何故BLを読むのか？

そりゃぁ、「好きだから」の一言に尽きると思う。

著者が好きだから、作品が好きだから、面白いから、画が綺麗だから、理由は個々人で違うと思う。

最初に断りを入れておくと、私の周囲には、リアルゲイ（同性愛者）の友人が何人かいるためか、BL=仮想現実　リアルゲイ=現実　と分けて考えている。なぜなら、二つは乖離していることがほとんどだからである。おそらく、これを読まれている皆さんも、この違いは認識していらっしゃることだろうと思う。
ただ、今回、求められているのはBL=仮想現実なので、精神分析的にこの違いを深く考えていく事はない。

何故BLにはまるのか？

現実の恋の生々しさや人間関係から離れて仮想現実に酔うのである。なぜなら、仮想現実の恋愛は裏切ることなどほぼ無いに等しいのだから。
束の間「妄想の世界」に行くとでも言うのだろうか。女性の恋愛への憧れにも似た感情がBLとして描かれているとも言える。自分好みのシチュエーションや欲求をBLの中で見るのである。そして、感情移入するのである。

現実では癒すことができなかった魂の浄化をBLに求めるのである。
百合好きもBL好きと似たようなところがあるように思う。

ハッピーエンドであったり、何かしらの成長できるものであったり、得るものがあったりすると、現実世界に戻った時に、多少なり心情的にスッキリとした効果をもたらすのである。
ポジティブな効果をもたらすことが出来たなら、一種の良薬のような効果が期待できると思う。

このBL世界では、現実のいつもの自分を脱ぎ捨てて、ご自分の好みに合った「話し」を探しに行く価値があるのではなかろうか。

最後に、BLという仮想現実にいるからといって現実に恋愛ができないわけではない。
知識的に仮想ばかりであると現実とゴッチャになってしまうことがあるかもしれないが、あくまでもBLは仮想現実である。現実の恋愛は、相手も生きている人間である限り仮想現実のようにはいかないものである。