BL未満ボーイズラブ以上ほとんどBLとしか思えない名作コミックや小説、BLなのに内容がスーパー突き抜けちゃってる衝撃作を紹介します!


年上敏腕パトロン×スピリチュアル系占い師 これぞ「匂い系」的王道的バカップル(爆)
評者:カノアマスミさん
吉本ばなな、もといよしもとばななという作家の名前を知っている人はカナリ多いんじゃないかと思う。『キッチン』『TUGUMI』などの作品で、国内外、色んな文学賞をとっているし、お昼のワイドショーとかで、なんかブームになってたこともあったから。いくつかの作品はもちろん映画になったし、ほぼ老若男女、幅広い層のファンもいる。
そんなよしもとばななに私は今、感謝の言葉で胸が一杯です。「良くぞこの小説シリーズを、自身のライフワークに定めてくれたものだ。ありがとう!良くぞこんなに萌え萌えする小説を!」(感涙)

「年上敏腕パトロン×スピリチュアル系占い師 これぞ「匂い系」的王道的バカップル(爆」
「匂い系」って良く言いますが、はっきり言ってこれには、二通りあると私は思います。
一つはBLっぽいカホリとか、ホモではないのですが、すごく美味しそう…もとい腐った妄想いかにも膨らみそうな二人 (以上) の男性が出てくるやつですね。
もう一つが、完璧作中にホモが入っている、もしくは主人公がホモである小説です。(って言ってもBLではないんですよ? ジャンル的には普通の小説です)
私が今回皆さんに是非ともオススメしたいのは、完璧後者ですね……つまりホモ出てくる方。素晴しく萌えるホモ出てきます、二人。カップルで。
んーはっきり言ってちょー王道系? しかもすごいラブラブだしぃ~♪♪(つかバカップルだし)

主人公は雫石 (しずくいし) という名前。残念ながら (?) 女の子です。
以前は小さい頃からずうっと山に住んでたんですが、18歳の時に、ある事情で山を下りて町に出て来るんですね。
彼女は、町で一人暮らしをするにあたって、まず仕事を探すのです。
なんとか急場しのぎの仕事は見つけて来るものの、でも、山の人間に比べ、都会の人間はどうもせかせかし過ぎているのか、どこも長くは続かない。
あの日、彼女は、懇意にしている居酒屋のおかみさんから、町はずれの不思議な占い師のことを教えられます。目が悪いけれど、すごく腕のいいその占い師は、今自分の仕事をアシストしてくれる人間を探しているのだとか。
おかみさんの話に、興味を持った雫石は、すぐにその占い師の館を訪れます。
屋敷から出てきたサングラスの占い師 (♂)、ってのが、その、王道の片割れなんですよ♪
名前は楓 (かえで)、って言うんですね。木へんに風。
名前の通り、すっごく穏やかで、風のようにさわやかでやさしい人なんですよ、実際☆(笑) はっきり言って、癒し系? 私的にはちょこっとクールビューティ入っている気がします。
雫石は、すっかり楓のことが気に入ってしまい、また、楓も雫石を気に入ったので、彼女は即、楓のアシスタントとして迎えられるのです。

主人公こそ雫石なんですが、楓も良く出てきます。
キャラクター重要度で言うならば、主人公の次かな~? なんせ、雫石は、仕事以外でも、楓とは仲良しですもん。
ここんとこ私的には結構ポインツっていうか。だってせっかく作中美味しそうなホモが出てきても、ちみっとしか出てこなかったりしたら、寂しいぢゃぁないですか!(力説っ)

さて、王道のもう一方ですが……日本とイタリアで、占い師のエージェントをしているんですよ。楓の後ろ盾……つまりは、パトロンです。(当然というか年上、年の差です)
【パトロン×占い師】―これ聞いただけでも、なんかカナリな王道って感じしません?
楓にラブラブで、ものすごいヤキモチ焼きなんですね~このパトロンの人。
普段はえらそうなくせに、意外とガキで、なんか恋人の楓にはどうも頭が上がっていない……って感じが、なんかかすかにBLのわんこ攻めを彷彿とさせるんだよなぁ~タイプ敵には、シェパードってかドーベルマンのような。

とにかく、妬くんです。誰にかってと、雫石に。
そりゃ当然ですよね~仕事上はもちろん楓といつも一緒。しかも雫石、たまに楓んちのごはんとか作るし。館にも泊まるし。
パトロンの人、雫石が実は楓狙いでアシスタントになったんじゃないかと疑っているんですよ。楓の恋人の座とか狙ってると。
一巻最後の方で、どうにかその誤解は解けるんですけどね、それまで延々と疑い続けるんですね。雫石がどんなに「違う」って言っても、信じません。とても頑固です。
雫石に「くさいくさい、あー女くさい」って言い捨てるとか。(セリフが小学生) もうなんかどーしろと?! ってな感じなんですよ。(爆)
雫石は、別にホモに偏見とかないんですが、(朝、ベットで男二人裸で寝てるの見ても) サスガにこれはうっとおしかったらしいです、ガチで。
まぁ、誤解解けてからは、すごくこのパトロンも、雫石の相談相手とかになってくれるんですが。

なーんかもうっっ、心臓モロにワシ掴み、って感じですね~
正直この手の王道は、BLジャンルの中でやると、どーかな? って感じがするんですよ。
話によってだとも思うんですが、なんかヘタすると、ありきたりの用意された受け攻めっぽいストーリーとかになりかねないし。だから多分、倦厭とかしちゃう人もいるだろうと思います。
ただ、これは、あくまで男同士の恋愛メインではない、ってかそういうジャンルだかられだけの味が出せるんだ、感あるんですよね。イレギュラーなホモって感じ??「匂い系」ってそんな感じの萌えありません? なんか。(笑)
まぁともかく、倦厭してる人でも、ちょっとこの二人の恋模様は見て欲しい、って感じします。
「これで萌えなきゃ腐ぢゃねぇよっっ!」とまで言っちゃうと、押し付けがましいですか?(爆)
でもなんか、さっすが女性の作家さんが描いただけあって、なんかツボつついてるって感じなんですよね。

ちなみに、二人のなれそめは、パトロンが以前日本で経営していた占い学校でもって、楓はそこの生徒だったってんだから、もうなんか、どこまで王道だぃ……とかも思ったり思わなかったり。(理事長×生徒、みたいな? 笑)

二巻で、雫石だけ日本で、パトロンと楓は、仲良くイタリア行きます。
三巻では、パトロンと楓がささいなことでケンカをしてします。なんかケンカ中、パトロンが雫石につぶやく本音というのが、またなんとも……BLっちぃくて……生唾モンだわ……(独占欲丸出しだしね~)
巻が進むと、だんだんと二人の個性ってか味が出てくるんですよ。キャー8(/////)8

よしもとばななの「王国」シリーズ、是非是非一度、お試しになってくださいな~♪♪
腐ったアナタなら、きっとこの萌え、共感してくれるハズ☆(o^-')b

紹介者プロフィール
カノアマスミ
作家単位で好きなのは、小説家で吉田珠姫、夏樹碧、小鳥遊てつみ、漫画家で細倉ゆたかに國居亨。ギャグもシリアスもマルチで読むが、本人自体は無意識に性質がお笑いらしい。最近、眼鏡に過剰反応示すようになったので、とりあえず、このサイトの店長 (?) キャラには深い愛着を覚えた。年下攻めと癒しなおっさん受けと生徒×先生、ショタ×大人、旦那様×年上執事、なんかも好き。只今BL挿絵を描ける絵描きになりたいと、日々研磨中。
このコラムに寄せられた感想
2011年04月04日 カノアマスミ
黒根っこさんへ
しばらくなかったので、もー今回コメント諦めてました。(爆) コメントマジでありがとうございました。

片岡さん、なんかものすごいキャラしてますよね、なんか。
楓もいいですが、やっぱり片岡さんの強烈さには、もはやかなう者はどこにもいないって言うか・・・
私も、片岡さんのセリフ読む耽美に、マジすっこいキャーキャー状態なんですよ未だに、読み返しても。
私、よしもとばなな作品はこのシリーズが初めてなんですが・・・なんかマジ感涙ものですばらしい作品にめぐり会っちゃったな、的なカンジします。(笑)

ただ、なんでなんだか分かりませんが、この「匂い系」、どうもイマイチ腐の人達に知られていなかったりするみたいなんですよ。
アマゾンレビューとか読んでも、あんま片岡さん達カップルのことについて語ってる人もいませんし、本のあらすじにも載ってないんですよね。
知らない人多くても頷けるカンジ・・・・・
だからこそ、「私が紹介せんで誰がするっっ!?」ってなカンジで、ヘンな使命感まじりでこのコラム、描きました。(笑)
コラムで本読んでくれた、って知らせもらうと、すっごく嬉しいですね~コラム描いた身としては♪


2011年03月20日 黒根っこ
王国シリーズ、読んでみました!
もともとよしもとばななさんは好きでしたが、王国シリーズは読んだことがなく、この記事を見て気になったので読んでみました。

主人公ももちろん好きでしたが、片岡さん(パトロン)が可愛くて可愛くて。ヤキモチ妬きな子っていいですね…。ベッドで裸の二人のシーンはもう叫びました。萌え。

カップルらしいところがはっきりと書かれていないのが良かったです。匂わせるだけというのも、なかなか萌えますなぁw

これまた素敵な匂い系に出会えました!
ありがとうございます!



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