吉田実加先生インタビュー

思いをこじらせて、押し殺すのに必死で…


新米美容師の龍之介と大学生の翔太は、ルームシェアして暮らす中学時代からの親友同士。難聴の翔太をさり気なくサポートする龍と、家事が得意な翔太の同居生活は、順調に進んでいたのですが……。12月16日発売、吉田実加先生の新刊コミックス『その時までは、君のともだち』。ある日、翔太が初めて女の子に告白されます。素直に喜ぶ彼ですが、龍は湧き上がる思いを押し殺すのに必死で!? それでは「801 AUTHORS 108」第1126回、吉田実加先生どうぞ！

Q. 作品紹介をお願いします！
登場人物は、イケメンモテモテの美容師見習いの龍と、龍の想いに全く気付いてない無邪気で恋には奥手の難聴の大学生・翔太です。
中学時代からの親友同士で二人の関係が、翔太が女の子に告白されたことをきっかけに変わっていくお話です。



Q. メインカップルはどんな攻×受ですか？
一見クールなイケメン完璧男だけど、翔太への想いをこじらせちゃってる龍之介(攻)×容姿は平凡だけど明るく真っ直ぐ割と男前な性格の翔太(受)です。




Q. 当て馬や重要な脇役は？
晶という龍の先輩美容師です。
女の子みたいな容姿なんですが、作中で一番男らしい性格で、頼りになる存在です。

担当さんの愛を一身に受けているキャラクターでもあり、作中とても良い立ち回りをしてくれて色々と助けられたキャラです。


Q. 今作のこだわりポイントはどのあたりでしょう？
ストーリーはやっぱり「親友」「一番の友達」という二人の関係です。
お互い「大好き」なのに意味が違うことの葛藤や、親友同士で積み上げてきた思い出や信頼があって、だからこそより切ない部分など、それが伝わるように心がけました。

作画は今回も全部苦労しました。もう全然思ったように描けなくて…精進します。




Q. 苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください！
苦労したのは龍の表情です。イケメンをたもちつつ、感情が伝わるように顔を崩す…というのに苦労しました。
「なんかかっこよくない…」ということが度々ありました。

担当さんと何度もああでもない、こうでもないと模索しました。
イケメンって難しい。
楽しかったことは翔太は逆にブサカワなので結構顔を崩して描けたことです。
喜怒哀楽もはっきりしてて翔太は描いてて楽しいキャラクターでした。

でもブサとカワのバランスが難しいということも学びました…。

Q. 今作にまつわる裏話ってありますか？
初期の設定では龍は超俺様のドSでした。それにブンブン振り回される翔太、だったのですが、ちょっと翔太が可哀想すぎる…ということで優しいんだけど、どこかヤンデレ風味の龍になりました。
翔太はほぼ変更なしです。

あとは1話1話に勝手にテーマソングを決めて、散歩しながらその曲を聞いてストーリーや構図を練ったりしてました。
聞いた曲のような雰囲気が漫画でも出せたらいいな、と思って。

Q. 執筆中の、思い出に残る日常エピソードをご披露願います！
家電が壊れまくったことです。
電子レンジ、冷蔵庫、パソコン、液タブ、お風呂…。
一番最悪だったのは真夏にエアコンが壊れたこと。
一週間ほどエアコンなしで作業していたのですが、(作画はデジタルなのでどこかに避難することもできず…)暑すぎて、逆に暑くない、みたいな変な境地に達しました。

Q. 発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
無事二作目を皆さんにお届けできてよかったです。
前作の『少年と薬売り』とはまた違った世界観を楽しんでもらえたら嬉しいです！

Q. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
初めまして！ こんにちは。吉田実加と申します。
恋の切なさや苦しさ、親友だからこその葛藤などが伝わったらいいな、と思っています。
翔太と龍、どうぞよろしくお願いいたします！


担当より
連載時から「すごく切なくて泣ける」「幸せにしてほしい」という声が多数届いた本作。
恋愛感情は殺せないという気持ちと、友情を失いたくないという気持ち。
どちらの気持ちもわかるから、苦しくて切ない…！
葛藤も愛もエロもぎゅっとつまった一冊です♪

コミックス『その時までは、君のともだち』

特典情報
【紙の店舗特典】
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(C)吉田実加/KADOKAWA