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表題作ロマンチストの恋人

中條寺近衛,30歳,劇場支配人
桜澤朝陽,20歳,新人舞台俳優

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

桜澤朝陽は舞台オーディションで、異例のダブルキャストとして主演に抜擢される。夢にまで見た念願の主役決定の知らせに、喜ぶ桜澤。だが裏には、一途に桜澤を思う劇場支配人・中條寺近衛と、遊びだと言って憚らない演出家・小早川志貴の駆け引きがあった。二人はそれぞれの思惑を隠しながら、桜澤に急接近していく。「なんで僕なんだ?」小早川からは直情的にキスをされ、中條寺からは控えめながらも情熱的に思いを伝えられ…。初心な桜澤は心揺らすばかりだったが――
出版社より

作品情報

作品名
ロマンチストの恋人
著者
伊郷ルウ 
イラスト
高峰顕 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576090092
2

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
1
評価数
1
平均
2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

主人公を翻弄する男二人がどうも・・・

主人公の桜澤はほぼ無名の役者ですが、大きな舞台の主役に抜擢。しかもそのあと演出家の小早川と劇場オーナーの中條寺に別々に告白され…という、地味で健気で地道に努力してきた主人公にいきなり人生のスポットライトが当たるというシンデレラストーリーです。

健気に頑張る主人公、というのがとても好きでして、なのでシンデレラストーリーはベタベタとわかっていても好みです。
ですが、これは桜澤に告白する二人の攻めがあまりにも男としてどうなのか??と思ってしまいました。

腐れ縁で幼なじみの二人は、どちらが桜澤を先に落とせるかを勝負します。最初はどちらとくっつくのかな?と三角関係を思わせる設定になっている気もしますが、すぐに小早川は遊びで、中條寺は本気だとわかってきます。

では中條寺が純粋か、というとやっぱり小早川との勝負を意識してるんですよね。
どんなにいい男だろうと、お金持ちで有名人で顔が良くても、どっちが先に落とせるかを勝負するなんて人間としてダメだろうと思ってしまう。二人が桜澤の気持ちを一切考えず、「どっちか選べ」と言ってるのが不可解でした。
そもそも桜澤は二人から告白されて幸せ、嬉しいと思っているのかどうか、そもそもゲイなのか、とか、その辺も何も考えていない二人に悶々します。

特に自分が演出家だからと、桜澤が断れないことを見越して家までやってきて抱こうとする小早川には、もはや怒りしか感じませんでした。
しかもどっちが先に落とせるか勝負をしてるから抱かせろって、そんなはっきり言う奴がありますか^^;それでOKする人間この世にいないよ。
桜澤の、僕をなんだと思ってるんですか!て台詞、その通りです。
しかも、小早川には別に恋人がいるですって、どういうことだよ~。
結局最後まで悶々としてしまいました…。

中條寺はいい人なんですが、やはり何でこんな勝負に乗ったのか疑問です。好きなら普通にアプローチすればいいのに?でないと「勝負で告白したんでしょう?」て信頼されなくても当然だと思います。
ラブストーリーとしても、特にゲイでもなかったと思う桜澤が最後はあっさり中條寺を好きだって言ってるのが疑問に思いました。

お話としては可もなく不可もなくという感じだったのですが、ちょっとこの桜澤を翻弄する男たち二人がどうも…。
恋愛ものとしてはちょっと薄味でした。

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