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ふたりをいつまでも見ていたい

さりげない描写やセリフにいろいろなことを考えさせられました。

たとえば冒頭の片桐の「絶対ムリすよ。俺が上手いからだもん」というセリフ。ものすごく前のめり。落ち着け、片桐、落ち着いて考えればわかるはずだ、「絶対ムリ」とか言って「そうだな」と同意が得られるはずがない。仕事の交渉や女の子を口説くんだったら相手がどう受け止めるか常に冷静に計算して外さないであろう片桐が、ここまで見えなくなるなんて。初巻で「余裕なくて」と言ってたけどかなり重症ですね。

そして長谷川さんが小林さんと電話でランチの約束をする場面。電話を切ったあと、小林さんは笑顔のままなんだけど、長谷川さんはすぐ真顔に戻る。この表情の違いに、明日の約束をすごく楽しみにしている小林さんと、そうでもない長谷川さんの二人の温度差を感じる。
長谷川さんは本当に今は小林さんに何も感じていないんだなと。この状況(昔好きだった人がまたすぐ会いたいと積極的にアプローチしてくれる)って、自尊心がくすぐられたり嬉しかったり、心が動く方がふつうだと思うんですけど、長谷川さんはそうじゃないんですね。すごく一途で、好きになるとその人以外は目に入らない人なんだと思う。
こういう人にとって、片桐は自分と違いすぎてまず人間として理解できないし、まして恋愛対象として好きになるなんてこわくてたまらないだろうなと思う。そりゃ「お前なんか好きになりたくない」と言うし、心が動いても全力の理性で抗うよねと。

最後の場面で長谷川さんが「お前のことだからどーせすぐ次ができるんだろ」と言うのも、いくらかは本心だと思うんですよね。でもだからこそ、不安がなくなったからではなく、不安を抱えてでも、傷つくリスクを負ってでも片桐と前に進もうという決意だからこそ、胸を打たれる。
そして、想いを受け入れてもらった片桐の顔が、王子なんですよね。装ってるんじゃなくて、自然に穏やかな王子の表情になってる片桐が、本当に幸せそうでかわいい。