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個人的には身代わり花嫁の設定が十分に活かされた良作だと思います。
自分が身代わりであること、本当は男だということがいつかバレるのではないかと常に不安に感じている受けの稔の道徳観念と、元々使用人ゆえの献身さから生まれる葛藤が良い味出てます。状況に素直に流されない頑固さが良い感じに焦れったいですが、最後にハッピーエンドが待っていると信じて読めばその焦らしもまた美味しい。
攻めの楠本のツンデレぶりも個人的にはツボ。
倒錯的な背徳感が程よく楽しめました。
身代わり花嫁モノでございます。
楠本くん、ときどき焦れて乱暴になったりもしますが、紳士でやさしい男です。
妻のために豪華な部屋を用意し、山ほど洋服を仕立てさせ(女物だけど)、遊びにつれだしたり。稔くん、見とれちゃったりします。
でも、稔は自分ではあくまで身代わりで、「お嬢様大事」なので、彼に惹かれつつある楠本くんとしては、おもしろくないわけで・・・
稔は、もともとが使用人ということだからでしょうか、軟禁されつつも何か仕事はないかとか、健気な子です。
千夏さま(楠本の母)が素敵。稔の良いところをしっかり見ていてくれました。あんな雰囲気のおばーちゃんになりたいもんです。
身代わり花嫁モノは「有栖川家~」に続き2作目なので、どうしても比較してしまいながらの読書となってしまいました。
あちらは、ドラマチックでどこか非現実的、こちらは甘く切なくて、現実にあったかもしれないって思える感じ。
オチの付け方は、本作の方が「こうきたかっ」って感じで好きです。
身代わり花嫁ものはBLでは多いですよね!私は好きなので嬉しいです。
今回の作品は攻めが最初から受けを男だとわかってるパターンです。攻めの楠本自ら受けの稔を身代わりとして指名。
最初のうちは楠本は稔に対して冷たいのですが、結構早い段階でデレます。
というか楠本は稔個人に悪い印象を持ってるわけではなかったようで。楠本は莉子が他に好きな男がいて嫁ぐのを拒んでいると思っています。まあ、これは稔が鈍感で知らなかっただけで事実なのですが(笑)
でも本当に知らないだけに誤解をとこうと一生懸命なところが可愛いです。楠本もころころ表情が変わる稔に惹かれ始めます。
使用人に仲が良いと見せさせるためにと稔にキスをせがむのに萌え。
ラストはハッピーエンドなんですが、楠本が優しすぎる。
伯爵家の人たちに腹が立ちます。だったら何故婚約したのかと!
莉子、莉子の両親、そして莉子の想い人の田上たちがあまりに浅はかで呆れていしまいます。
何はともあれ楠本としては愛する稔が傍にいるから良いのかな。母親公認の関係ですしね。
作中は女装描写が多いのでお好きな方はぜひ!
最近多い「花嫁」ものです。
もともとノーマルな縁談で進んでいたのに、花嫁になるはずだった令嬢が違う人に恋をして伏せってしまい、受けの稔君が身代わりとして結婚してしまうというお話。
シンデレラのような話です。
身寄りのない稔は心優しくて令嬢が病気で伏せっているのだと信じて疑わない。けど、実際は身代わりとして嫁がせて人質にして、令嬢は自分の恋人と離れたくなくてぐずっているというなんとも身勝手な状況。
それなのに、令嬢を信じて攻めの楠本に恋をしてどうみても相思相愛なのに「莉子様の旦那様」という一線からなかなか超えられないのがいじらしかった。
まあ、いくら人質とは言っても女装させて監禁するのは楠本の趣味としか思えなかったけど(笑)
ハッピーエンドなのかそうじゃないのか…微妙なかんじです。
本人たちはとっても幸せなんだろうけど…なんだ、このもやもやはー!
Hはそこそこ。いちいち命令口調なのがよかったvv「きちんと、声に出して私にねだりなさい。叶えてあげるよ」にどきどきvv言葉攻め!!