のーこもちさんのマイページ

レビューした作品

女性のーこもちさん

レビュー数0

ポイント数0

今年度--位

通算--位

  • 神0
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0
  • 絞り込み
条件

指定なし

  • レビューした作品
  • 神作品
  • 萌×2作品
  • 萌作品
  • 中立作品
  • しゅみじゃない作品
  • 出版社別
  • レーベル別
  • 作品詳細
  • レビューした著者別
  • レビューした作画別
  • レビューしたイラスト別
  • レビューした原作別
  • レビューした声優別
媒体

指定なし

  • 指定なし
  • コミック
  • 小説
  • CD
  • DVD
  • ゲーム
  • 特典
発売年月
月 ~
レビュー月
表示モード

にいちゃん コミック

はらだ 

マザコンによるマザコンのためのマザコン物語

はらだ氏の作品はだいたみ読んできましたが、その中でも終盤で台無しになった失敗作です。
世間の感想に納得がいかないのでレビューとしてこちらに投稿させていただきます。
結論から言えばこの作品はマザコンの言い訳物語です。

まず注目して欲しいのはこれまでのはらだ作品の「女性キャラ」の扱いと今回の「景の母」の違い。
この作品のほとんどの人間には「顔」があります。
景の”治療”に宛がわれた女性にも「おじさん」にも「世間の目」とされる多くのモブにすら「顔」があります。
その中で重要人物である「景の母」にだけ「顔」がありません。
そして他のキャラクターに比べて「景の母」だけは「異様にファンタジック」です。
ゆいの両親の「幼少期の性的暴行事件のために過保護になる」は現実で考えられる範囲内で、
大学生になれば一人暮らしも許すほど常識の範囲内のものです。
「幼少期の刷り込みなのか恋愛感情なのか分からないが景が好きなゆい」も
「見た目は清純そうに振舞っているが、抱えているものと世間に折り合いをつけている舞子」も
背景があるからこその歪みで、終盤の行動もそれらを土台にしているが故の行動です。
しかし景の母だけはなんのバックも見えず「ただ異常な母」なだけです。
「性的暴行を受けた息子」に対して股間を強打して死ねと迫る。(その際に感情的な面がまるで見えない
それほど潔癖なのかと思えば明らかな商売女に頼る。
行動がちぐはぐで、この母親だけ「キャラクター」ではなく「人形」で浮いています。
そして最大の問題はその「人形の母親による矯正」が「子供(ゆい)に手を出すきっかけ」になっていることです。
「子供に性的魅力を感じる小児性愛で手を出した」のではなく
「母親の矯正によって歪んで、それに反発して手を出した」となっているのが残念でありません。
これまではらだ作品では女性も「物語の都合のいい人形」せはなく「キャラクター」としていきいきと描かれていました。
しかし、この作品は「児童性愛者がテーマ」の皮をかぶった「マイノリティの問題」の皮をかぶった「全部ママが悪いんだ」物語になり、その「マザコン思考」のために「ファンタジックな母」という人形を使っています。
はらだ氏であってもこのような「都合のいいファンタジックな女像」を使ってしまい、その上それを周囲が絶賛してしまうのが残念でありません。
そしてこの作品とそれをありがたがる周囲の問題は児童性愛を「異性愛のように”個人のなかにある純粋な欲望”」として見れず「ママのせいで世間に反発してやってしまった」と言い訳を用意しているくせに児童性愛とは、マイノリティとはとリアルの問題とリンクして語りたがる連中を輩出してしまったことです。
「この作品を非難する人は本質を見ていない」というのをよく見かけますが、むしろこの作品に嫌悪感を感じている人間は「児童性愛=個人の中の欲望」として見ているために、それを無視した作品作りと信者の反応に嫌悪しており、よほど審美眼があると考えられます。
ここまで長々と語りましたが、はらだ氏個人の話ではなく、編集が手を加えて「言い訳」をねじ込んだ可能性もあるので(それほどまでにこの母親ははらだ氏らしくない)次回作に期待したいです。