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表題作座敷わらしのプテロ

プテロ(プテロダクティルス)
150歳?200歳,座敷わらし
笹倉 敏明
25歳,木工作家

その他の収録作品

  • 番外編 プテロの部屋

あらすじ

座敷わらし×駆け出しの木工作家。人外ファンタジーBL。ほのほのハッピーエンド。
笹倉敏明(24歳)は十数年ぶりに訪れた祖母が残した田舎の一軒家で自称、座敷わらしという男に出会う。
座敷わらしは敏明の幼なじみだと言い、家から追い出そうとした敏明に「約束を覚えているか?」と問いかける。
約束って? おれは一体何を約束したんだろう?
戸惑う敏明に座敷わらしは「消えそうだから、生気をくれ」と迫って来る。
生気の摂取は唾液でも涙でも精液でもいいと言うが、敏明にはどれもハードルが高すぎた。唾液ってキスするってことだよな? 涙なんてそんな自由自在に出るわけない、精液ってなにする気だよ!
そんな抵抗をものともせず、座敷わらしは敏明を抱いて「大好きだ」とにっこり笑う。
このままずっと敏明と一緒に過ごしたい。敏明が大好きだと無邪気に迫る座敷わらしに流されていていいのか?
一途な座敷わらしとマイペースなお人好し男子の笑って萌えてちょっと切ない異種族間恋愛譚。

作品情報

作品名
座敷わらしのプテロ
著者
ゆまはなお 
媒体
小説
出版社
電書バト
電子発売日
3.3

(3)

(1)

萌々

(1)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
9
評価数
3
平均
3.3 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数2

成長した座敷わらしがかわいい!

15年ぶりに祖母の家を訪ねたら、座敷わらしに出会って生気をねだられて、いきなり生気摂取(という名のえっち)から始まるのですが、この座敷わらしのプテロがかわいい!
見た目は端正な成人男性ですが思考は座敷わらしなので、すごく一途でおもちゃが好きな引きこもりで、敏明がとにかく大好きで、ああかわいいなあと思いました。

ストーリーはラブラブいちゃいちゃかと思えば、これまで存在を知らなかった親族が出てきて、彼らがプテロとどう関わったのか、これからどうしていくのかが描かれます。
と書くと難しい話みたいですが、ほんわかした敏明とプテロの日常のやり取りとか、人がいい敏明の突然の金運に気が引けておろおろする話とか、威勢のいい大阪弁をしゃべるいとこカップルとか、全体的にほっこり楽しい展開でテンポよく読めます。(インド人に笑いました)

ラストも「あー、そうなるんだ」とほんわかハッピーエンドで、楽しかったです。
和風ファンタジーもいいですね。

0

ハートウォーミングなお話でした

座敷わらしと人間のBLって、すごい斬新設定。初めて読みました〜!

読み始める前は、座敷わらしだけど実は人間でしたーっていうパターンだろうなと思っていたら、ありゃりゃ。本当に座敷わらしでした!(笑)人外ものとは言え、敏明にしか見えないプテロは2人のときは人間そのものなんですよね。エッチも体温を感じるくらいにハッキリ分かるし、生身の人間のようにたくさんエッチもできます。
むしろプテロにとってエッチなこと(敏明の体液摂取行為)は、生命維持のためには欠かせない大事な行為だと言うから、敏明にとっては大変です^ ^
 

ストーリーは、敏明の祖母が亡くなったことで空き家になった祖母の家に住むことになった敏明は、そこで成長したプテロに会い15年ぶりの再会を果たし……と続きます。
数年ぶりの再会で消えそうに弱っていたプテロは、出会ってすぐに敏明の体液を飲み(エッチもする)生気を得ることに成功。以後、ことあるごとに敏明からパワーチャージという名のエッチな行為をしていくのです。


なんというか…カップリングも見たことない組み合わせだし、何よりストーリーですよ。この出会いがどんな結末に向けて動いていくのか全く予想できず、気になって仕方ありませんでした。座敷わらしとの恋の行方が、どうあれば正解なのか私も読みながら推理です。なるほどね、そうなるのね…と新しい気持ちで作品に没頭できたのは楽しかったです(^^)

出会いから早速身体の関係を持ってしまい、何度か行為を重ねていくプテロと敏明に、「座敷わらし」のテーマに似合わずちょっとエッチ過ぎない?何て思ったりもしたんです。プテロが敏明とシたがるので、エッチなシーンはまあまあ多いです。
でもよくよく読んでいくと、エッチだけじゃない!BL意外の描写にも注目して欲しいです。
敏明の家族の問題にぶち当たり、そこに繋がる色んな人たちとの関わりがすごく素敵だなぁと思いました。

祖母の死から紐づける縁…のような印象でしたが、実は元を辿ればプテロ発信の縁。
今まで分からなかった、気付かなかった家族の絆が露わになり、それはプテロの持つ幸運が呼び起こした素敵な家族の縁だったのかなと思いました。
プテロは家にお金を呼び込むラッキー運をもたらしますが(この金運パワーがめちゃくちゃすごい!!)、お金だけじゃなくて見えない絆とか縁とかそういった幸せをも引き寄せてくれる力があるみたいでした。
本人は、自分は何もやってないと言うのでプテロの力かどうかは定かではないけど、やっぱりそんな力があると私は思っています( ´ ▽ ` )


中盤以降は、家族とのことがメインでストーリーが進んでいくのでBL描写はちょっとばかし抑え目です。敏明がプテロと別れるか別れないかの話も出たのでヒヤッとしましたけど、収まるところにちゃんと収まって素敵なハッピーエンドでした(*´꒳`*)


そうそう。プテロって名前は敏明が五歳の時に付けた名前だそうで、恐竜の名前が由来です。なんか可愛いですよね。
2人の会話が昔あれやったよね、これやったよね、楽しかったね、美味しかったね…のやりとりがすごーくホッコリ。座敷わらしが幼馴染みって良いなぁ。


敏明とプテロの未来はずっと幸運と幸せに満たされていくことでしょう。2人の楽しげな未来を想像しながら、こちらまでニンマリしてしまう心温まる作品でした。

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