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表題作月神の浅き夢

麻生龍太郎,探偵
山内練,春日組若頭

あらすじ

若い男性刑事だけを狙った連続猟奇事件が発生。手足、性器を切り取られ木に吊された刑事たち。残虐な処刑を行ったのは誰なのか? 女と刑事の狭間を緑子はひたむきに生きる。シリーズ第3弾。

作品情報

作品名
月神の浅き夢
著者
柴田よしき 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川文庫【非BL】
発売日
ISBN
9784043428045
4.2

(4)

(2)

萌々

(1)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
17
評価数
4
平均
4.2 / 5
神率
50%

レビュー投稿数3

聖黒シリーズ・その後

「聖なる黒夜」は一般小説ですが、刑事・麻生×男妾あがりのヤクザ・練との関係性は限りなくBL風なので、そこに焦点を絞った感想です。

⑤所轄刑事・麻生龍太郎(麻生と元彼・及川登場)
④聖なる黒夜(麻生×練+及川)
⑥私立探偵・麻生龍太郎(麻生×練・お付き合いから別れへ)
①RIKOー女神の永遠ー(麻生と練の登場は無し)
②聖母の深き淵(麻生と練・別れても未練たっぷり)
③月神の浅き夢(麻生と練・別れても好きな人)

時系列順だと上記の⑤④⑥①②③の順、出版順だと①〜⑥の順になり、麻生×練の関係を追える紙書籍化されたものでは今作の「月神の浅き夢」が2人の最新の情報と言えます。しかし2人の物語の続きが近々出版される予定もあるようなので楽しみです。先生、お互い浮気ばっかりの2人ですが、麻生×練エンドでお願いします。メリバでもいい。麻生は練のところまで堕ちてこーい!

失礼しました。今作「月神の浅き夢」のレビューに戻ります。①〜③はRIKOシリーズと呼ばれ、女刑事・リコが主人公ですが、②と③で登場する麻生と練が大人気で過去編の「聖なる黒夜」や関連シリーズが出たようです。リコシリーズは暴力表現や男女の絡みも多くちるちる登録はどうかな?とも思ったので3作目で感想総括しますが、本当のおすすめは②の「聖母の深き淵」です。2人はもう別れた設定ですが、麻生は練の事をまだめちゃめちゃ愛している、というのが第三者へのノロケで判明するので龍練1番の見どころです。「日に透けると髪が金色とか天使とか酔うとエッチになる」とか…恥ずかしいーもっと言ってくれ(萌)最後は練を庇って自分が刑務所に入るのも、麻生が同情だけでなく本気で練を愛してるのがわかって良かったです。(ところで麻生さんは10ヶ月の刑務所生活で後ろの貞操はどうだったの?下世話ですみません。でも絶対男にモテるタイプだよね。そういう事になっても練の気持ちを理解するために耐えそう)

今作では麻生さんの出番は最後の方だけですが、練の過去の冤罪について本人より麻生さんの方がムキになってる面があると思う。真実を明らかにするのはいいけど再審請求しても全体的に取り返しのつかない事ばかり。刑期の間に受けた練の心身の傷も失った家族も戻ってこない。麻生さんは昔の練しか好きじゃないの?今のありのままの練を愛せばいいのに…と思うけど彼も根が真面目な人だから難しいよね。趣味・推理って感じで恋愛に関しては不器用な人なので。

麻生の元彼・及川も良いキャラクターです。先生には及川主人公の構想もあるみたいなのですごく楽しみです。「所轄刑事・麻生龍太郎」だけ未読で注文中なので若い頃の龍&純に会えるのが楽しみです。「聖なる黒夜」で練が麻生さんに「どっちがどっち役(受け攻め的に)だったの?」としつこく問い詰めるシーン、好きー!そりゃ気になるよ、読者も。及川と同棲中の若いイラストレーターも気になるぅ。受け攻め的にも。

骨太ストーリーと魅力的なサブキャラが出てくるのが好きな方で、BL以外の部分が多くてもOK、という方にはおすすめのシリーズです。中毒性があります。

11

甘食

シトリン様、こんにちは。甘食です。私は「聖なる黒夜」から読み、後は時系列順、所轄刑事…だけ未読です。麻生シリーズは事件毎の短編集のような感じで、その他は一冊ごとの長編です。ファンの姉様方の感想・考察ブログも読みまくり久々にシリーズ単位でハマった作品です。シトリン様も気に入って頂けましたら幸いです。嬉しいコメントありがとうございました!

シトリン

初めまして、こんにちは。
シトリンと申します。
このシリーズをどこから手をつけようかと考え中でしたので、ありがたい情報でした。
普段は出版順にこだわるのですが、ここは時系列に従って読み進めようと思います。
ありがとうございました。

誰と寝ようが相思相愛

『聖なる黒夜』を読んでから、RIKOシリーズも3作全て読み終わりました。

本作の一作前の『聖母の深き淵』のラストで山内をかばって罪を犯し、麻生さん前科者になってしまいました。
警察官で天才とまで言われたあの麻生が短期間とはいえムショ暮らしとは…驚きの展開でした。
それもこれも山内のため。
お互いに愛してると自覚していますが、本作では2人の接触は無しでした。
離れていてももう2人が関わりを無くす事はないのでしょうけど。

2人とも(主に山内ですが)愛のある無しにかかわらず、奔放な性生活を送っています。
山内はそういう人間なのでアレですが、麻生まで…とちょっとショックでした。

最終的な目的は山内に再審請求をさせることらしい。
山内の性格からして、それはあり得ないんじゃないかな…と思うのですが、また2人が会える日が来る事を信じてます。
そうじゃないと切なすぎるー。

萌えは前作『聖母のー』の方が高かったと思います。
麻生が初めて他の人物に山内の好きな部分を惚気(?)るシーンに萌えました。
めっちゃ愛しく思ってるじゃんって。
続編期待してもいいんでしょうか。
待ってます、いつまでも。

3

「聖なる黒夜」の本当のラスト

今作は「聖なる黒夜」の本当のラスト(↓の方のコメント通り、時系列的にはラスト)と扱って良いのでしょう。とはいえ、「聖なる黒夜」を知ってると切ないですね。「聖なる黒夜」は一般小説と言いつつほぼBLですが、今作は主人公が女性刑事のRIKOなのでBL成分はかなり薄めです。でも、麻生も練も浮気しまくりですが、誰がどう見ても両想いという意味では一種のバカップルなのかな?周りの人に、あの二人は愛し合ってるけど上手くいかないから所々で発散してる、くらいにしか思われていないのが面白いです。

ちなみに、今作のテーマは「冤罪」です。
事件は別に起こりますが、冤罪で人生が変わってしまった練も重要な役割を担います。このRIKOシリーズ、読めば読むほど麻生が完璧すぎるんですよね。ほかのどのキャラクターよりも天才肌。人間臭い部分もあるけれど、それを客観的に見れるだけの強さも持っている。完璧がゆえに孤独な人。というポジションは一貫していました。だからこそ過去の恋愛はうまくいかないし、女房にも逃げられるんですけどね。完璧主義者だからHもうまそうなのに、精神的な交流は相当難しい。実は練より麻生の方が交際相手として難ありなんですよね。だからきっと、練の冤罪事件がなかったら麻生と練は付き合うこともなかったはずです。それが一番切ないですね。淡い片思いで終わる関係が両想いにまで進んだのは今の練の強さがあってこそだし、その強さの源は冤罪事件で生まれた。麻生は練の冤罪に負い目を感じているけど、それ故に彼の前では完璧じゃない自分を出せる。完璧な刑事・完璧な恋人・完璧な夫・・・そういったしがらみから離れて、ありのままの自分でいられるんじゃないかなと思います。冤罪事件があったから生まれた関係なのに、麻生はやっぱり完璧でありたい。練の完璧なパートナーになりたいんですよね。その葛藤が事態をややこしくしてる。練の方は完璧な麻生とかどうでもよくて(笑)、麻生との恋愛を楽しんでいたいんだと思います。本当に、この二人がどうなるかは気になりますね。

3

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