てんてん
特典
本品は『つごもりの夜にもういちど』の
コミコミスタジオ特典小冊子です。
本編幕間、吉乃が土地代理となった後のお話です。
吉乃が神様代理としてこの地を再び納め始めてから10年、
未だに愛する人との再会は叶いません。
以前は山から降りられたのに戻ってからは
ここからでられなくなっていたのです。
2度と吉野が役目を放棄しないようにと道が閉じても
向葵はいつも吉乃に向かって歩いてきて
辿り着けなくてもまた来ようとしてくれる
彼のまっすぐな想いだけで吉乃は満たさせていたのです。
今度こそ落としてあげる
吉乃は微かに感じる向葵の気配に静かに祈り・・・
A5サイズカラー表紙(カバー同イラストト)12頁の
ボリュームにて向葵を待つ吉乃の小話です。
向葵は以前繋がる道のあったあたりに辿り着きますが
茂みをかき分けて進んでもまた同じところに出ていました。
吉野は桜の木のあたりで泣いていた鶯に声を掛けて
向葵の元に向かい、向葵も鶯を通して吉乃の気配を感じる
・・・という少し切ないながらも
2人の確かなつながりを感じさせる小話でした。
吉乃の時は永遠ともいえるのに諦めない2人の想いが
本編ラストに繋がったのかと思うと胸打たれました。