八十庭たづ先生インタビュー

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八十庭たづ先生インタビュー 愛ダダ漏れ♥ 一途な狼獣人×人間の元兵士、もふもふラブラブ最強CP続編!! 小説『はなれがたいけもの 恋を知る』

2020/02/17 19:33

家族が増え、幸せの絶頂が… 苦難を乗り越え愛を育む獣人物語!

 


BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第2260回
八十庭たづ/佐々木久美子/リブレ
小説『はなれがたいけもの 恋を知る』2月19日発売
サイン本プレゼントあり! 詳しくはインタビュー後に!

 

STORY
金狼族の王代ユドハと人間の兵士ディリヤ、二人の子のアシュ。双子の赤ちゃんも生まれ、家族は幸せな日々を送っていた。だがディリヤの前に、金狼族に敵対する部隊<狼狩り>に所属していた過去を知る、かつての上官が現れ、家族を狙う。アシュを守って戦うが、囚われたディリヤ。ユドハは愛しい恋しいつがいを取り返すために動き出し…!

 

――作品紹介をお願いします
『はなれがたいけもの 恋を知る』は前作『はなれがたいけもの』のその後の話になります。
狼の獣人×人間のファンタジーです。
前作は、戦時中に出会い、離ればなれになった二人が再会し、家族が増えて、一つの群れを形成するまでの話でした。
愛を知り、これから愛のかたちを作り上げていく……その最初の一歩を踏み出した二人が、今作ではその愛を成長させます。
二人が幸せになるまでにはいくつもの壁があって、今回、ディリヤの過去に絡んだ困難が二人の前に立ちはだかりますが、そこは愛の深いユドハと愛の激しいディリヤのつがいですので、二人で力を合わせていちゃいちゃしながら乗り越えます。二人のシーンは大体いつも甘いです。
そうしたお話のなかでも、二人の愛のかたちであるアシュもおにいちゃんになって、おおきな成長を遂げます。
同時収録は『しあわせなおしり』『ディリヤのまほう』『たてがみのはなし』『ゆるすひと』の短編4本です。
ディリヤとユドハ以外の話なのですが、『ゆるすひと』はちょっと雰囲気が違った大人な短編を書き下ろしました。


――主人公たちはどんな攻×受ですか?
攻はユドハ。狼の獣人で、国王代理です。性格は、ディリヤ至上主義でディリヤに一途。狼らしく己の縄張りと群れを守り、家庭を大事にする男です。相変わらず恋には乙女、えっちはドスケベです。
受はディリヤ。人間で、少数民族出身の元兵士です。性格は、男前で理性的、責任感が強く、前作ではわりと塩対応だったユドハへの愛が今作ではとろとろの駄々漏れになっています。……が、表情筋は相変わらず固いです。
他人を信じることが難しいディリヤがユドハに愛されて、ユドハを信じていくことで人間味を増し、ユドハは守るべき家族が増えたことでスパダリ感が止め処を知りません。
愛されし者の自信と余裕……というやつでしょうか、ディリヤがすごくかっこよくなっています。……が、愛する男を得たことで新たな感情が芽生え、戸惑います。ユドハを失うかもしれないという現実に直面して、ディリヤ自身も自覚していない己の脆い一面に苦しめられます。

――当て馬や重要な脇役は?
今作が初登場のエレギアとフェイヌです。人間のエレギアと、半狼半人のフェイヌ。両名とも敵国の軍人です。
初めてのディリヤ以外の人間の登場に、「そういえば初めての人間ですね……」と担当さんと話をしていて、本作のあまりの狼率の高さに自分でもちょっと笑いました。
(ちなみに、本作で人間が一人増えましたが、狼は四人増えています。)
エレギアとフェイヌの二人はディリヤの過去を知る人物であり、彼らは彼らの信念に基づいて生きています。
二人の存在は、ディリヤとユドハの対比になっています。
ディリヤとユドハと同じく「人間と狼」のつがいであると同時に、ディリヤやユドハよりも長く一緒にいる二人。
出会いや立場が違えば、ディリヤとユドハにはこんな未来もあったかもしれない、という意味もこめて描きました。


――今作のこだわりはどのあたりでしょう?
人間なのに、けものよりもけものっぽい警戒心の持ち主のディリヤがユドハに愛されて人間らしくなっていくところです。
恋をするより先に愛を知ったディリヤが、今回、恋を知り、無自覚な恋心を抱くディリヤが恋煩いで身悶えます。
エブリデーハッピーでエブリデー恋煩いで苦しい、をモットーに書きました。恋するディリヤとユドハをお楽しみください。
このほか、前作では描けなかったちょっとした描写で、それぞれのキャラの魅力をお伝えしています。
アシュのお鼻が隙間にむぎゅっとしていたり、おしりぽんぽんしていたり、ディリヤがテンション上がりすぎてすごい勢いでユドハに迫っていたり、ユドハが子供たちの成長のありとあらゆることに感動してすぐ目頭を押さえたり……。
何気ない日常を感じていただけたら嬉しいです。


――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
ディリヤとユドハがアシュを過保護にしすぎて困りました。そのせいで、アシュをなかなか自由に走りまわせてあげられなくて頭を抱える羽目になってしまいました。
担当さんに相談して、ギリギリまでどうすればいいか悩んでいました。一人だったら途方に暮れていたので、担当さんがいてくれて本当に救われました。
今作では、アシュが外の世界に出て、初めての物事に触れて、とても大切なことを知ります。それに戸惑って、泣いて、怒って、赤ちゃん返りして……、アシュの抱える問題をディリヤとユドハが二人で連携してアシュとともに乗り越えます。
これはまだ1巻の段階では書けなかったエピソードなので、書けて楽しかったです。

――今作にまつわる裏話はありますか?
方言の強い地方に住んでいるのですが、プロットを作っている時にテンションが上がって、ついついユドハのセリフを方言で書いてしまう裏話を……。
担当さんと電話でお話していて口頭でユドハのセリフを説明する時に、方言強めにユドハに喋らせてしまうことがあったのですが、かっこいいオスはどんな言語でなにを喋らせてもなんとなくかっこよくなるからすごいと思いました。ユドハの汎用性の高さには驚きです。
不思議なことに、ディリヤが方言で話している姿はあまり想像できないのもキャラクター性だなぁ……と興味深かったです。
アシュが方言で喋ったらかわいいので、アシュにかんしてはかわいければすべてよしと判断しました。

――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
今回も佐々木久美子先生に挿画をお願いすることができたことです。
表紙の、ディリヤの表情、アシュのおしりと魅力的な表情、ぽわぽわの双子ちゃん、ユドハの逞しい筋肉と立派なたてがみ。前作と対になった裏表紙。それらを拝見した時、本当に嬉しかった。
挿絵は、私では想像の及ばない面をイラストで表現してくださっています。
たとえば、衣装からちらりと見えるディリヤの鎖骨あたり、おなかを出した寝姿、お伽話の王子様を彷彿とさせる豪華な衣装、戦う男の男前な立ち姿……。
今回いろんな表情を見せてくれるユドハは、お父さんの表情をしていたり、国王代理の顔をしていたり、ディリヤを求める本能に忠実なオスの顔をしていたり、さらには衣装替えもたくさんあって見どころに溢れていて、目が幸せです。
双子ちゃんのおしりとしっぽ、寝姿、座っている姿、アシュとおそろいの苺色、アシュの存在……、ずっと愛しいものが続きます。
『恋を知る』の表紙と挿絵を、是非、1巻のそれらと並べてご覧になっていただきたいです。1巻のみんなが、2巻でこんなふうに成長して、群れを作って生きているよ! というのが伝わってきて、胸がじんわりします。
上がってくるイラストを拝見するたびに、本当に本当に嬉しかった。


――今、何かハマっていることは?
寝るのが好きなのですぐ寝てしまうのですが、趣味がなにもないのでなにか趣味のことを始めてみようかと考えています。しかしながら時間の使い方がとても下手なので、まずはそこからだな……と。

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう?
前作の発売後、ファンレターや年賀状、リブレ様の公式サイトから寄せられるアンケートなどでたくさんの感想を頂戴しました。
ありがたいことに、優しい言葉に溢れるお手紙をいただくことができ、『恋を知る』を書いている時は、机の横において、書く手が止まるたびに、ちらっとそちらを見ては心を奮い立たせました。本当にありがとうございます。
そうしたなかで『恋を知る』のプロットを作り、実際に書いている時はとても楽しく作業していたのですが、いざ原稿が自分の手を離れて時間が経つにつれ、楽しみにしてくださっている方のご期待に添えられているのか……と考えると変な汗が出てきて止まりません。
ですが、アシュの可愛さは全開で! ディリヤの強さと不器用な愛は健在で! 守るものを得たユドハはより抱擁力を増し、オスみが強くなっています。
それだけは確かな自信があるので、あとは読者様にすべてを委ねよう……という気持ちでおります。

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
こんにちは、八十庭たづです。
前作『はなれがたいけもの』をたくさんの方がお手にとってくださり、応援してくださったおかげで、こうして続刊をお届けすることができました。ありがとうございます。
救いのない人生を生きてきたディリヤとユドハは、お互いが出会うことで、ようやく自分自身を救うことができました。安心して生きていける場所を見つけられました。
あまりたくさんを求めず、目の前の幸せをひとつずつ守って、大切にして、その結果、とても壮大な感情で「この愛と群れを守る!」という共通意識のもとに、オスのつがいが互いに支え合って戦います。
つがいとしてのかたちを模索するディリヤとユドハの成長、二人の愛と恋の物語を見守っていただけたら嬉しいです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。『はなれがたいけもの 恋を知る』をどうぞよろしくお願い申し上げます。


担当より
非常に強い受(人間)とさらに強い攻(獣人)の最強カップル! しかも二人には、もふもふの可愛い子供たちがころころといます。そんな家族のお話を読んでみたい方はぜひ『はなれがたいけもの』を手に取ってみてください。最高の幸せを味わえます。

一冊目を読んでくださった皆さん、今作では謎多きディリヤの内面がより明らかになります。
実はとてもとてもユドハ――つがいへの「愛」で生きていたこと、己の群れを、家族を、つがいを護るオスであったことが胸に沁みます。
ユドハとディリヤの二人は何度でも恋をして、愛して、互いの想いを重ね合わせ寄り添いながら生きて行くのです。

ちっちゃなアシュの大ファンのみなさん! 今回はさらに可愛さ倍増!
ここでアシュにインタビューしてみましょう。
――将来の夢は?
アシュ「りっぱなもふもふになるのが将来の夢です」
――どんな感じの立派なもふもふです?
アシュ「……ゆどは」
可愛さに悶えること間違いなし!

 

小説『はなれがたいけもの 恋を知る

 

特典情報

 

コミコミスタジオ限定:書き下ろしペーパー
アニメイト限定:書き下ろしペーパー

 

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(C)八十庭たづ/リブレ

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