違法な風俗店で働くデリヘルボーイのユイが、ある日指名され向かったホテルにいたのは刺青の反社風な男義一。最悪な出会いだったのになぜかそのまま気に入られてしまい⋯。
身寄りもなく暴力を振るわれても自分にはこれしかできないと思ってしまうユイだけど、根っこにあるプライドというか生命力がすごく強い。
苦しい環境で荒んだ義一の乾ききった心にガツンと響いたのは、ユイの揺るがない前向きさなのかも。
修坊っちゃんの捻れた執着は幼稚で自分勝手だけれど、義一だけが光だったのでどこか憎みきれない。好きだからいじめてしまう典型的行動。修にも自分の幸せを見つけて欲しい。
ユイも義一も愛から離れた場所で生きてきて、やっと本当に自分を愛し必要としてくれる存在に出会えて良かった。義一の溺愛っぷりが良き。エチがうますぎ!(笑)
ハラハラした分ラストの笑顔の幸せさよ〜。痛いほどの愛!
大学生の浮田は過去のトラウマから人と関わるのを避けて過ごす日々。バイトの先輩幸村はいつも穏やかで人当たりがよく無愛想な浮田にも優しくしてくれるけれど、そんな幸村に苛立ちと劣等感を持ってしまい⋯。
容姿の美しさからトラブルに巻き込まれる浮田と、人を拒絶できず全てを許してしまう幸村。
相手を無条件で許すのは自分も許されたいからか。抱えている消えない罪悪感と苦しみの中で、浮田の存在は幸村の光なのだろう。
泥の底で共にもがきながら昇華していく2人は美しい。ハピエンなはずなのに多幸感や安堵とは違って、少し苦しくてでも愛おしい、何とも言えない複雑な想いに駆られた読後。
DAO通信先生お初だったのだけど、この闇はクセになる!
待望の3巻はまたもゾワゾワ不穏な展開。
一度闇に堕ちた人間は、そこから決別して這い上がるのがいかに大変かというのを突きつけられる。
真っ当に生きようとしても、引きずり下ろそうと群がってくるものの怖さ⋯。
辰巳にとって大地は光で本当に大切な存在だから、守りたい程に真実を告げられずそれがまた大地を不安に陥れてしまう。
恐れていた智希に今回大きな動きはなかったけれどまだまだ何かやらかしそうなヤバさがあるし、久世の抱えている闇は辰巳のものより更に大きく深く拗れていそうで、こちらはもっと恐ろしい⋯。
辰巳と大地に平穏が訪れるのはいつなのか〜(泣)2人に安らかでラブラブな日々が訪れるのを信じて、続きを待ちます!
ハピエンへの期待を込めて今回は星4つ。
冷酷な戦闘民族レイヴェダ族。族長を継ぐ家系の長男ジズが亡命し、弟のテヲが長となる事に。
幼い頃から病弱だったテヲに反発するものも多くその重責は大きくて、昔から傍にいてくれる世話係のロザアだけが支えだ。
長年共に過ごすうちにテヲの中にはロザアへの特別な想いが芽生えるのだけれど、沈んだ瞳のロザアには隠された別の一面があって⋯。
命令としてしか抱いてと言えないテヲのいじらしい気持ちと、胸の底に秘密を抱えたロザア。
自分と同じ弱い者が苦しむのを見ていられないテヲの真っ直ぐで誠実な想いは、長年の一族の悪習を変えようとして重鎮たちから命を狙われるけど、そのひたむきさがロザアの凍っていた心も溶かしていくのが愛と正義は勝つ!という素晴らしさ。
テヲは本当にロザアの、そしてレイヴェダの光なのだよね。可愛すぎる若き長とクールな側近の愛のお話。