魚井ずみ先生の『今日も憑いてます』最近読んだ中で一番面白かった作品です。
何よりも、ストーリーの完成度がめちゃくちゃ高いです。
一人の高校生のコンプレックスに苛まれるさま、そしてある出会いがきっかけとなり、その劣等感に向き合い受け入れ昇華するまでが描かれています。
この内容ならば10巻分くらいあっても良いくらいなのに、それを一冊で過不足なく描き切るという。なんと満足度の高い一冊なのでしょう。
主人公である泰晴くんの心情がとても細やかに描かれており、それによって物語は生き生きとした説得力を伴って展開していきます。
彼の激情が遂に爆発するシーンなど涙なしでは読めませんでした。なんでいつもそうなんだ、なんで俺じゃないんだ、と。
しかし最終的に彼はその「どうせ」や「やっても無理」といったこれまでの負のループから抜け出し、自分の求めるものを掴みに自分の足で歩き出すんですよ…。
これがまたもう……号泣でした……。
人間の出会いと、それによって成長していくさまを描いた素晴らしい作品です。
合間に顔を出す軽やかなコメディシーンも抜群。
本当に読むことができて良かったです。
いやー可愛かったです。
二人して相手が自分のことを好きなんじゃないか……と気にして赤面してるとか、もう。可愛すぎました。
両片想いともまたちょっと違う、「あいつは自分に気があるんじゃないか…?」と悶々としている時間。
お互いがお互いを意識しつつ、でもこれは恋じゃない、恋のはずがない…と自分に言い聞かせているのがまた良いです。
そんな揺れに揺れる気持ちとは裏腹に、なぜかご都合展開が多発するシーンは笑いました。いやなんでだよ。
保健室、図書館、修学旅行……と、これでもかとザ・学生ものの醍醐味!のシチュエーションが散りばめられているのも良かったです。
いつどんなときに読んでも絶対に楽しめること間違いなし。
個人的には、仕事後の疲労した体と心にエナジーをチャージしたいときに読みたい一冊です。
アマミヤ先生の作品は、読むことができる作品に関してはすべて読み、またどの作品も数ヶ月に一度くらいの頻度で読み返しているくらいに大好きです。
心の移り変わる時間の流れを丁寧に描いてくださるさま、髪や目に差し込む光まで感じ取れるような瑞々しさに溢れた絵の数々、お互いがお互いに向ける感情が繊細に表現された台詞、すべて心を潤し優しさで満たしてくれます。何度読んでも本当に良いんですよ…!
この度の新作『午後のみどりで待ち合わせ』もそんな優しさとあたたかさに満ちた作品でした。個人的にはプラトニックで終わっても200%満足したであろうと感じたくらいでした。
相手をずっと忘れないでいる、そのことがこんなにも眩しく切なく感じられるなんて。現実に実際に存在しているどうかは問題ではないのですよね。
千景が認識している限り、レイはそこに存在し続けるのだから。
アマミヤ先生の他作品(『ぼくらのつづき』のからあげや『ロマンスには程遠い』のツナマヨおにぎりなど)と同様に、今作品で出てくるカレーパンが美味しそうで美味しそうで…
明日はカレーパンを買おうと思います。
『ロックンロール』上下巻をまず読み、なんだこの作家さんは!?mememe先生とは??一体なんなんだ!!?とすぐさまこちら『太郎 DON’T ESCAPE!』を手に取るに至りました。
発売時期としてはこちらの作品の方が先だったとのこと。
まずタイトルと表紙のインパクトよ。そしてこのタイトルと表紙の強いオーラに負けず劣らずのインパクトありすぎるストーリーに、あっという間に虜になりました。
普段はあまり受けのキャラクターが可愛らしすぎるような作品は多くは読まないのですが、この作品はそんな人の好みなどまったく意に介さず、すべてを勢いとパワーと着ぐるみで薙ぎ倒してきます。
好みがどうとか言う前に、まずは読んだ方がいい、『太郎 DON’T ESCAPE!』を。
そして新たな世界の扉を開いてみるがいい(と、自分自身に言っています)。
何よりもストーリー展開が面白すぎます。
凄い展開だし冷静に考えると怖すぎる、なのになぜか納得しちゃうし応援しちゃう、そんな恐ろしい説得力で着ぐるみとの出会いを描き切る今作。
今後もmememe先生から目が離せません。
扉絵のオシャレすぎる立ち姿の二人にまず心惹かれ、#00 オープニングで自転車二人乗りのエモさに心を撃ち抜かれ、#01の台詞回しで完全に確信しました。
この作品はもう、絶対に大好きだ、と。
生き生きとした動きのある絵と表情、そこにのせられたテンポの良い台詞の数々。
まず漫画としてとにかく面白く、ページをめくる手が止まりません。
そしてストーリーはとにかくエモい。柔らかで暖かで眩しくて爽やかで、空気感が絶妙です。
佐山が部屋にいるとき、スマホを見ているのではなくかなりの確率で週刊少年マンガを読んでいる、という点がかなりエモ度を加速させている気がします。
佐山の流し目は罪深い。
そんな眩しくきらめくノスタルジーを醸し出しながらも、その話のつくりや家族、友達など二人を取り巻く人々の在り方は限りなく令和の時代にあります。
なんですかこれは。もう最高です。
エモと令和の完全なる融合。
私はきっとずっとこういう漫画を読みたかったんだ、と言っても過言ではない。
また1つ最高の作品に出会えました。
期待しながら続編を今か今かと待っていた『ルームメイト』2巻。
パブリックスクール、名門男子校を舞台としたきらきらと儚く眩しい世界観はそのままに、今巻ではカイとノア二人の距離感がグッと近づく(物理的にも)さまを味わえました。
学校主催のパーティーはあるわ世界的若手音楽家は出てくるわ若くして起業している兄はいるわ、当然のようにアルコールには弱いし当然のように不本意なアルコール摂取でぶっ倒れるし、外出先で突然の雨に足止めくらうしでもう!盛り盛りです!ゴ○ップガールか!
一周回ってファンタジー。大好きです。
盛り盛りの設定に盛り盛りの世界観、それがぴったりハマってしまうのがこのカイとノアです。
彼ら二人の作り出す空気、彼らの一挙手一投足がこの世界観に説得力を与えてくれます。
ベタで王道、それを力強く描き切る今作。次巻がまた楽しみです。
試し読み時点で、緋村くんの肩幅、身体の厚み、涼やかな目元、それでいて坊主、というキャラクター造形に惹かれ購入いたしました。
野球部シーンの緋村くんの腕や腿、胸や大臀筋周りの筋肉の描かれ方からも、何というかその並々ならぬ作者先生の身体の厚さへの情熱が伝わって来るように感じます。
緋村くん単体でもとてつもない存在感なのに、その隣に可憐で小柄な松雪くんが配置されることで、コントラストがもう……凄まじいです。
2人並んだ際の身長差はもちろん、肩幅や腰幅など体格差を存分に味わえます。
シンプルな台詞回し、真っ直ぐなストーリーラインも学生物の爽やかさを更に盛り上げてくれます。
続きがあるとのこと、この先の物語がまた楽しみです。
『二哈和他的白猫師尊』も遂に7巻に入りました。
もうこの巻に関しては……読後すぐは胸が苦しくて痛くて仕方ありませんでした。
我々読者もわかってはいたわけです。
いつかは墨燃に “その日” が訪れることは。
いつかは明らかにしなければならなかった、二つの人生を経てきた墨燃の真実が、このような形で地獄の蓋を開くとは。
7巻、辛いです。
しかしこの中華耽美小説ならではの地獄の描写の容赦なさ、どん底まで突き落とされる絶望感、そこへ微かに差し込む一筋の光……それこそが我々を魅了してやまないわけです。
そんな感情の暴風雨をこれでもかと味わえる二哈、大好きです。
主に地獄を行く展開だとはいえ、前巻6巻でオールスター勢揃いしての今巻。
ヒリヒリするような駆け引きの面白さ、そう来るか!! の三角関係、前世と今世が入り混じり真実が明らかになっていく伏線回収の鮮やかさには胸が躍ります。
やっぱり二哈、大好きです。
踏仙帝君と楚晩寧がうっかり同居生活(?)する未来があるなんてまるで予想もしていませんでした……。
龍血山でのシーンはすべてドロドロ執着に執念、重すぎる感情の行き来で息切れしそうなくらい楽しいです。
さて、残すところは最終巻8巻のみ。
今すぐに手に取り読める場所にあるにも関わらず、この物語を終えてしまうのが勿体ないように感じられて、なかなかその1ページ目を開くことができずにいます。
しかしその終結を迎える瞬間の感動はどれほどのものとなるか。
この人生では、“二哈の最終巻を初めて読む” という経験は今回の一度きりなのだ、と思うと更にこの物語体験そのものへのいとおしさも増します。
これはもちろん、どの本にも、そして本に限らずどんな体験にも言えることではありますが。
今はただ、まだ見ぬ終結への期待感でいっぱいです。
いやーーーーー本当に凄かったです、『病案本』4巻……
まず冒頭から大晦日からの春節でお祝いモードの中2人は夜を徹して祭りです。
大変なページ数で微に入り細に入って祭りを描写してくださった肉包不吃肉先生。感謝の言葉しかありません。ありがとうございます。
そして、3巻の感想で賀予が愛に気づく日を今か今かと楽しみにしていると書きましたが。
遂に!やりましたね!!
賀予はできる子だとずっと信じていました!!よく頑張った!!
そうなってくるとこの冷淡で淡白でオールドファッションかつ硬派な謝清呈という難攻不落の男が、どうなってどうやって情を見出すに至るのか、それがまた楽しみで楽しみで仕方ありません。
とはいえ、彼に残されたHPと時間があまり無いように感じられるのにも焦りが募ります。
これからまた地獄が……来るのでしょうか……。
一点気づいてしまったのは、謝清呈が4巻の121話で賀予のことを「大型犬みたいだ」(すごく面倒な、大型犬)と形容しているところなんですが。
ここで2巻の巻末作者コメントでの、謝清呈のプロフィールを思い出してしまったわけです。
そう、“好きな動物:犬” を。
謝清呈…… 謝清呈!
自分の好む動物に例えるなんて、無意識下での賀予への好感が多少なりともアップしているということの現れなのではないでしょうか。
……まだ人間じゃなくて動物レベルですが。
あと同じく2巻の巻末の賀予のプロフィールの方ですが、そういえばこちらも “好きな動物:冷血動物” って……
これはつまり謝兄さんの比喩ですね??
年末年始を利用して、『病案本』を第1巻から読み返し、ついに先ほど3巻までを読み終えました。
面白すぎて寝るタイミングを逃すレベルです。年明けからこんなにも面白い本を読むことができるなんて今年も幸先良すぎます。
人間同士の複雑でややこしい感情のやり取りの面白さを味わいたい人、重たい感情の行き来が大好きな人はみな病案本を読むことをおすすめします。
3巻では衝撃の事実が一部明らかになります。
それにしても、ここまで追い詰めないと謝清呈がその重たすぎる口を開くには至らなかったわけですね……
肉包不吃肉先生も謝清呈には手を焼いたのではないでしょうか。
しかしここまで溜めた甲斐あってというべきか、情景描写が豊かな病案本の物語中でも、特にこの3巻の撮影スタジオ内でのシーンは心に深く刻まれました。
冷たく暗く揺らぐ、透明な美しさを放つ一場面となっているように思います(私もご多分にもれず(?)、スマートフォンで『My Heart Will Go On』を流しながら読みました。ロマンス度が5倍増幅しました)。
BLのLの部分についてですが、この “どのように心が変化していくのか?” の経緯が詳細に描かれていくさまがとても良いです。
賀予の奥底に芽生えたその感情は、今後どのように成長していくのか?そして謝清呈へどのような影響を及ぼしていくのか?
まずは賀予がその感情が一体何なのかに自ら気づく日が来ることが楽しみで仕方ありません。その日が来たら盛大にお祝いをしなくては。