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表題作 座布団

寒也 → 神谷浩史

森野要・山九亭感謝 → 山口勝平

香田 → 楠大典

三九亭初助 → 三木眞一郎

その他キャラ
櫻二[佐藤雄大]

あらすじ

師匠・山九亭初助の死を知らされた森野要こと山九亭感謝。その胸の内に
一枚の座布団の上で話芸の極みを目指し、別世界を繰り広げた誇り高い落語家への思い・記憶が去来する…。初助の元で兄弟子の寒也と出会い、二人を通して、噺家は人生にまつわる色・情・一生涯の全てが芸の肥やしになるのだと学んだ。たとえそれが情愛でも、別れでも…。(帯より転記)

作品情報

作品名
座布団
著者
剛しいら 
イラスト
山田ユギ 
媒体
CD
作品演出・監督
みさわあやこ
脚本
紅郎
オリジナル媒体
小説
メーカー
モモアンドグレープスカンパニー(アブソードミュージックジャパン)
シリーズ
座布団
収録時間
79 分
枚数
2 枚
ふろく
なし
発売日
JANコード
4582196801150
4.2

(23)

(12)

萌々

(6)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
11
得点
97
評価数
23
平均
4.2 / 5
神率
52.2%

レビュー投稿数11

三人、それぞれの人生

原作はまだ未読です。
しかし、この内容は色々個人的に気になる内容で。
CDを聞く機会に恵まれたので、三作一気に聞かせて頂きました。

登場人物は師匠の初助、一番弟子の寒也、初助の落語に魅せられて入門した要こと感謝。
一作目が要、二作目が師匠の初助、三作目が寒也のお話です。
この一作目で謎な部分は、二作目と三作目でゆるやかにとかれます。
落語シーンはさすがに色々思うところありですが。
噺家さんの世界を通して、人と人、仕事とプライドなど、誰かの人生を通して様々な疑似体験させてもらっている感覚でした。

この一作目の要を演じている山口勝平さんは、本当に噺家さんぽい声でぴったりでした。
真剣に落語をやったらすごいかもしれない。
ライバル芸人とのバトルもすごい迫力で、はっきり言ってBLを聞いている事をすっかり忘れるような世界観でした。
勝平さんの熱演、感動しました。
そして、三木さんと神谷さんの色気がものすごくて、これはすごい!としか言いようがなかったです。
二作目と三作目を聞くと、このお二人にもさらにガツン!とノックアウトされます。
凄いです。

余談ですが。
実は以前、プライベートで落語とは縁がありまして。
ボランティアで参加していた音楽団体が、落語の独演会も企画していました。
上方落語ですが、ある師匠の一門の独演会、何度か裏方をさせていただきました。
私の一番好きだった噺家さんは、若くして天にめされてしまいまして…。
真面目で勤勉で、何よりその芸が本当にすばらしい方でした。
今ではとても良い思い出です。
このCDを聞くと、ふとその師匠の事を思いだし、涙でうるっとなりますが。
何度も聞いて、楽しませていただいています。
あ~作品がすごすぎて、カタいレビューですいません☆

7

roseーlily

snowblackさま

コメントありがとうございます♪
私は最近、CDばかり聞いていまして。
しかしこれは別格やわぁ!と思いました。
CDで要が師匠の落語を聞きながら内容と心情を説明するあたり。
小説ではどういった書かれ方だったのかな、と私も気になりました。

原作から入った人にとって、それぞれの役がハマったのかハマらなかったのかはわかりませんが。
三作通して聞いて、山口勝平さんと三木眞一郎さんの本気にやられました。
もう、原作ぜひとも読ませて頂きます。
初助師匠話のあたりは、私もかなり泣きそうです…。
ありがとうございましたm(__)m

ローズリリィでした。

snowblack

rose-lilyさま、こんばんは。

この作品は私の不動の神作品ですが、この落語あっての作品をどうやってCD化するのか……?と思ったものです。
しかし、私はあまりCDを聞かないので、数少ないサンプルの中での感想ですが、それでもこれは難しさを越えた力作だと感心させられました。

是非原作もお読みになってみて下さいませね。
私は号泣させられました。

声優さんのチャレンジ

そう、この作品は凄いんですよ。
色々と「んー…」となる惜しい部分はあるのですが。そういうマイナス部分をすべて差し引いても神の域にある作品だと思います。
本当に感動しました。
収録が終わったあとの声優さんたちの心地よい疲労感が伝わってくるフリトを聴きながら、じーんとしてました。
改めて声優さんは凄いなと思います。

落語の世界です。でも落語に興味なくても大丈夫。むしろ興味がわくと思います。
落語に詳しい方は、落語部分にはちょっとだけ目をつぶりましょうw モノホンの落語家さんたちが修行に修行を重ねてたどり着いたレベルの喋りを期待するのはそもそも間違ってるしね。
そう、作品のなかで声優さんたちは落語をやっちゃうんですよ。

iPodに落語を入れてヘビーローテーションで聴いていたという山口さん。脚本を読み込むのに、ギリギリ当日の朝までかかったらしいです。山口さんのこの作品に対する思い入れ、シリーズ三作とも凄いっすよ。

収録前日、遠足の前日のような気持ちになって、そわそわと眠れなかったという神谷さん。神谷さんは落語を聴いて勉強してたはずが、面白くて仕事忘れて聞き入っちゃったとかw

で、三木さん。
三木さんはもともと練習の苦労話を語ることのない方なのですが(これが三木さんのプロ意識なんだろうなと思います)、共演の楠さんいわく「ok出てるのに、『もう一回お願いします!』ってやってたね~」と。
三木さんもかなり入れ込んでたようで、三作目のフリトで「今ここに三木さんがいないから言いますけど、三木さんに、会うたびに『(完成したの)聴いた?』って聞かれてましたよ~、で、語ってました」などと神谷さんにバラされてました。それを三木さんの口からフリトで聴きたいんですが!でも、マイク前では語らない三木さんにも萌えるw

たぶん他のドラマCDの何倍も練習に苦労したし時間もかかっただろうなと思うんですよ。下世話な話をすると、出演料は他の作品と変わらないだろうに。
でも声優さんたち、本当に本当にに楽しそうでした。
これが「役者冥利に尽きる」ってやつなのかな。「難しい役にチャレンジする苦しさが楽しいんだ!」みたいな。

なぜ声優さんがこれだけ入れ込むのかというと、やっぱりお話そのものに強烈な吸引力があるからなんですよね。
えーと、中身を語る文字数が足りなくなっちゃいましたw
と、とにかくイイんです!

6

山口勝平ってすごい!

2009年発売CDですが原作は実は、2001年出版の古い作品。

実のところ、勝平さんの名前を見て敬遠していて聴けずにおりました。
でもね、聴き始めて5分もしないうちに勝平さんという声優の
すごさに飲み込まれましたよ。
やっぱりすごいよ!勝平さん!!

落語の世界に魅了された森野要(勝平)のお話。
大学を出て大手自動車会社に就職しつつも
三九亭初助(三木)の落語に魅了され落語家になることを決意するんです。

物語は、要(勝平)の師匠・初助(三木)の
訃報をきいた現在からはじまり過去へと回想します。

初助(三木)と兄弟子・寒也(神谷)と要(勝平)の3人暮らし。
兄弟子である寒也(神谷)は高卒で弟子入りしているので
要(勝平)よりも3つ年下。
人はいいけど芸がいまひとつ伸びないやさしい寒也(神谷)と
めきめきと才能を開花させる要(勝平)
このふたりの落語が少し流れるのですが
BGMなどの工夫もあってか
やはり要(勝平)の落語に華があるように聴こえました。
んんー、実を言うと師匠であるはずの初助(三木)よりも
要(勝平)の落語や都々逸は、耳を惹くものがありましたねぇ・・・
それだけ要(勝平)に才能がある!というのがわかる演出なのかな?とも思う。

そもそも落語なんてものの知識はゼロに等しく
それでもCDを聴いているだけで落語の世界を本当に覗いたような気分になる。

CDのほとんどが落語界の裏話、芸を売る人間としての生き様を描いていて
BL要素は薄いのですが、無理やりBL要素を入れている感じはまったくない。

落語は、ご存知のとおり、一人の噺家が身振り手振り声色を変えて
老若男女を演じ分けるもの。
初助(三木)は、女役を演じさせると一番という噺家で
そんな初助(三木)に惹かれた要(勝平)
要(勝平)は、どうして女役に惹かれたのか?
どうして初助(三木)は、女役が巧いのか?

そのあたりをうまくBL要素として取り入れていて
唸るようなシナリオでした。

カップリングとしては(神谷)寒也×要(勝平)であるけれど
要(勝平)と初助(三木)の生き様のお話だったように思います。
初助(三木)の情念は、芸の道ゆえなのか、恋情ゆえなのか
底知れぬ怖さがありましたよ。
この人のモノローグを聴いてみたいなぁと思いました。

キャストトークは勝平さんと神谷さんで約3分

初回特典フリトは約21分
勝平さんと神谷さんチーム
三木さんと大典さんチーム
と、2チームに分かれてのトークでした。

フリトを聴き終えて、あらためてけっこうなベテラン揃いの中
ひとり若手の神谷さんのがんばりに拍手。

5

鳥肌

「えらいもん聴いてしまったよ。。」が、まず思ったことでして。
 
剛しいら先生、ボクサーシリーズから、なんかすごい話書く人ってイメージでしたが、今回も、また然り。

BLの定義って何?これBL?な内容ですね。
芸に対する執念なのか、初助の生き様。人生そのものが芸に直結する世界。畏怖に近い感情を抱いてしまったよ。
自分の語彙力、表現力の無さを呪いたい。うまく言えない。けど、すごい。
ゾクゾクしました。

勝平さん、らんま世代としては胸熱。少々、お声がアニメ過ぎな気もしますが、抜群に上手い。

神谷浩史氏は天才なので、言わずもがな。

三木さんは…色っぽ過ぎ。初助師匠のお姿が目に浮かぶ。

どどいつ、御三方の声の良さに衝撃!すっごいお上手。プロの底力。

五社英雄監督がご存命だったらなぁ。実写化して欲しかった…!

余談ですが。
どどいつ、山田ユギ先生の明烏、夢泡雪を思い出しました。ドラマCDで三木さんが歌うんですよ。三千世界の〜って。

座布団シリーズもユギ先生のイラストなので、おぉシンクロニシティ!とか思いました。
私が知らないだけで関係あるのかしら。

普段、聴き込んだCDを気が向いた時にしかレビューしないのですが、これは初聴取の衝撃が抜けないうちに…!原作読もう。

3

BLを超えたドラマ

なんというか、とてつもない物、作っちゃいましたね。

BLCDは、久々の勝平さん、引っ張り出してきただけのことありましたね。
愛嬌があって、芸に花がある要。
要がはね回っている姿が、ホントに目に浮かぶよう。

神谷さんも、年下なのに、大人びて落ち着いた男のようでいて、実はちゃっかりしたところもある寒也が、とってもよく出ていた。
何より、攻め役って言うのが珍しい

そして、なにより、初助師匠の三木さん!!
絡みシーンは全くないのに、壮絶色っぽい!
落語を、この初助師匠で、全席聞いてみたい!
さぞや艶っぽい高座だろうな。
都々逸もいろっぽかった。

この、しっかりしたお話、
BLの範疇を越えて、普遍的なドラマとして映画になってもいい話だと思った。

2

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