サンシロウさんのマイページ

神作品

女性サンシロウさん

レビュー数0

ポイント数2

今年度613位

通算--位

  • 神0
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0
  • 絞り込み
条件

指定なし

  • レビューした作品
  • 神作品
  • 萌×2作品
  • 萌作品
  • 中立作品
  • しゅみじゃない作品
  • 出版社別
  • レーベル別
  • 作品詳細
  • レビューした著者別
  • レビューした作画別
  • レビューしたイラスト別
  • レビューした原作別
  • レビューした声優別
媒体

指定なし

  • 指定なし
  • コミック
  • 小説
  • CD
  • DVD
  • ゲーム
  • 特典
発売年月
月 ~
レビュー月
表示モード

真の完結

前巻でラストと思ってたので、まさかのもう1冊でした。
読めるのは嬉しいのですが、表紙イラストがなんだか暗い雰囲気だし、清和が血塗れの木刀を持っているし、それで出版社の煽りが「真の完結」ということなので不安な気持ちでしたが、中身はそれほど悲惨な展開ではなかったです。
奈良先生のイラストはいつものように美しいですが、何故あの表紙イラストなのかよく分かりませんでした。

このシリーズは続けようと思えばいつまでも続けられそうな作品ですが、今回は今までのいくつかの伏線に決着をつけるべく書かれたような感じでした。
氷川と氷川家の問題、リキの異母兄晴信の問題、リキと正道の恋人宣言(投げやりな気もしなくもないw)、長江組の残党に拉致されたサメ、諜報部隊を離れたシャチ…
気になるこれらのエピソードが書かれています。
最後らしく色んな人達の名前が出てきて、久しぶりの信司や夏目、氷川の義父に、氷川に想いを寄せる義弟の正人。
氷川の義弟の正人が氷川に恋心を抱いているのは先にTwitterSSで書かれてましたが、予想通り本編に絡んできて面白かったですw
もっと巻数が続けば正人絡みのドタバタが読めたかもなぁ…なんて思いました。
正人はとっても良い子に育ってるので、報われない恋は諦めて他にいい人を見つけて欲しいです。

それにしても、サメが爪を剥がされたり拷問を受けても、相変わらずフラダンス踊りながらオネェ言葉で登場するのは凄いです…
全てはシャチのため…つまり、優秀な人材確保のため…?拷問されても簡単には口を割らない訓練を受けてはいるのでしょうけど、大丈夫なの…?(/ _ ; )
真鍋組にとって一番の敵、長江組の若頭補佐との戦いが書かれないままでしたが、ターゲットとして認識されていたので、きっとシャチが始末してくれるのでしょう…

そして、怒涛の「チ○コ」連発w なんなのこの展開はw
すっかり終わったと思ってた、佑とサメの賭けの罰ゲームが行われ、清和のチ○コ危うし!?と思いましたが、そこはやっぱり氷川が黙っていませんw
ジュリアスのホスト達のシャンペンコールも脱力でしたが、今回やたらと「チ○コ」発言が多くて、35回くらいは出てきますw
氷川と信司と夏目のプロジェクト「お母さんの台所」(ファ○マみたいw)の試作品が振舞われたり、楽しい雰囲気でフィナーレを迎えられたのは良かったです。

紙より先に電子で読みましたが、電子特典のSSはボリュームがあって、全然本編と関係ない別の話になってましたw
しかも、SSなのに新キャラ!?単なるモブにしてはフルネームでゲイ設定なので、他作品のキャラなのかもしれませんが…
一般的に特典SSというのは本編に絡む番外編とか裏話的なものだと思ってたのですが…常識が当てはまらないw
本文で書かれたサメを表現する言葉「すべての常識外で生きているような」がこの作品にも当てはまるような気がします。
BLの常識外で書かれたような本作なので(褒めてます!)、こういうのも有りなのかもしれません。
それとも、これは次回作の前振りで、フルネームで出てくるキャラは新作の主人公なのかも?と、ちょっと思いました。

長いシリーズですが、私は読み始めて日が浅いので、終わってしまうのは寂しいです。
とにかくこのシリーズのキャラ達が大好きなので、ラブシーンが無くてもたまにイチャイチャしてくれれば満足でした。
設定上、どうしても組同士の抗争が多かったですが、たまに書かれる日常や、おバカなエピソードが癒されました。バナナと記憶喪失や、氷川女装に石化する清和とかw
およそBLらしからぬ展開とキャラ達が魅力的でした。
シリーズ中、浮き沈みはもちろんありましたが、読み始めたら止まらず一気に読んでしまいました。
多少、読む人を選ぶ作品かもしれませんが、私は嵌りました。
氷川と愉快な仲間たちが大好きです。

エピローグが良かったです!

沙野先生の作品はあまりキャラ萌えとかは無いことが多く、只々ストーリーに圧倒されることが多いのですが、これもそういう作品でした。
(「兄弟の定理」は読みましたが、式見についてはあまり記憶に残っておらず…)

平たく言ってしまえば、壊れた男と悪趣味な男の歪んだ執着劇。
でも、見方を変えれば、究極に不器用な男達の純愛…とも言えるような気がします。

ユモレスクで始まり、ユモレスクで終わるのですが、場面によっては、あの哀愁漂う中盤以降のメロディが、物語のBGMとして頭の中に流れてくるように感じました。

殺すか殺されるか、命をかけた真剣勝負が繰り広げられ、2人とも普通じゃないので、何故そういう行動に出るのか凡人である私には理解は出来ない部分もあり…
それでもお互いが惹かれあってるのが見ていて分かります。
愛だとか恋だとか単純な表現で表すことは出来ないとは思いますが、弦宇が雑音だというもの、その原因は…もしかしたらそれって一目惚れなのでは…
だとしたら、弦宇はとてつもなく鈍感で不器用すぎて、精神的に幼いまま大人になってしまったのかもと思いました。

終始不穏な空気が流れるストーリーでありながら、エピローグからラストまではとても美しく、素晴らしかったです!!
プレイとかサブキャラの自慰とか、正直趣味じゃないとこもあるのですが(そこは沙野先生の作品なので承知で読んでますw)そういう気持ちというか、全てを浄化するような尊いエピローグでした!

弦宇がチェロを弾き始めると、まるで本当にユモレスクの冒頭の爽やかなメロディが聞こえてくるようで、ずっと怖くて痛々しい印象だった弦宇のイメージが、このシーンでガラッと変わりました。
今までの全てを塗り替え、幸せそうな穏やかな2人はキラキラした感じで、とても感動的な読後感でした!

面白かったです!

前巻で最終巻ということでしたが、読者の強い要望があったのか、再びこのシリーズが読めて嬉しかったです!

番外編的なオマケかな?と思ったら、ほとんど前巻からの続きでした!
最初から最後まで面白かったです!!
この巻で最終回を迎えてたら納得してたと思います。(前巻はちょっと打ち切り感漂ってたので…)

長江組とのいざこざは完全には解決してはいないのですが、新たな火種を経て、一応スッキリとして終わりますし、清和と氷川のイチャイチャもいつもより気持ち多めな気がしますw (ラブシーンほぼ朝チュンなのに不思議!)
ベトナムの民族衣装のアオザイを着た氷川に無言でデレる清和が良かったですw

前半はキャラ同士の会話がクスリと笑えるギャグ満載で、後半は緊張感漂う展開もあり、氷川核弾頭爆発でハラハラしつつも楽しく一気読みでした!

あらすじには「氷川視点の外伝」とありますが、いつも氷川視点ですし、いつもの通りですw
他に、極道界に病気が蔓延…とも書いてあるので、昨今の世の中を反映したのかなと一瞬思いましたが、全然そういう話ではなく…www

後半は長江組の件の他に、京介と実母との問題も出てきたり、「クララが立った」「未曾有のED禍」などのパワーワード(?)もあり、非常にテンポ良く楽しかったです!
それからベトナム料理が美味しそうw

今回も奈良千春先生のイラストが美しくて眼福でしたv
でも、今まで(多分)イラストで出てこなかったキャラが描かれていて、その場面には複数キャラが登場してるので、誰だか判断し難いイラストが。(バカラかもと思いましたが分かりませんでした…)
イワシやメヒカリのイラストも見れます。イワシがどこかの執事のような風貌でイケメンでしたw

欲を言えば、問題解決が多少あっさりかな?とも感じるのですが、全体的にギャグ要素が多く、これはこれで楽しかったので満足でした。
寒野組との争いのような緊迫する怒涛の展開もクライマックス感があり良いのですが、最終巻のラストが氷川の涙で終わるのはスッキリしなかったので、この巻が最後で良かったです。
……やっぱりこれで最後なんでしょうか?
個人的には、とても好きなシリーズなのでもっと読みたい気持ちがありますが、読者の中には「惜しまれつつ綺麗に終わった方がいい」と思う方もいると思いますけど…

それから、まだ解決してないというか、どうなるのか気になる関係が(藤堂とウラジーミルとか)ありますし、シャチは復帰するのかとか、眞鍋組と宗一族と楊一族の関係性とか、サメとダイアナの今後とか…
なんと言っても清和と氷川のイチャイチャをもっと読みたいです!
ラブシーンというよりも、氷川にデレる清和を見てるのが好きなので、もっとこの2人を見ていたいなぁと思います。

ところで…お話の時間の流れは、氷川と清和が再会して1年かそこらしか経ってないんですね!(シリーズ物あるあるかな?)
その事実にびっくりでしたw

とにかく楽しく読み終えましたし、これで最後かは分かりませんが、出来れば続いてほしい気持ちもあり、評価は気持ち甘めで神評価にしました。
作者様あとがきにもありましたが、再会できますように…

電子特典は京介と実母のお話でした。まさかあれを実行するとは…www