くろむら基人先生インタビュー

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くろむら基人先生インタビュー射精時の筋肉を観察!? 暴走肉体美マニア×堅物筋肉美ボディ♥ 初コミックス『あいつの性癖が変態すぎる』

2019/09/21 19:57

高校生同士のフェチ爆発逆体格差ラブ！強烈な関係はウブな恋へ…

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第2114回
くろむら基人／笠倉出版社／カルトコミックスequal collection
コミックス『あいつの性癖が変態すぎる』9月25日発売
サイン本プレゼントあり！詳しくはインタビュー後に！

STORY
「君の身体はまさに理想の肉体だ!!」
高校の入学式、伊草透哉は人生初の一目惚れを一瞬で打ち砕かれてしまう。というのも、相手の鳥羽叶は透哉の筋肉に興奮する…超肉体美マニアだったのだ！それ以来、叶に事あるごとに自分の筋肉を凝視され、興奮され、写真を撮られる日々…。そんなある日、透哉のパーフェクトボディを前に暴走した叶が『射精するときの筋肉の動きをぜひ観察したい』と笑顔で言い出して――!?

――作品紹介をお願いします
肉体美フェチの暴走美人眼鏡男子×彫刻のような肉体美をもつ堅物苦労性男子のラブコメです。片や頭の中は筋肉一色、片やかつて相手に一目惚れしたものの、性癖を知って数秒で幻滅した黒歴史持ち。「フェティストとその対象」という腐れ縁を続けてる2人が、ある出来事をきっかけに互いを意識しだして…？というお話です。

――主人公たちはどんな攻×受ですか？
受の透哉は190cm近い高身長と彫刻のような肉体美を持つ、堅物クソ真面目、責任感が強すぎるきらいがあるやや古風な男子です。でも圧のある見た目に反して受け身で流されやすく、自分のことを後回しにしがち。だからこそ自分の気持ちにも鈍感になっている部分があります。あと割とすぐ泣く(笑)。そんな性格なので一目惚れ数秒後に幻滅した叶のことも突き放せず、文句を言いつつも保護者的立場に収まっています。
攻の叶は華奢で彫刻のような綺麗な顔をしてるけど、趣味のためなら盗撮でもなんでもやらかす自由人。とにかく自分の心のままに好きなものを追いかけ、他人の評価なんて気にならない奔放な男子。そしてその「好き」が肉体美に極振りしているがために、透哉とはまた違った意味で自分の気持ちに鈍感になっている子です。
普段はふにゃふにゃヘラヘラしている叶ですが、欲望に素直に生きてるからこそギラついた野性的な面もありそんな叶を目の当たりにしてしまうと、もう透哉は蛇に睨まれた蛙状態です。食べられるしかないですね。

――当て馬や重要な脇役は？
透哉の友人・高橋くんがお気に入りの脇役です。毎回1コマでもいいから登場させようとしてました(笑)。ちょっとチャラついてて遅刻魔ですが、透哉の大事な理解者です。

――今作のこだわりはどのあたりでしょう？
透哉の筋肉描写…と言いたいところなんですが実はこれは次点で、本当に拘ったのは叶の表情でした。普段はヘラヘラしている叶が、ふとした瞬間に「フェチの対象」では収まりきらない感情を無自覚に透哉に向けている様を目つきや笑い方で伝えることが出来たらなと思いながら描写していました。

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
ガチムチ＋フェチもののお話ではありますが、自分的にはあくまでそれはフレーバーであり、重視していたのは不毛な関係からの初々しい恋へ発展…という部分だったので、そのバランスには随分苦労しました。
ガチムチやフェチに振り切りすぎてガチ系になってしまうのも、フレーバーが薄味になりすぎるのも作品の趣旨からズレてしまうので…。正直なところちゃんとバランスを取れたのかはいまだに自信がありません。
楽しかったのは透哉の筋肉の作画です！特に前鋸筋と長橈側手根伸筋を描くのが楽しくて仕方なかったです！色っぽい筋肉ですよね!!

――今作にまつわる裏話はありますか？
キャラクターの苗字を地名から取るのが好きなのですが、透哉と叶の苗字も地名から拝借しています。

――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
犬3匹と暮らしているのですが、原稿に行き詰るたびに犬吸いをしていたら、元々塩対応してくる子はますます塩対応に、甘えたな子はますます甘えるようになって作業の支障が出ることが増えてしまったので、適切な距離感に戻らないといけません…。

――今、何かハマっていることは？
軽いものですが筋トレです。漫画を描き続けるための体力維持とダイエットのため一念発起しました。最近は筋トレブームなのもあって、チャレンジしやすい筋トレ動画や、やる気にさせるアニメがあってありがたいです。

――BL作家になったきっかけを聞かせてください
二次創作で描いた作品を担当さんが見てくださったのがきっかけでした。でもそれまで商業・二次創作で漫画は描いていたものの、殆どが一般向けやBLに毛の生えた程度の作品ばかりで、ガッツリBLしてる！って作品は数える程度しかありませんでした(笑)。
なので、担当さんにお声がけいただいた時は「本当に良いの!?」と動揺したのは今でも鮮明に覚えています。

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
人生で初めて描いた創作BLが納得いく形で完結できただけでも幸せなのに、こうして一冊の本という形で残せて本当に嬉しく思います。ガチムチやフェチ系はちょっと敷居が高い…と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、中身は恋愛偏差値底辺な青少年の初心な恋物語ですので、是非お手に取っていただけたら嬉しいです。

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
ここまでお読みいただきありがとうございます。くろむら基人と申します。
今作は初めての商業BL作品となりますが、筋肉、受に見える綺麗な男子×攻に見える強面男子、初心な恋物語…と自分の大好きなものをこれでもかと詰め込んで自由に楽しく描かせていただきましたので、興味をお持ちいただけたら光栄です！

担当編集より
くろむら基人先生のBLデビューコミックスは筋肉好きにはたまらないフェチズムラブ。
黙っていれば超美人系男子の叶に入学当初一目惚れした透哉でしたが、いきなり筋肉の写真を撮らせてくれて荒い息づかいで迫られてしまいます。
淡い初恋を粉砕されてしまいましたが、根っからのダメ人間でもない叶を突き放すことも出来ず、そのまま保護者ポジションに…。
良き肉体のためなら木でも屋根でも上る暴走ボーイはいつしかどんな透哉くんも見て見たくなりとんでもないことを言い出します。
そんな筋肉愛が激しすぎて暴走気味な叶と堅物真面目系の透哉、凸凹なふたりのドタバタラブコメディは肉体美も表情も全てが見所です。
ぜひ筋肉も好き、逆体格差も好きという方は読んでみてください。