事前情報一切無しで読んで…。こちらは作者様のデビューコミックスとのこと。
絵柄は表紙よりもサラサラっとデッサン風?
主人公は、異動してきた若手リーマン・天川。
先輩社員の中原に、初めての苦しく心乱れる恋をする…
…というお話なんだけど。
天川ってゲイ設定ありました?ってくらい「男x男」の関係にスルリと入り込んでいく。
一方の中原はいわゆる「遊び人」。多分バイかしら?
わかりやすく自分に好意を持ってる天川に手を出す。
そういう一種のスリリングな社内♂♂恋愛とぎこちない駆け引きの末の〜。
モテるけど今まで何に対してもアツくなれなかった天川は激情に触れ。
遊びの恋ばかりをしていた中原が本気を知り。
…的なストーリーだと思いました。
ソレはまあいいとして。
しかしながら、私は読んでて天川にも中原にも共感できなかったなぁ。特に天川は見た目とは違って…とか本性は違う…みたいな設定があるようなんだけど、その辺があまり伝わってこなかった。本当に本性が違うのなら、もっと怖い面狡い面の伏線を描いても良かったのに。
中原はよくいるタイプだから目新しさが無いです。
天川のお隣さん親子も総務の松田さんも存在価値半端。全体に色々物足りなさを感じました。
U先生最高!大好き!の作家買いです。
そして本作は期待モリモリのその上を行く面白さ!
絵柄最高、展開最高、恋心最高、エロも最高、全て最高。
主人公は、漫画好きアニメ好きフィギュア好きのオタク・三津谷。
寮でマイペースに過ごしてたのに正反対のチャラ男が同室になって…
…と始まります。
はじめは気も合わず生活も合わずイライラのし通しだったのに、部屋で一緒に酒を飲んでDTをからかわれた事から速水を押し倒してしまい…
初めてとは思えず、速水をゴリゴリにイかせてしまった三津谷。
速水も何故だか激怒もできず、2人の間には悩ましくも生温かい空気が流れ〜。
セフレまがいに体を重ねつつも三津谷は本当に速水を好きになり、ガチにアプローチを開始する!
これがもう…カレシ力が強い!
速水ははじめ戸惑うけれど、三津谷の本気に触れて自分も恋に落ちる…!
冒頭はアホエロ風味で始まるけれど、次第に真剣になりついには超ストロングスタイルのLOVEが展開する。これはアツい!
絵柄も大変好み。特に速水の髪型や体付きや、何より褐色最高。
期待通り、いや期待以上でした。「神」で。
う〜〜ん……このなんとも言えない苦しい気持ちをどう表せばいいんだろう。
レビューも多いので感想だけにしますが、思ってもみなかった展開にちょっと心が折れてます。
中学生、というのもつらさの一端。
学校と家しか世界が無い中学生で、そこが辛かったらどう逃避すればいいの?
精神的な問題を抱えていじめも受けている村瀬。
自分の言葉がきっかけで始まったいじめを助ける強さを持つ淀井。
でも村瀬は家は裕福で、母親も優しい。
一方淀井は母子家庭で、母親が暴力的な男性と付き合っていて家に居場所がない。
そんな2人が仲良くなっていくわけだけど、初めは礫死体に執着する村瀬がヤバい、でも読んでいくと本当にヤバいのは冷静な淀井の方。
なら淀井も村瀬に救われる部分があるのかと読んでいると、ブツっと断ち切られる淀井の最期があって、思わず「えぇっ⁉︎」と声が出てしまった。
そして何より、話し言葉では言いたい事がなかなか言えない村瀬の、素晴らしく文学的な美しい言葉達。静かすぎて哀しすぎて。
こんな作品だとは思ってなかった。
いじめも性も死も。全ての思い出も。その一つ一つが閉じ込められて、いつまでも午後の光線の中に浮かんでいる。
レビューも多いので感想だけ。
一言、圧倒されました!
とにかく絵ぢからが強いから、その圧に押されて読み負けるような感覚。
そして博多弁。
方言だと心の素がさらけ出されているように感じる。
と同時に。
余りにも絵、方言が強いがために、何かを感じる前に「スゴイ、スゴイ」という印象が刷り込まれるし、飲み込まれるような感覚。
それ自体が実際「凄い」証拠とも言えるんだけど…
正直、この「絵」で見るエロシーンの迫力が凄くて、エロの印象ばかりが残るのですよ。
この「絵」がある限り、どんな設定どんなカップリングでもエロを入れれば「凄い」と評価される。そんな画力は時に短所になり得るのではなかろうか。そんな気すらして。
あとは個人的な感想ですが、この設定の1979年。なのになんか明治の学生さん?みたいな違和感を感じました。
私自身は土岐の4〜5才下世代だと思うけど、東京ではないという事を加味してもちょっとお堅すぎ?当時大学/大学生ってもっと軽薄で明るかったはず。
萌と迷ったけど…「萌x2」で。
いわゆるアメリカンシリーズの一作。
主人公は、モンタナのある町で副保安官をしているレオ。
ある日小型飛行機の墜落に遭遇するが、その後FBIがやってきて事件を引き継ぐから余計な事はするなと言われ…
…と始まります。
こう言われたらこの事件には何かがある、と思いますよね?
レオが隠れて事件を調べていた所、自宅で急に殴られ気が付いたら横にFBI捜査官の死体があり!
追われるレオを唯一信じてくれた幼馴染で国立公園パークレンジャーのダグラスと共に逃避行へ…と展開します。
レオはダグラスに長い片想いをしています。
だから広大な国立公園の中の誰も知らない湖のほとりで2人っきりで小屋で過ごす逃亡生活ははじめ地獄のようで。
我慢できずにしてしまったキスから均衡は破られるわけだけど。
片想いの間、隠すために暴言吐いたり突っかかったり悪態ついたりのレオと、それでも全然怒らなかったダグラス。
結局は両想いになって、レオを陥れた犯人もわかり事件も解決。その後は多分一緒に住むことになりそうな2人、とオールハッピーなエンディング。
頼りになるパークレンジャーとの逃避行は「サバイバルな同棲」というより甘い別荘生活みたいです。
沈没船、ロマノフ王朝の財宝、サルベージ、トレジャーハンター…
…というロマンいっぱいのBL作品。
主人公は、ダイバーであり海中フォトグラファーである美島。
長年バディを組んでいた先輩が引退して、今回の航海から新しいダイバーと組むことになったが…
…と始まります。
その相手が、黒澤。
海上保安庁出身で、宝探しをどこか馬鹿にした態度を取るので第一印象は最悪。
といっても美島の方もかなりな意地っ張り。ていうか、色々と若い。
美島はゲイ。自分の師匠に叶わぬ恋をしていて、吹っ切るためにも仕事に賭けている。だから余計に黒澤に突っかかる。
一方黒澤にもかつて相棒を勤務中に亡くした過去が。
命を預け合う潜水を経て、少しずつ、しかし確かに惹かれていく美島…
…はソレとして。
ストーリーの「転」として、いきなりロシアンマフィアの人身売買/密輸の事件に遭遇!という事件があって、これは私は萎えてしまいました…
なんか一気にリアリティ無くなっちゃった。それでなくともロマノフ王朝ってのがもうアレですしね。
宝探しのロマン、潜水の技術や危険などなどの描写は抜かりなしと思います。
「萌」で。