BailiJunxi先生&QiangTang先生インタビュー

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BailiJunxi先生&QiangTang先生インタビュー 中国発!自己中な王様×寡黙美人な妾…愛憎渦巻く王宮ストーリー コミックス『愛も憎しみも沈黙の中で』

2022/02/10 17:00

嫉妬・愛情・独占欲渦巻く…超話題のタテヨミ中華BL!

 


BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第2981回
原作:QiangTang/作画:BailiJunxi /NHN comico/comico
コミックス(電子単話)『愛も憎しみも沈黙の中で』2021年12月
サイン色紙プレゼントあり! 詳しくはインタビュー後に!

 

STORY
母親を守るため、悪い噂が絶えない親王の妾として嫁ぐことになった沈玉。可憐な沈玉への愛が溢れて止まらない親王と彼は愛を深めていく。しかし、そんな二人を王妃は黙って見ているわけにはいかず・・?    歪んだ愛情・独占欲・嫉妬が渦巻く物語が始まる。

 

――作品紹介をお願いします
BailiJunxi ある娘の身代わりとして言葉を話せない奴隷・沈玉(ちんぎょく)が親王・鎮北王(ちんほくおう)に嫁ぎ、様々な苦難に遭いながら、本当の愛を見つけようとする物語です。(あれっ、こんなに風に書くと面白くなさそう(*^▽^*)。。)



――主人公たちはどんな攻×受ですか?
BailiJunxi 鎮北王は狂暴で荒々しいと悪名高い人物で、物語の冒頭では非常に自己中心的でした。沈玉の秘密をほとんど知っていながら、自分勝手な理由で独りよがりな行動を取り、物語の展開は主に鎮北王が作っていると言えます(そのため一部の読者から冗談でクソ親王と呼ばれています)。

沈玉は可愛く素朴で、気弱な物腰柔らかい美人です。母のために王府に行き多くの苦難に耐えますが、結局母との再会が叶わない哀れな境遇です。しかし本来の地位は、朱氏の末裔として輝かしいものでした。後期は鎮北王から逃げ出すこともありますが、心は既に暗闇の中で温もりをくれた彼に向けられていました……。


――当て馬や重要な脇役は?
QiangTang 私は感情をストレートに表す紅蓮(ぐれん)が大好きです。表面上は自由気ままでだらしがないように見えますが、内面には真っ直ぐ凛とした芯を持っています。彼は惨めな人生を送ることになりますが、幸いなことに一途に待ち続ける宋青(そうせい)がいます。

BailiJunxi チビでおしゃべりの医者・扁十四(へんじゅうし)が好きです。沈玉が話すことができない分、彼が物語にメリハリをつけてくれました。彼と鎮北王の掛け合いも楽しく描かれています。


――今作のこだわりはどのあたりでしょう?
QiangTang 中国の古体詩に、「玲瓏骰子安紅豆、入骨相思知不知」という言葉があり、昔から小豆は相思相愛の象徴でした。沈玉は君玄梟(鎮北王)に一途に思いを寄せていましたが、口がきけないため、小豆を贈ることで伝えようとします。
皆様にはこの作品を通して、古代の愛の美しさや詩情を感じていただければと思います。

BailiJunxi 大きなところで言うと主人公たちが成長する過程で見せる心境の変化です。
冒頭の鎮北王の独占欲から、後に全身全霊で沈玉へ尽くす心遣いまで。目に見えて感情が異なります。また、序盤の沈玉は単純な性格で、鎮北王に依存していましたが、後半になると徐々に自信と知性を身につけていきます。この部分を描くのにかなりの労力が必要となりました。



――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
QiangTang 賽子のシーンを書いているとき、私自身も感情移入してしまい、書きながら号泣していました。私は常々、真摯な執筆姿勢こそが読者を感動させられると考えています。あのエピソードを書いた後はまるで大惨事にでも遭ったかのようでした(笑)

BailiJunxi 読者から頂くご意見に目を通すのは楽しみの1つです。私が意図的に加えた小さな挙動についても読者は気がついてくれるので、非常に興味を持って読んでいます。  
難しかったのは、沈玉の内面と鎮北王の葛藤をどのように描くかといった部分です。 物語の中で沈玉は話す術を持たないので、表現を洗練させる必要があり、鎮北王もまた内面が引き裂かれ、言葉で表現することができません。絵を描くときにいろいろな表現方法を試してみたのですが、なかなか納得のいく良い表情を描くのは難しいですね。

――今作にまつわる裏話はありますか?
QiangTang 毒舌キャラである医者の扁十四については、元々は彼の恋路に未練を残したかったのですが、読者があまりにも情熱的で……。しかも小説は完結してしまっていたので、これ以上手を加えることはしませんでした。最後に彼に関わる完全な物語を見せるため、『愛も憎しみも沈黙の中で』の姉妹編である『醜い医者』を書きました。

BailiJunxi 鎮北王の仮面です(笑)。当初は「バレないように」と、顔全体を覆う仮面を描くつもりでした。
主要なキャラクターは見慣れた間柄なのに、バレないなんてのは可笑しいですよね。でも、そうすると当たり前ですが顔が全く見えないんです!?
パースは描けるけど、全体的な効果はイマイチ。これには長い間苦労しました。結局、マスクは半分でいいやということになりました。マスクが正体を見せない魔法のような機能を持っていることにしよう。
そうしなければ、鎮北王の顔が見えませんから。


――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
QiangTang 恥ずかしながら『愛も憎しみも沈黙の中で』を創作する過程で一度、涙が溢れてきたことがありまして、それを恋人に笑われました……。
当時はまだ成熟したプロの作家ではありませんでしたが、でも本当に誠意だけは尽くして書いていました。

BailiJunxi 毎週、絵を描き始めると、主人公の衣装の参考になるものを探して回るんです。ただ、せっかくキャラクターに合う衣装を見つけ出しても完成度の高い衣装を描くにはいつも時間が足りません(おそらく、参考になる衣装を探すことに時間を費やし過ぎていたのでしょう)。
たくさんある素敵な衣装をお見せできないのが残念です。それでも、素敵な衣装を見て回るのは楽しいですね(笑)。

――今、何かハマっていることは?
QiangTang 自由を愛する人であり、また毎年、たくさんの時間を山や海(旅行)に費やす人です。趣味が多すぎるんですよ、ハハハ。面白いことは何でも気になります。
好奇心は作家にとって欠かすことのできない資質であるとも感じています。

BailiJunxi 最近またメインクイーンを飼おうと思いはじめました。でっかい猫が大好きなんです~。
しかしトイレのサイズがベビーバスぐらいじゃないとダメだと聞き……。ちょっと迷っています。

――BL作家になったきっかけを聞かせてください
QiangTang プロ作家になった本当の理由は、職場から逃げるため(朝9時から夕方17時までのタイムカードを押す出勤・退勤など)ハハハ……。
高校時代から書き始めて、大学を卒業するまでの間、いろいろな小説作品を書いてみたのですが、結果は満足のいくものではありませんでした。
自分の内心に素直になってから、ようやく耽美小説の創作を始めました。
『愛も憎しみも沈黙の中で』は私のデビュー作ですが、多くのファンを獲得できたことは本当に意外でした。

――日本でヒットしていることに関して今のお気持ちはいかがでしょう?
QiangTang 大きな驚きと共に大変光栄でうれしい気持ちです~、やっと評価されたことに対し満足感を得ると同時に、思いがけない喜びに心中不安で気が気ではありません。

BailiJunxi 連載開始当初は、この作品が海を越えて日本の読者に届くとは思ってもいませんでした。まさか、これほどまでに注目されるとは思いませんでした。
すごーくうれしいです。また顔なじみの友達が増えたようでもありますし、読者の皆さんからの愛が最大の励みです。
本当にありがとうございます。

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
QiangTang 常に初心を忘れず新人のつもりでやってきました。
この度は『愛も憎しみも沈黙の中で』を読んで頂きありがとうございました。皆さんに感謝します。

BailiJunxi はじめまして。baili junxiです^^ 天然パーマとでも呼んでください。
初めて王道のBLカラー漫画を描きました。
本当に楽しくて、チャレンジ精神に満ちあふれた作品です。皆さんに気に入っていただけると嬉しいです~。

流通担当より
『愛も憎しみも沈黙の中で』は中国の「快看漫画」で連載されている大人気作品で、日本では2021年4月に「comico」にて連載が開始されました。

性描写が控えめなので、日本の読者は満足してくれるだろうか……という心配もありましたが、普段はBLを読まない方たち(男性読者も!)にも楽しく読んでいただいているとお聞きし、大変嬉しく思います。
近年の中国作品の傾向として画力の高さがよくあげられますが、この作品も、キャラクターの可愛さや、歪んだ愛情・独占欲・嫉妬などが美しく描かれ、それも魅力のひとつになっていると思います。時には胸が苦しくなるような駆け引きやストーリーからも目が離せません。

ジャンルの垣根を超え、男女関係なく楽しめる良い作品であると思いますので、ぜひお友達にも薦めてくださいね(笑)。そして彼らを最後まで見守って下さい! 

 

コミックス『愛も憎しみも沈黙の中で


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(C)QiangTang・TheShubl Website+kkworld+BailiJunxi/快看漫画

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