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垂涎

BLCD を聞いてもう十数年になりますが、こんなに吐きそうになりながら聞いたのは初めてです。
というのも、私は平素より蒼井翔太さんの大ファンなので、CD 化発表後初めて原作を読んだとき、様々なシーンのオンパレードに、発売前から本当に要らぬ心配をぐるぐるしてしまいした。

今回発売日にパソコンの危篤に巻き込まれ、ようやく聞きおわりましたのでレビューいたします。

まず、声とキャラクターのイメージですが、とても合っていました。

天使は中学生の男の子なので、蒼井翔太さんの高い声がリアルな学生感を出していて自然です。
幸紀さんは杉田さんですが、原作の生活感あふれる男性を良い意味で二次元感割り増しにしていて、聞きやすかったです。

原作ではあまりに暗くて苦しくて、ストーリーを楽しめなかったのですが、音声化で惚れ直せました。

このドラマCD の魅力は、感情のリアルさだと思います。

特典フリートークでもお話が出ましたが、蒼井さんは過去かなりいじめにあって辛い時期を経験されていた事もあり、天使にかなり感情移入できたとのことです。
いじめ、人の醜い感情で引き起こされる理不尽、単純でない世の中。
つらい経験というものが、こうして活かされていることにも、ファンとしては感慨深いです。

感情移入もただ、かわいそうとかいう単純ではなく、死を思い浮かべたりするほどの重く辛い気持ちを共感しているというか、その苦しさがどんな気持ちで死を願い、死んでもなお責められることの理不尽さまでもを、心から同苦しているような演技でした。

特に天使前の、たかしくんの飛び降りる寸前の声は本当にリアルで、これ以上は生きることができないと感情を切っている人間の声に聞こえました。

だからこそ、理不尽さで溢れかえる世の中で、この二人の短期間の触れ合いの『奇跡さ』が音声化でとても際立ちました。

二人がお互いの苦しさより、欲しかった『誰かに満たされ大切にされ、愛してもらう』という感情を分け合う奇跡の時間。

ラストの、『飛べそうだな』は、私の頭の中での解釈の音と違っていて、なるほどと唸りました。幸紀さんへの『もう大丈夫そうだね、お互い』に聞こえてしまって。

いつも声優さんは皆さん本当に素晴らしいですが、自殺し天使になった男の子を蒼井翔太さんのリアルな演技で聞けて、なんとも言えない気持ちになりました。

苦しいけど、幸せとはなんなのか考えさせられます。
ラストの二つのトラックは、原作の通り2
パターンをそのまま音声化してあります。

天使の咳払いがなんともかわいくて、幸せなやりとりです。

このジャンルでは新しい蒼井翔太さんですが、みごとに当たり役だと思えます。
フリートークでの二人の掛け合いがまた笑えるので、そちらもぜひ。
スカートめくり…なんか、意外でした(笑)

心臓の毛が抜ける衝撃作!

先ほど読み終わり、あまりの衝撃をくらいましたのでレビューいたします!

森に住む狼・ウルと生け贄の男の子・太郎のお話。
とにかく何がすごいのか。
最初私は獣×人間の、ストーリーが苦手で購入を迷ったんです。でも紹介文の切なそうなところに惹かれて読んだら、なんと一話終わりで衝撃の狼→人型描写が来まして!

ウル、すごい素敵!!

これがまた、ウルがとにかく狼姿でも紳士なんです。
○言葉が丁寧!
○ミシンで太郎に手作り服縫う!
○自分の着てる服が裂けてもかまわず走って太郎のピンチにかけつける!
○住んでる家、太郎への服、とにかくセンスが光る

全体的なこの本の魅力は、子供のころに読んだ美しい絵本の、優しく美しい空気をまとっているところです。
絵本。この表現がぴったりです。

太郎をはじめ、人間キャラクターの顔(特に、目、髪、手)も派手な描き方でなく、また背景は主に森の中。その他動物や人魚、景色やインテリアの整った洋館(二人の暮らす家)など、ファンタジーを自然に見せる丁寧な描写が続き、全ての存在と人間や狼の存在が、ことごとくマッチしています。

太郎は口べらしのため生け贄にされた、痩せている小さな男の子。その子に、おいしく食べるためだよ、と狼が言い聞かせながら手厚く育てています。
蜂蜜クリーム、へちま化粧水などを与え、とにかく、過保護に育てています。

いつかはウルに食べてもらえる、食べられると思いながら暮らしてきた日々。太郎は徐々に声変わりし始め、蓮の沼で見た男女の人魚の交わりに大人としての芽生えをしていきます。
もちろんウルは頭からバリバリ食べる気なんてなく、いつか自分が太郎を手放し別離する道を覚悟しています。

穏やかに穏やかに、進む時間。
この穏やかが怖いですので。←すごいネタバレです

腐女子になり色んな描写に慣れ、ちょっとやそっとの漫画ではこの心臓に生えた毛が揺らぐことも珍しくなってしまった昨今でしたが。
計三回、人型のウルと太郎(だいたいそのシーンで太郎は半裸)のところで、ウルの色気にとにかく、久しぶりに!!ドキーっというあの電気を感じました。
腐女子になりたてのあの頃の電気です。もうふさふさの心臓の毛が抜けた感じです。

本番シーンはシンプルでラスト一回のみですが、これ含めて三回は美味しいと感じるところがありました。絵本を読んでたら急に15禁漫画をくらった気分に近いです。

ちなみに、普段はメリバやバッドエンドを好む私ですが、この本はハッピーエンド以外受付けられないくらいの優しさで前半溢れているので、最後まで怖かったです。

大丈夫です、ハッピーエンドでした(  ̄ー ̄)ノ

なにげに素敵なのは、太郎の履いている靴。
いつも素敵な靴を履きこなしています。
お布団がまた、いい!!熊の毛皮です!

ちなみに、ウルは獣のときブラッシングされるのが大好きで、そのブラッシングコールがもらえた時の描写のかわいさたるや!

私の語彙力はこんなものなので、どうかこの絵本のようなBL漫画をぜひ一度読んで頂きたいです!

今年買ってみて一番良かったです。ちなみに電子で購入しましたが、紙でも欲しくなりました。

たくさんの方が、癒されることを願っています!!