花柄先生インタビュー

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花柄先生インタビュー 頼れる騎士隊長×ひたむきに生きる少年! 初小説『福引で当たったので異世界に移住し、恋をしました ~手を繋いで~』

2020/03/17 20:15

WEB発!! 心温まる異世界BL、待望の書籍化第1巻♥

 


BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第2289回
花柄/笹原亜美/リブレ
小説『福引で当たったので異世界に移住し、恋をしました ~手を繋いで~』3月19日発売
サイン本プレゼントあり! 詳しくはインタビュー後に!

 

STORY
高校卒業と同時に両親が音信不通。孤独な忍は福引で当たった異世界移住権を使って、ひとり異世界に移住し、植物チート能力をさずかる。持ち前の料理の腕とこの能力で、異世界生活を楽しみます! だが実はこの世界は生命の木が枯れて子供が生まれなくなり、人々は未来への不安を抱えていたのだった。突然異世界と日本を繋ぐゲートが閉じ、日本に帰れなくなっても、涙を隠して前向きに笑う忍。ひたむきで一生懸命な忍の周りには、たくさんの人が集まってくる。奥手な忍だが、やがて唯一忍の泣き顔を知り、忍を守りたいと強く願う騎士隊長クリシュに初めての恋をして…!

 

――作品紹介をお願いします
異世界移住ファンタジーに植物系チート能力を絡めた物語。
元の世界で仕事も家族もお金も、何も持っていなかった主人公が、福引で手に入れた異世界移住権でアグラムへ移住して、欲しかったものを少しずつ手に入れていきます。
元の世界に帰れなくなったり、ケガをしたりとトラブルに見舞われながらも明るさを失わないシノブが、ある問題を抱える異世界アグラムで懸命に生きて恋をします。クリシュに恋人がいると誤解したシノブと、シノブが異性愛者だと知ったクリシュがお互いに気持ちを抑えながらそれでも惹かれ合い、心を重ねるまでを書いたお話です。


――主人公たちはどんな攻×受ですか?
包容力があり寡黙で筋肉質な騎士隊長×童顔で料理上手で明るいけれど、実は家族愛に恵まれなかった寂しい過去を持つ少年。身長差45センチの体格差カップルによる異世界恋愛物語。

クリシュ(攻)は人望もあり、部下に慕われる騎士隊長で、仕事中は鉄兜をかぶっていることが多い。心地よくてずっと聞いていたいと思わせるような美声の持ち主。異世界人のシノブを気にかけているうちに、いつも笑顔のシノブの内側に隠れた脆い部分に触れ、守りたい、愛おしいと思うようになる。

主人公のシノブは明るく前向きで、でも家族愛に恵まれなかった過去から人に頼る事を恐れる臆病な一面も持っている少年。顔は童顔で身長も異世界アグラムにおいては10歳の子供と同じくらいの背丈しかなく、出会う人全てに子供と間違われてしまうが、持ち前の明るさと料理の腕で友人知人を増やし、植物系チート能力を使って異世界スローライフを満喫していく。クリシュと初めて会ったとき、その男らしい美声に惹かれ、もっと聞いていたい、顔を見てみたいと思うようになり、優しさや頼もしさに触れるうちに顔も知らぬまま惹かれていく。

――当て馬や重要な脇役は?
当て馬と表現してよいのか迷いますが、クリシュの上司であるフィルクスの妹のアンネッテ様です。
両親に溺愛されて育ったため、少し我儘なところがあるが、天真爛漫で憎めない性格の少女。ギルバートに熱烈な恋心を寄せていて、何度断られても諦めずに迫ります。生きてきた環境でいうと、シノブと正反対の環境で育った生粋のお嬢様。
主人公のシノブがクリシュとアンネッテの噂を聞きつけた辺りから少しずつ気持ちが育ち始めるので、かなり重要なキャラクターだと思います。
個人的に最近お気に入りになったキャラクターは、シノブの友人のクゥジュです。作中でクゥジュのことをモデルみたいなイケメンと表現したのですが、笹原亜美先生に描いていただいたクゥジュがあまりにも格好良くてファンになりました。ほんとにイケメンです。脇役にするのが勿体ない! と思いました。


――今作のこだわりはどのあたりでしょう?
亀の歩みのようにゆっくりと深めていく恋です。まず主人公のシノブがクリシュに出会ってから初めて顔を見るまでが凄く長いですし、そこから恋を自覚するまでにも少し時間がかかります。
鉄兜を身につけたクリシュの声や言葉や優しさや包容力や筋肉に顔も知らないままに惹かれ、顔を知ってからは眼差しや時々見せる貴重な笑顔や筋肉に惹かれ、でもまだ恋を自覚しない。やっと恋を自覚しても心の奥に気持ちを秘めたまま、まだまだ気持ちは重ならない。
そして、気持ちが重なってから唇にキスをするまでが、また少し長いのです。もどかしくて、焦れて、でも爽やかな初恋を目指しました。

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
書いていて辛かったのは、シノブが襲われて怪我をするシーンです。かなりガッツリと痛めつけてしまったので、自分で書きながら「なんて酷いことを」って憤っていました。
しかし、シノブに発現した「植物系チート能力」が植物の成長を速めるだけの能力じゃないと印象付ける大切なシーンだったので、憤りつつもしっかりと書きました。苦労したというか、書いていて苦しかった点ですね。
ただ、連載中に「シノブ頑張れ」とか「無事でよかった」など応援のメッセージもいただいて、皆さんにシノブが愛されているなと感じて、とても励みになりました。
  
――今作にまつわる裏話はありますか?
お話を書き始めた本当に初期の話ですが。まだシノブの相手役をハッキリとは決めていなかった頃、当時シノブの相手役として一番有力だったのはフィルクス様でした。
お金がなく黒髪で一般人のシノブと、お金持ちでゴージャスな巻き毛で権力者のフィルクス。対照的で面白いかなと思っていたのです。
逆にクリシュは、初回の登場時は端役のつもりで、次回登場するかもハッキリとは決めていない状態でした。それが終わってみるとシノブの恋人役に収まっているという。
もし当時の設定のままフィルクス様がシノブの恋の相手になっていたら、今とは全く違うお話になっていて書籍化のお話も無かったのかと思うと、たった一つ選択したものが違うだけで未来が変わることもあるのだなと不思議な気持ちになります。


――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
投稿サイトで連載中にたくさんの感想をいただいたのですが、みなさん予想したり、想像したりと沢山書いていただいて、読んでいて楽しかったです。
今後の展開をピタリと当てる鋭い方もいらっしゃいましたし、なるほどなと参考になる意見をいただいたり、シノブへの愛を叫んでいただいたり。
今読み返しても、本当にたくさんの方に応援していただいたなと感謝の気持ちで一杯になります。

――今、何かハマっていることは?
前から好きではありましたが、日本の和菓子は本当に美しくて可愛いなと思います。
職人さんが流れるような動きで繊細な上生菓子を作る姿はいつまで見ても飽きないです。
見て楽しく、食べておいしい和菓子最高です。

――BL作家になったきっかけを聞かせてください
BLに目覚めたのは高校生でした。友人に借りた漫画で、ほんのりと匂わせる程度のBLだったのですが、それまで読んでいた少女漫画とは違うドキドキ感にドハマりしました。
その後BL小説や漫画を読み漁り、就職して忙しくなった頃に一時期離れたこともあったのですが、勤めていた会社を辞めて就職活動をしていた時期に気晴らしで読み始めたのが投稿サイト「ムーンライトノベルズ」様でした。
たくさんの作家様が自由に表現しておられて、読んでいる内に自分でも書いてみようかと思ったのが2016年の1月でした。その後、何作か投稿させていただいて、連載していた『福引で当たったので異世界に移住してみました』が完結した5ヶ月後に(株)リブレ様から書籍化の打診をいただき今に至ります。

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう?
夢のようですの一言に尽きます。
自分の書いた小説にイラストがつくなど考えた事もなかったのですが、笹原亜美先生には登場人物も背景も本当に素敵に書いていただいて、作品のイメージがグッと広がったような気がいたします。表紙の抜けるような青空に浮かぶ“恋”の文字と手を繋いで見つめあうシノブとクリシュの姿が二人のゆるやかに進む恋を表しているようです。そして、裏表紙の二人の幸せそうな姿といったら、本当に感動いたしました。
ここまできても、本当に書籍になるんだろうかと信じられない気もいたします。きっと店頭に並んでいる姿をみるまではこの気持ちのままで過ごすことでしょう。
このような素晴らしい機会をいただいて、投稿サイトにて作品を応援してくださった皆様、この作品に目をかけて頂いたリブレの担当様、素敵なイラストを描いていただいた笹原亜美先生、そしてこの作品に携わりご尽力いただいた全ての皆様に感謝いたします。


――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
この作品を始めて読むという方、はじめまして花柄と申します。そして、投稿サイトですでにご存じだという方、いつもお世話になっております。
連載時は出来るだけ丁寧に気持ちが伝わるようにと書いておりました。書籍化にあたり、たくさんの方の手を借りて、より素敵な物語になったと思います。初めての方も、いつもお世話になっている方にも、シノブと共に笑い、怒り、泣き、そしてゆっくりと恋を深めていただければと思います。
異世界で懸命に生きるシノブのスローライフと恋のお話をどうぞよろしくお願いいたします。

担当編集より
WEBで連載され、読者を温かな感動で包んでくれた異世界×植物チートBLがついに書籍化します。
主人公の忍はとても前向きで明るいので、本人に自覚はないのですが、色々な情報から、彼が実は両親に「無関心」という名のネグレクトをされてきたのだな、と分かってきます。それでも、今は虹の向こうに行ってしまった爺ちゃん、婆ちゃんの愛を受けて、まっすぐに育った忍。そんな彼のことを、私はとても愛しいと思ってしまいます。異世界アグラムの人々も忍を愛し、中でも攻のクリシュは忍のことを何にかえても守りたいと誓う…。
第1巻は、忍とクリシュの恋がゆっくり育って、二人が結ばれるまで。6月に刊行予定の第2巻『福引に当たったので異世界に移住し、恋をしました~命を紡ぐ樹~』では、忍とクリシュが、命の木の秘密を知り、この世界を救うまでを描きます。
多くの方におすすめしたい、ぜひ読んでもらいたい、最後に胸に広がる静かで温かな思いを味わっていただきたいと思って、書籍化を企画しました。忍とクリシュ、彼の周りの人々をゆっくりと見守る気持ちで読んでいただけたら嬉しいです。

 

小説『福引で当たったので異世界に移住し、恋をしました ~手を繋いで~

 

 

特典情報

 

コミコミスタジオ限定:描き下ろしペーパー

 

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(C)花柄・笹原亜美/リブレ

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