに対して申し訳なさを抱いているんだけど、マサの方は自分もDomなのにとかいうウジウジは全く無く、カラッとOTOのコマンドを受けて立つ、というか。
結果的にマサはswitch性を持つDomという事で、Domx Domと言いつつも結局はDomxSub。この辺はまだストーリーの限界を感じるかなぁ。
私としては、この2人、いわゆる「攻防」が無いところがすごく好きでした。
素直な甘々具合が良い!「萌x2」で。