京山あつき先生インタビュー

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京山あつき先生インタビュー不器用ノンケ店長×終わらない恋を願うゲイテーラー＋光属性DK!! コミックス『3番線のカンパネルラ』

2019/02/28 18:00

好きな人と一緒にいたい、それだけなのに、それが難しい。

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第1913回
京山あつき／祥伝社／onBLUE comics
コミックス『3番線のカンパネルラ』2月25日発売
サイン本プレゼントあり！詳しくはインタビュー後に！

STORY
相思相愛と信じて疑わなかった彼氏に突然フラれ、ショックで無気力ぎみな加納。ひとりで生きるのは無理。でも、つかの間の恋をするなんて、もっと怖い。なのに駅で助けてくれた高校生にはときめくし、職場の店長にもグラついてきてしまう始末…。ただ好きな人と、ずっと一緒にいたい。それだけのことが、どうしてこんなにも難しいのだろう？行き先の知れぬ列車と心に揺られながら、「生きる」と「恋する」をさまよう各駅停車のトリップ・ラブ。

――作品紹介をお願いします
話の始まりは、付き合っていた好きな人にフラれて落ち込んだゲイの主人公が、朝の通勤電車を待つホームで自殺するのかと間違われて高校生に羽交い締めにされます。その出会いから少しづつ新しい恋愛に路線を移していくように動いていくお話です。

――主人公たちはどんな攻×受ですか？
基本は二人とも光属性だと思います。でも主人公のメガネ黒髪ウェーブ受は光と闇の半々なのと落ち込んでいるのとで、闇がかってるような？
高校生君が光でキラキラなので余計に暗く見えます、けど、たぶん本人が闇なのではなく、居る場所が暗いだけかもしれません。
攻の店長は…おじさんです、いろいろな道を辿って今は一人暮らしの普通の人ですノンケです。

――当て馬や重要な脇役は？
タイトルになっている高校生君が重要ポジションです。

――今作のこだわりはどのあたりでしょう？
一話目から最後までずっとこだわって全力です！が、過去に比べるとドラマチックになるよう意識しました。いつもいつも淡々としてしまうので…。

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
高校生君を描くのがたのしかったです。主人公も描いていておもしろかったです。
苦労は、電車内とか夜の駅のホームなどを感じ良く描きたかったのですが…絵はいつも課題です
　
――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
被災しました。どうやって最終回を描いたのか思い出せません…。ネームは出来ていて下絵をやってる時だったのでなんとか仕上がりました。ネームが出来てなかったら難しかっただろうな～と思います。ほんと人生はアトラクションです。

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
よくぞ、仕上がったなあ…。という気持ちは、いつもなのですがいつもの三割り増しです。

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
前回の話が「恋愛をしたくない」キャラたちだったので、今回は逆に「恋愛命がけ」の主人公です。
楽しく読んでもらえたらいいなと思います、さらに気に入ってもらえると嬉しいです！

担当編集より
寂しさがいきすぎて、情緒不安定になっている主人公が新たな出会いによって「人生」と「恋」へ一歩踏み出す…。
読後には、どこか「明日も頑張ってみよう」という元気とあたたかな気持ちが駆け抜ける、京山さんらしい深みのある人間模様を描いた一作です。

もう恋はしたくない…けれども、ひとりで生きるのは寂しすぎるから、つまるところ「終わらない恋がしたい」と願う主人公・加納。そんな風に思っていたのに、ノンケでちょっと掴みどころのない職場の店長を好きになってしまう。両思い…にはなるけれど、果たしてそんな相手でも、終わらない関係を築くことは出来るのでしょうか…？
くるくる変わる表情と、感情豊かな加納に寄り添いながら、ぜひ、彼の答えを見届けてください。

また、今作はいわずと知れた名作『銀河鉄道の夜』からモチーフを取った設定が物語を彩ります。
自分を助けようとしてくれた高校生に、加納は「カンパネルラ」と名付けますが、彼の勤める洋装店は「ジョバンニ」。
通勤につかっている「列車」も、物語を動かす重要なキーになっていますので、『銀河鉄道の夜』をご存知の方は、ぜひその辺りの要素も楽しんでくださいませ！