千秋(受け)は不動産屋の営業として着々と成績を重ねてきた今日この頃、何か足りない思いに囚われ、人生の迷子になっています。
そんなとき、偶然本屋で高校の同級生友光(攻め)と再会します。
料理人の友光は勤めていた店を辞め、今はぎっくり腰で店に出られない叔父の店をやっているという。
不動産屋の性でつい独立するなら物件紹介するという話になり、どういう店を開きたいかと聞くと「偏食家のためのレストラン」を開きたいと。
とりあえず、千秋をサンプルとして料理を作らせて欲しいと頼まれ、休みの日に料理を作ってもらうことになるるのです。
タイトルから主人公がすごい好き嫌いが多い食に関してわがままな人なのかと思ったら、栄養を摂るために食事するタイプでした。でも、サプリで栄養を補うタイプじゃないところがまだ救いがあるかなーと思いながら読んでいました。
友光のカウンセリングにより、食事を楽しむとか、自分の体がいま何を必要としているのかを問いかけることとかを学んでいくうちに、友光に対して好意を持っていくのです。
千秋がこんな食生活になってしまったのは、母親と祖母の影響です。
が、二人に悪気はなく「たくさん食べて大きくおなり」という考えの祖母によって高カロリーなものを食べすぎたせいで、肥満体になってしまい、それを当時好きだった人に指摘されたことがきっかけです。
そもそもの話、中学の制服採寸の時まで太り過ぎってことに気が付かないのはおかしいですね。
小学校の間は学期ごとに身体測定があって、身長体重肥満度が家庭に送られるはず。看護師だった母親がそれに気が付かないなんてありえない。
仕事で忙しかった時ならいざ知らず、再婚後は専業主婦で祖母と二人で家事を回してるなら余裕あるはず。
結局母親が悪いんだろうなってことですが、肥満体になったことで母親や祖母とギクシャクしてしまい、頑張ってダイエットした結果、リバウンドが怖くて栄養素のことしか考えられない食事をする生活に終始する、違う意味で寂しい食生活をすることになってしまった千秋が、食事の楽しさを自覚し、母と祖母と和解できて本当に良かった。
これからは料理人がすぐそばにいてくれるし、大丈夫ですね。
いつか、友光のお店を千秋がプロデュースする日が来るのかな。
食事は大事だと痛感するお話でした。
神に愛されたはずの者たちを利用する屑を倒すための戦い
流血の神子。その血液は万人な怪我や病を完全回復させる権能を神より与えられた者。
アスター(受け)は久しぶりに出た神子だった。
本来なら教団に保護されるはずだった。
が、時の王によって教団からさらわれ、戦争の道具として酷使される。
神子の力によって不死の軍隊となった軍によって他国への侵略を繰り返し、戦場は地獄となる。兵士は死になくても死ねず、流血の神子を「悪魔」「化け物」と呼ぶ。
長い戦場生活により心を無くしたアスターは、唯一の救いだった母の死を知ったショックで権能を無くしてしまい、王によって二度と出られない監獄へと送られてしまいます。
戦場は地獄だったけどここは温かいものが食べられるだけでも天国だと思ったアスターは少しでも生きやすいよう、やさぐれでしまっていた他の囚人だちを先導していくのです。
アスターは戦場しか知らないため情緒が死んでいて、読んでいて本当に辛い。
自分を不幸だと思ったことがないと、それこそが不幸なのに。
戦場に比べたらご飯が食べられる監獄は天国だと思ったけど、ここはここでやはり地獄。
怪我を治して欲しい監獄の人、死なせてほしいのに死ねない戦場の人、どちらも地獄。
血液に権能があるといことは常に自分を傷つけなければならず、常に痛みと共にあるため自分が傷つくことに躊躇がない。傷ついても痛みはあるがすぐ治るから。自分の身体を大事にすることを慮外するアスターが可哀想でなりません。
監獄での取りまとめはカリスマを持つ火傷跡があってもわかる美貌の持ち主エル(攻め)。
読んでいて彼の出自は察せられるんだけど、このエルがアスターに出会った時から何故かものすごく構ってきます。
他の皆が驚いて体調が悪いのではないかと勘ぐるくらい。
アスターは戦場でも血を抜かれるだけでまっったく大事にされたこともなく友人もいなかったことから、人との距離感がわからないので、エルは世話好きなんだなーくらいで全部受け入れてしまうから、ちょうどいい感じにアスターにぞっこんなエルに世話を焼かれるアスターという構図が出来上がります。
監獄に送られた中には、宰相のバウンスに、元騎士団長のヘクトル、発明王のルーク、頭脳明晰なセドリックと優秀すぎて王にうとまれた人物がおり、彼らといかに生活しやすくするかと楽しくやっている姿はとても監獄の中とは思えません。
それでも、そんな日は長く続かなくて、彼らは自身の平穏のために立ち上がります。
それにしても、じゃがいもが軍旗だなんて、想像すると笑えます。
アスターは最後まで屑野郎と連呼していた愚王。あの男のやったことはあまりに酷いので死という安寧を与える終わり方なのはちょっと納得いきませんが、きっと死んでも神にお仕置きされていると信じよう。
そして、読んでる時からもしかしてと思ってたらあの2人はやっぱりデキてた。
最後に明かされてやっぱりーと思うのは楽しかったです。
お母さんだけがいればよくて、いなくなったこの国なんてどうでもいいと思ってたアスターが守りたい大好きな人がたくさんでき、自分の権能を使ってでも助けたいと思えるくらいになって良かったです。
でも、アスターは本当になーんにも知らないのでエルは結構な地獄だったでしょうね。
自慰も知らないんだから。エルの気持ちを考えるとちょっと笑えます。
中興の祖としてきっと長く語り継がれるのでしょう。
良いお話でした。
大手紳士服販売店の社長令息で子会社のレディースブランドの社長をしている光毅(受け)は秘密の二重生活をしています。
かわいいものが大好きで愛でたい、それを他人が見てもおかしくないように女装をしてミツキと名乗り、自慢の可愛いものの動画を上げたり、自社ブランドのモデルをしたり。
社長として、モデルとして大変なりに充実した毎日の光毅はカメラマンの稲見(攻め)と食事を介して親しくなっていくのですが、バレないためには片方の姿でだけ付き合っていけば良いと思いながらも、稲見との付き合いが楽しい光毅はついついそんな戒めを忘れてどちらの姿でも付き合いを続けてしまうのです。
タイトルから、カメラマンの稲見は女装だと看破したのと同じタイミングで光毅とミツキが同一人物だと早々に分かったのかと思ってたけど、そんなことはなく、どちらとも食事をしたり話をしたりするうちに気づいたという。読んでる時はバレてるのか?と思いながら読んでいましたが、あれくらい何度も両方の姿で会ってたら聡い人は気づくかなってくらいの自然さでした。
好きだった親友にぬいぐるみを抱きしめているところを見られ、「気持ち悪い」と言われたから、可愛いものを愛でていてもおかしくない格好すればいいという、光毅の斜め上の解釈が好きです。
自分が好きなものを諦めるという選択肢に行かないところがいいですね。
そして家族も偏見のないのも素敵。
ただ、偏見なさすぎて可愛い物好きだから、心は女の子なのねと勝手に解釈してたのにはちょっと驚き。
だからこそ女装してるのを家族に言えなかったという(女子になりたいとまた勘違いされるかも)弊害もありましたが、全てを知ったみんなの反応もとてもよく、特にちょっとのほほんとしてる母に育ちの良さを感じて、こういう家族だからいい感じに育ったのかなと思いました。
稲見にだけは二重生活のことがばれ、素を晒せる相手ができて楽になったところで、ちょっとした事件がおきます。
普通なら大して有名でないミツキの暴露記事が出たところで大したダメージはないのですが、自社製品のモデルをしてることから、ブランドのイメージダウンになりかねない事態に、覚悟を決める時が。
ただ、結果オーライだったとはいえ、漏れたらブランドイメージを損なうような内容をリークする形になったこのデザイナーはお咎めないのかなと思いました。
悪い人じゃないとはいえ、納得いかないなーと思いました。完全誤解だし、光毅のことを尊敬してるからこその暴走なんだけども、社会人としてどーなんだ。
光毅がちょっとしんどい二重生活を送っていたところから、諦めていた恋人ができ、ミツキとしての自分をどう付き合っていくかの指標も見えるところまでの成長がとても楽しく読みました。
自分でも言ってたけど、光毅は周りに恵まれていますよね。それも光毅の人柄にもよるのでもあるので、ただの運というのではないところもまた良いと思いました。
光毅に女装させるきっかけを作った悪気ないところが悪い親友野郎は、後書きで作者様のおっしゃる通りになったら面白いですね。
スピンオフ楽しみにしています。
軍神の伴侶になった空き巣
空き巣に入った家ごと異世界へ落ちた安達(受け)。
国の老害公爵が王位簒奪のため召喚したのは安達が空き巣に入った家にいた少女の二階堂唯子で、安達はついで。
争いに巻き込まれないように二人が保護されたのはこの国の軍神アダマス(攻め)の城でした。
元の場所に戻すためには儀式に使った宝剣が必要とあって、盗むのが得意な安達が請け負うことになります。盗みに入るのは半年後の満月の夜。
これだけの人たらしなかなかいません。
あっちこっちで歩いては好感度を上げて帰ってくる。人生楽勝だろうと思って読んでましてが、安達の心はとっくに折れてて、それとは見えないけど自暴自棄になっていたようです。
召喚されてから、短剣を盗み、帰還するまでの話なのですが、その半年の安達がなかなかの自由人で最初は反発していたアダマスが振り回されて落とされ、国王まで出てきて二人で安達の取り合いが始まるのには笑えました。
宝剣をとってくるのはドキドキしましたが、それほど苦労しなかったのに、唯子を還す時にたくさんの葛藤がありました。
唯子の反応に読んでて違和感があったんです。
地震に津波と聞いて連想するのが北海道とか、ガラケーという言葉を知らないとか、安達と同じように、そういうことかーと思いながら読みました。
頑張ってきた安達の心が折れた致命傷。
安達の決断は本当に葛藤したと思うけど、前を向いていくことを決められて本当に良かった。
話はめでたしめでたしで終わりましたが、
結局召喚した唯子を持っていかれた老害公爵とのことはどうなったのかな。全く触れられてなかったので気になりました。
二人が伴侶になってからは、人外のものたちとの契約とかに振り回されてる国王とアダマスたちの話ってかんじで、ストーリー上にはちらっとしか話が出なかったので、人以外の魔法使いってどんな?とか湖の主人とかその他の契約って何なの?とか、どちらかといえば国同士の争いよりそっちのがだいじ?
鍵を盗むのと元の世界に戻るというのが最大ミッションだったおかけがでこの世界のことがよくわからないままだったのでそれがちょっと残念でしたね。
でも、安達が過去を消化することができたのは良かったです。これからはちゃんと生きて欲しいですね。
邪悪の根源と対峙
完全続きの今作、日秋(受け)と烈(攻め)の人生を変えた事件の黒幕との対決には手に汗握りました。
黒幕を捕まえて罪を暴き、烈に無罪放免になって大手を振って生きてほしい日秋と日秋だけがいればよくて日秋を囲ってしまいたい烈との間にすれ違いが起き、両思いでラブラブなのに両片想いみたいになってるも、結局2人の絆が深まった事でめでたしだし。
ハラハラドキドキしましたが、大団円でした。
ストーリー展開がとても面白かったです。
絡みが邪魔だと思ってしまうくらい。もっと話を読みたいと。
超優秀なためあちこちに嫉妬に駆られる人間をを量産するある意味この話の元凶の一つにもなったナチュラルボーン傲慢なバルタザールの言動には笑わされました。
そして、烈みたいに人造処理されてないのにあの攻撃を1人で耐え切るのが凄い。
彼はこれからも世界をおおらかに生きていくのでしょうね。
会社員のアルファに見出されたベータだと思ってたオメガの大学生の話
大学生の圭斗(受け)はゼミで一緒に課題に取り組むことになったオメガの同級生ノゾムと喫茶店にいたところ、アルファの会社員香倉(攻め)に声をかけられます。
てっきりノゾム目当てだと思ったのに、香倉の目当ては圭斗。
ベータの圭斗は驚きますが、ノゾムに言われ再検査をしたところ、発達の遅れていたオメガだとわかります。
漠然とした将来像すら全く変えてしまう衝撃の判定に動揺するのです。
圭斗はベータ判定されていたオメガだったので、オメガのことを一般的に知られていることしか知りません。
その為だいぶ危機感の薄いオメガになっています。
今までの価値観が反転してしまう、オメガ判定。
周りの反応も然り、これからの生き方然り。
それを心配していろいろ相談に乗ってくれるのが元々オメガとして有名だった友人のノゾム。
ぽやぽやした圭斗を叱咤激励したり、密かに調べてくれたり、本当にいい人と友人でした。
それもこれも圭斗の人柄あってのこと。
元々ベータだった頃から、差別されるノゾムをさりげなくフォローしていたことにノゾムが気づいていだこともあったからこそ、あんなに親身になってくれていたのです。
まさに情けは人の為ならずでしたね。
お相手の香倉は社会人なので大人な対応をしてくれていて、オメガになりたてなこともあり、なかなかつがいになる決心のつかない圭斗を辛抱強くまってくれます。
巻末のSSでの神楽視点の話では、こんな具合で良くまああんなに大人ぶった対応ができていたもんだと感心するくらいには、アルファらしいアルファでした。きっと、転職先でも頭角を表していくんだろうな。
WEB掲載の作品を加筆修正したお話で、掲載当時から読んでいて、楽しみにしていました。
また、WEBでの出版記念のSSも読ませていただきました。
もう少し彼らのこの先を読みたいですね。
番に振り回される優秀なアルファの姿はとても楽しいですね。
圭斗にとって26歳ってとても大人に見えるんでしょうが、そんなに大人じゃないんですよね。それに気がつくのは何年後でしょうか。
3巻目に突入した刑事のワイアット(攻め)とロマンス作家の雨音(受け)。
すっかり夫夫と言っても良いカップル感でありながら初々しいところもあってとても良い関係を保っています。
今作では、本格的にミステリ作家にならないかというオファーがあり新たな挑戦をしたり、相変わらずワイアットの事件の手伝いをしたりと安定の面白さでした。
両視点て読めるので、2人のいちゃいちゃも微笑ましい。
そして特筆すべきは天音の潔癖症が凄く良くなってることです。
帰ってきたばかりのワイアットに抱きつき手も洗ってないのにベッドに雪崩れ込んだり(手は洗おうよ)、インフルエンザのワイアットのいろいろな世話を焼いたり、前巻までなら考えられないことができるようになって驚きでした。
お試し同居も始まって、結婚も見えてきましたね。
事件の話も面白いので、まだまだ続いてもらいたいものです。
そして、ミステリ作家になってもやっぱりロマンス作家。作品の中にカップル誕生させたくてたまらないなんて、恐ろしい性。(笑)
「2人がくっつくところを描きたいんだよ!」には笑ってしまいました。
苦肉の策で、作者自身で二次創作を書くという流れになるのは、作品の一部のファンにとっては嬉しいことでしょうね。
ちなみに私はミステリにしろオカルトにしろ、恋愛ジャンルでない読み物の時は、主人公の恋愛は読む上で邪魔になる思ってるので、二次創作でお願いしたいですね。
歳の差16歳
周りとの波風立てないよう生きてきた営業部次長の慶一(受け)。
担当している工場からキャパオーバーのクレームが入り、工場と営業部との調整役として、工場に常駐することになります。
工場には、非協力的な頑固な爺さんばかりで悪戦苦闘する慶一に協力してくれるのは強面の唯一の若手社員深見(攻め)です。
無茶な仕事量をサービス残業で乗り切っていた工場の面々に残業させたくない、でも営業は無茶な工程で仕事をとってくる、間に挟まれる慶一は神経をすり減らします。
今回は電源装置メーカーということで、この作家様のお話はなかなかレアな会社が多いような気がします。一般人(私だけかも知らないけど)あまり知らない会社でいつも楽しいです。
今回の主人公は、営業部で次長という中間管理職になったばかりで周りと波風立てないよう調整に神経をすり減らしています。
そんな慶一に、空気は読んで取り繕うばかりでなく窓を開けて空気の入れ替えをしないと何も変わらないと言ってのけるのは16歳年下の深見です。
二人の交流は圭一にとって癒しになっていたことでしょう。
居酒屋で、豆腐とか大根とかばかり食べる気持ちめちゃわかります。
深見に言わせると霞だって!若いっていいですね。
それでも、馬鹿にするわけでもなくちゃんとその良さを感じようとする深見は大人ですね。
二人とも相手のいうことを頭ごなしに否定することなく、ちゃんと聞いて咀嚼して小さいことでもアップデートしていく、頭の柔らかい人ですね。特に慶一は社会人として10年以上やってきているのに、10才以上歳下の話を聞けるなんてなかなかできないと思います。
そんな二人が周りのせいで大変なのは本当に気の毒。
特に、最後の営業の無茶振りに対しての対応には、やっと言いたいことが言えたねと思ったのですが、その後がいけません。
自分が言ったからと無理して倒れて、元はと言えば無茶言ってきたのは営業部なんだから、そっちをこき使うえばいいのにともどかしかったです。
仕事が立て込みすぎるは、年齢のこともあって踏ん切りがつかない慶一ですが、誰にも弱音を吐けなかった慶一が人生でただ一人、本音を言うことができたのが深見だった時点で、決まってたんでしょうね。
タイトルの「浮世わたらば豆腐で渡れ」という諺を知りませんでした。変わったタイトルだななんて思っていましたが、知ってみればお話にぴったりなタイトルでしたね。
これからは言いたいことをはっきり言って、周りを使って仕事して欲しいですね。
転生して平凡な人生
初回限定ショートストーリーペーパー
ノアールはチート能力があったことで、命を狙われる第一王子カールハインツの癒し係として表向き愛人として王宮で生活することになったけど、結局伴侶になってしまいました。
一目惚れと言われていたけどあんまり信じてなかったら、ある日カールハインツがプレゼントを持ってきます。
それは高価な懐中時計でこんなものはもらえないというノアールにカールハインツは欲しい物はないかと聞いてきます。
特に欲しいものがないノアールに何かプレゼントしたいカールハインツはしつこい。
そこでつい「カールハインツがずっと元気で長生きして側にずっといて欲しいだけ」と言ってしまい、これからゆっくり話がしたいと思っていたノアールを押し倒してしまうカールハインツでした。
慎ましくあまり物を欲しがったりしないノアールに何かあげたくて仕方ないカールハインツの攻防が楽しかったです。
結局、ベットへ傾れ込んでしまい、話がしたいと言いながら本気で抵抗しないノアールを、微笑ましく読みました。