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表題作愛に縛られて

天王寺操、SM縄師
光原一樹、大学生

あらすじ

頭がよくてもどこか単純な光原一樹は、友達にだまされ、SM写真集のモデルにされそうになる。
その撮影現場に縄師としてやってきたのは、天王寺操という優しげな整った顔立ちの綺麗な男だった。
天王寺は撮影が始まると、一樹をまるで芸術作品のように縛りあげていき……。
森岡由宇子&四谷シモーヌのゴールデン・コンビが贈る「愛に縛られて」シリーズが全面改稿の上、装いを新たにしていよいよ開幕。

作品情報

作品名
愛に縛られて
著者
森岡由宇子 
イラスト
四谷シモーヌ 
媒体
小説
出版社
コスミック出版
レーベル
セシル文庫
発売日
ISBN
9784774720807
4.5

(2)

(1)

萌々

(1)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
9
評価数
2
平均
4.5 / 5
神率
50%

レビュー投稿数1

可愛くもえろえろな緊縛愛

緊縛・SMモノですが、きっちりSMについて調べられて書かれたお話というよりは、さらさら読める感じでした。
それでも面白いと感じたのは、縄師で着付け師でもある天王寺が、主人公・一樹を縛っていく所作が丁寧で優しいから。

天王寺は一樹の意思を尊重し、本気で嫌がることはしません。SM未経験の一樹が怖がらないよう気遣いがとても大人な感じです。
ちょっと変態チックでも「いい子にしてたら早く終わるから」とか「すぐ平気になるからね」とか「怖がらなくてもいいよ。痛いことは絶対しないから」とか、ねっとりしてるのに大人の貫禄・・・のある調教系の台詞が大好きです。
非常~にえろいシーンの多い作品だったのですが、この天王寺ってキャラのペースがとてもよくて楽しめました。

お話は、主人公・一樹が騙されてSM雑誌のモデルをやらされるところから始まります。本気で嫌がる一樹を不憫に思った縄師の天王寺は、一樹が出来るだけ辛くないよう場の配慮をして撮影を終わらせます。
そこから2人の関係は続いていく、という短編集形式です。
会員制のクラブに行ったり、SMマニアに一樹がさらわれたり・・・。

後半ではもうすっかり恋人です。縛りなんて嫌悪感のあった一樹が、天王寺と知り合ってから彼の仕事に興味を持ち、色々レクチャーもしてもらうのですが、それでも縛り好きになったかというとそうではなく半分は興味本意です。天王寺に流されてへんなテンションになるときもあるのですが、基本はノーマル。そんな一樹を「調教してみたい」と天王寺は素直に言いつつも一樹の嫌がることはしないと言っています。

一樹は子どもっぽく素直で頑固、天王寺はそんなに年は離れていないのにすごく大人で、なかなかよい組み合わせでした。
えろシーンは、縛り・SMプレイがメインでセックスしてるって感じはあまりありません。

でも基本的に縛られる側の一樹が羞恥を味わう展開で、後半にはさらわれた一樹が縛られて色々されるシーンがあります。
SM系で受けが不憫な展開は嫌だ、という方はご注意です。

ただ、後半に出てきたSMマニアの高松が一樹をとことん追い詰めようとする様が、ちょっとう~んて感じでした。SMって対等だから楽しめるプレイなんじゃなかったっけ?「Mの身も心もボロボロにしてこそのSMだ!」って主張がそうなの?!て感じでした。

残念だったのが、せっかく緊縛モノなのに、縛られてるイラストが殆どなかったこと。綺麗なイラストだったのでもっと縛りを描いてほしかったです。続編だと見られるんでしょうか。次作も読んでみたいと思います。

2

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