04/19 おきぬ先生インタビュー 毒舌コンビニ店員×年上常連客のまるでショートコント!?なラブコメBL♥『後は野となれ山となれ』
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2022/05/20 17:00
BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第3079回
いたちねこ／心交社／Chocolat comics
コミックス『オオカミを飼っています』5月20日発売
サイン本プレゼントあり！ 詳しくはインタビュー後に！
STORY
無表情・無愛想な会社員いのは、自分に恋している年下の男と飼い主と犬のように暮らしている。その犬、太一郎は飲み会で突然いのの恋人に立候補してきた、同じ会社のよく知らない男だ。いのは太一郎をフったが、家がないというので部屋に置いてやることに。我慢のできる太一郎は「好き好き」言うしスキンシップが激しいけれど、決していのを襲わない。尽くしてくれる太一郎を何より優先するようになっていたある日、いのは水たまりに「落ち」て並行世界に来てしまう。そこには太一郎もいた。いのと出会っておらず、当然いのを好きじゃない、別人のように冷たい太一郎が……。
――作品紹介をお願いします
突然パラレルワールドに飛んでしまった飼い主“いの”が、元の世界に戻るべく奮闘しながら元の世界の飼い犬“太一郎”や自分の気持ちを再認識していく、ちょっぴりファンタジーなお話です。
――主人公たちはどんな攻×受ですか？
太一郎(攻)は見目よくハイスペック、何不自由なく生きてきたかのように見えて実は訳あり父子家庭。合理主義者で非効率を嫌い、機嫌の悪さを隠さない。年下ワンコモードはいのの前でだけ。
性欲強めの29歳、愛煙家、身長185㎝の大型犬。
いの(受)は幼い頃から表情が乏しく誤解されがちだったために良いと思ったことをしっかり口で伝える習慣が身につき、見事な人たらしに成長しました。偏見や先入観が少なく菩薩サイズの器を持っていて、太一郎をトラウマごと受け止めますが当の本人には大それたことをしている自覚はありません。
おしゃれに疎い33歳。
2人とも元来ノンケです。
太一郎はいのを想うあまりちょっと不思議な愛し方をします。
――当て馬や重要な脇役は？
パラレル先の猛犬・太一郎が少しずつ懐いていく様を見てほしいです。出会い方の違いによる、色違いの恋愛模様を描けたのはパラレルならではで楽しかったです。
――今作のこだわりはどのあたりでしょう？
一番重視していたのはメインの2人を魅力的に描くことです。それぞれの行動や2人のやり取りに、可愛さを見出してもらえたら嬉しいです。
――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
パラレル以外にも解決すべき問題を複数散りばめたので、それらをどの順番で解決するのがベストなのか、終盤はネームを何回も描き直しました。
あと、太一郎が服飾系のデザインもするオシャレ人間ということで私のスペックを軽く超えており、スーツと部屋着がメインの展開で終われて良かったなぁと思います。
オシャレに無頓着でないのを、ダサくなりすぎないように描くのも逆に難しかったです。
――今作にまつわる裏話はありますか？
実は連載開始後も、いのと太一郎どちらを攻にするか迷っておりました。
太一郎にとっていのは聖母のような神聖な存在なので、いざ抱こうとしたら背徳感で抱けないんじゃなかろうかと。そもそも太一郎のような強気のキャラは、私のカップリング傾向でいうと受なんです。
ただ2人の組み合わせで考えた時「器の大きい方が受」「歳上は受」にしたい嗜好と、さらに担当さんから「いのが攻だとマグロ攻めになりませんか……？」という不安混じりのパワーワードをいただいたこともあり、太一郎は無事攻めのまま完走しました。
――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
職場以外ほとんど外に出てないので語れるような思い出がないのですが、強いて言うならリモコンが壊れて以来何年も使ってないシーリングファンが、突然ピッと音を立てて元気に回り出したことでしょうか……。
リモコンは電池部分のバネが取れて通電できない状態だったのですが、アルミホイルを噛ませて通電させファンを止めました。賢いですね。
――今、何かハマっていることは？
まだ肌寒い日も多いですが、アイスボックスを毎日のように齧っては震えています。
――BL作家になったきっかけを聞かせてください
姉の影響で幼い頃にBLや二次創作の存在を知り、絵を描いたり地方のイベントで好きな作品の同人誌を買って読んだりしていました。社会人になってからとある作品にどハマりして自ら二次創作のBL同人誌を出すようになり、その数年後、私の同人誌を読んでくださった担当さんからお声がけいただいたのがきっかけでデビューと相成りました。
――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
最初はただただ怖かったのですが、発売に向けてあれやこれや忙しくしている内に和らいできました。今はノーガードの大の字でどうとでもなれという気持ちです。
同人誌は基本一人でやるのに対して、単行本は色々な方に協力していただいて出すのでとても感慨深いです。
誰か一人にでもいいから、お気に入りの一冊にしてもらえたら嬉しいなと思います。
――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
ここまで読んでくださりありがとうございました！ この記事を読むための数分だけでも他人様の人生に関われたことを嬉しく思います。
本を読んでくださる方には少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
担当編集より
実力派作家いたちねこ先生の初コミックス『オオカミを飼っています』は、野良犬で年下わんこで懐かない猛犬で、けなげな忠犬でもある上級わんこ攻・太一郎の一途な片想いが実るまでのお話です。
いのは太一郎を一度ふったものの、訳あって家に帰れない彼を部屋に置いてやり、毎日好き好き言われてもベタベタされても嫌がらずペットのように可愛がっています。
心の広いいの相手なので太一郎は安心して恋心を丸出しにできて、でも性欲はじっとガマン。飼い主(いの)のために尽くすのが幸せなのです。付き合っていないのに、めちゃくちゃいちゃいちゃしている日常はニヤけ必至！
でもそれはやはりおかしな関係で、太一郎は大満足だけれど、いのは何でもできる完璧な太一郎がどうして自分のようなつまらない男に夢中なのかわからない。
そんな時、どういうわけかいのはパラレルワールドに来てしまい、自分と出会っていない別人のような太一郎と接触するのです。二つの世界が交差し、いののいない太一郎の人生が垣間見え、飼い主を失った〈元の世界の太一郎〉の切なさと、いのの大きな愛情に胸が震えます。
特殊な状況でもぶれないいのの魅了スキルや太一郎の強火な“いの愛”、時々出現する猫ちゃんにふふっとしつつ、二人の運命的な日常を最後まで楽しんでください！
■ホーリンラブブックス：
(1)4pリーフレット＋イラストカード(いずれも描き下ろし)
(2)有償アクリルキーホルダー＋(1)
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※特典なしの〈通常版〉もありますのでご注意ください。
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(C)いたちねこ/心交社
