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とりたてて何の取り柄もない俺の横に

toritatete nannotoriemonai ore no yoko ni

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表題作とりたてて何の取り柄もない俺の横に

桑谷真也 循環器内科医 
深草野理 整形外科医 

あらすじ

自他共に認めるブサメンの桑谷医師は、病院でも「訳あり」扱いされている。
他の病院を追い出されてきた深草医師は超カワイイのに筋金入りのストーカー。
子猫みたいな深草に振り回される桑谷、勃発するストーカー対決、ハッピーなコメディ

作品情報

作品名
とりたてて何の取り柄もない俺の横に
著者
月夜堂 
媒体
小説
出版社
メディアチューンズ
電子発売日
3

(1)

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萌々

(0)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

ストーカー大量発生のシュールBL

いろいろと特殊設定・珍エピソードがてんこ盛りだった。
まず商業ではなかなか許されないブサメン攻め。このブサメン真也の一人称で語られるお話は、随所で周囲の人々がブサメンであることを肯定する。どうにかすれば実は美形……なんて逃げ道はなく、最後まで徹底していた。

受けの野理は顔は可愛く仕事のできる医師だがストーカー。真也だけでなく元彼にもやっていた筋金入りで、逮捕歴まであるらしい。嫉妬深く独占欲が強く中身に難アリ。

他にも野理のストーカーの女子キャラや患者を監視するストーカー、野理の他にも真也をストーキングするキャラが現れたりと、ストーカー大量発生のカオス。それでも日常に溶け込む淡々とした語り口なので、どういうテンションで読めば良いか分からない。分からないがたぶん楽しいという不思議な読み心地だった。

BLは至って普通に?進んでいた気がする。ブサメンゆえに自信のない真也は野理をセフレだと思っていて、だが野理は真剣で。
誤解が解ければすんなりくっつく、その過程にキラキラした萌えやロマンチックさはない。代わりに生活と地続きの関係を感じ取れるような身近さがあった。これもよく分からないけどなんか好き。相性が良いってことなのかな。

BLには絡んでこないが、それなりに活躍してくれる大瀬がとても好きだった。
病院内の描写は内部をよく知っている人が書いていると分かる。ストーリー的に重要でない結核対処がさらっと描かれているし、連携室なんて付け焼刃だとなかなか出て来ないと思う。

ギャグなのか何なのか終始戸惑いに支配される感覚で、これぞ同人誌!というか、縛りのない環境で書かれている作品の自由な空気感が良かった。
とはいえこれに限っては月夜堂作品上級者向けかもしれない。(自分にはまだ早かったのかもしれない)

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