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表題作 最悪

有堂京一 → 森川智之

橘英彦 → 神谷浩史

その他キャラ
柳井係長[松本保典]/ 堤課長[千葉一伸]/ 太田[阿部敦]/ 寺山[前野智昭]

あらすじ

橘英彦は、同期の中でも異例のスピード出世を果たしたエリートサラリーマン。
その英彦が出張先で不本意ながらも再会してしまったのは、
数年前に三くだり半を叩きつけた元恋人・有堂だった。
傲岸不遜で厚かましくて無神経で、そしてどうしても忘れられない男――。
別れた時と全く変わっていない有堂に、英彦は再び振り回され!?(メーカーより)

作品情報

作品名
最悪
著者
ひちわゆか 
イラスト
石原理 
媒体
CD
作品演出・監督
阿部信行
脚本
佐藤拓
オリジナル媒体
小説
メーカー
Atis collection
収録時間
145 分
枚数
2 枚
ふろく
予約特典フリートークCD
発売日
JANコード
4560223560386
4.1

(19)

(9)

萌々

(6)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
10
得点
78
評価数
19
平均
4.1 / 5
神率
47.4%

レビュー投稿数10

熟年夫婦漫才

数あるBLCDのなかでも超お気に入り作品なのですが、方々で芳しく無い評価なので私は両手を振りながら神評価をつけたいと思います。
とにかく品が良い。安っぽい芝居、安っぽい設定が蔓延る中でこういう作品は貴重です。
そして森川智之という声優が帝王たる所以を余す事無く発揮した作品でしょう。上手い。こんな上手い声優が日本にいるんだ、っていうくらい素直に感動しました。
出張先で偶然3年前に見限った元恋人に出会い、また徐々に惹かれあっていくすったもんだ...BL界お決まりのテンプレストーリーですが、それをここまで気持ちよく聴かせるのは森川さん、そして神谷さんの両演技の賜物。

攻の有堂はとにかくだらしがない。脱いだ服は廊下に投げ捨て、生活事は全て人(橘)任せ、自分勝手でムードがなく、およそ気遣いというものは母親のお腹に置いてきましたけど、みたいな有堂を序盤...いや全編通して母親のごとく叱る橘に対して、有堂の悪びれないさっぱりとした態度が実に気持ちがいい。この辺、森川さんの演技無くしてこの有堂は産まれなかったろうと思います。下手な役者さんにやらせると恐らくただのだらしない奴なんですが、妙に品があって頼れるキャラなのです。
そんな有堂みたいなキャラが嫌いだという女性の声が多くてビックリ。キャストトークで両者が「こういう奴いるよねー」と語っていましたが、私の友人にもいます。だらしなくてへらへらしてるけど仕事は出来るし友達も山ほどいて顔も良いって奴が。やっぱりそいつにも品がある。異性ながら私はこういうタイプに(仕事上で)憧れます。ああでもこいつも女性によっては評判悪いなあ(笑)かくいう私も恋人にはしたくないし親類だったらブンなぐ...いや。
話を戻して。この橘と有堂の掛け合いが実に楽しい!何度か吹き出しました。
橘「風呂からあがったら前をぶらぶらさせたまま出歩くなと何度言ってもきかない!なぁにがゾウさんだっ!(怒号)」
喧嘩の内容はお察しの通り、だいたい夫婦漫才か小学生レベル。
普段は冷静沈着な橘くん、相手の行動に逐一気持ちを動かされている時点で自分の気持ちは表面に出ているのに、気付いてないのね。

さて内容ですが、特に響いた部分は、とにかく受の橘が男らしい事。ガタイが良いとか溌剌だとか表面的なものではありません(ちなみに橘は溌剌のはの字も無い笑)。
橘は有堂の才能、商才や潔さ、決断力に対して、本人に直接きつい言葉を浴びせるほど一人の男として嫉妬しています。一緒にいると自分の未熟さを思い知り自己嫌悪に陥る、それでもなお惹かれてしまう悔しさ...悲痛の叫びを上げながらも芯がしっかりした受を神谷さんの好演とともに久々に聴けて大満足でした。
意外と?BL界の受は、攻に尊敬の念を抱きこそすれ嫉妬までに至るほどプライドのある人は少なく、「お前には敵わない」で完結してしまう節がある。「俺の恋人は素敵なんだ」って、そりゃ素晴らしい事だけど、それで良いの?ここを突き詰めて行くと恋愛に発展するのが難しいのでしょうが、それでも同性同士である限り「そういうこと」も含めて一緒に歩んで行ける関係は非常に自然で、かつ理想的に写ります。
勝手に怒って怒号を飛ばす橘に対して「おまえなんでそんなにカリカリしてんだよ?」と、ちゃんと相手と向き合う有堂、両者とも素敵です。

橘視点で話が進むので橘の想いの方が強いのかと思いきや、情緒の無い有堂の本当の気持ちを徐々に感じられるのもドキドキ。お互いがラブラブでもう夫婦の域までいってることに当の二人が気付いてないのも少女漫画の醍醐味。
そしてエロシーンはちゃんとエロい!とてもエロい!だって帝王と神谷さんだもの。
どこをとっても大満足の一枚です。

販売が2009年っぽくない作品だと思います。どうという事のないセリフの掛け合い(ここでは夫婦漫才)でもたせる作品って最近あまり無いように思う。昔、90年代に発売されたような、ベテラン声優さんがモノローグと柔らかいBGMだけで世界観を作り上げてしまうそれと同じ空気を感じたCDでした。

他の方もご指摘している点、「2枚組にする必要性はあったのか」と聴かれると、確かにする必然性は無いのかも。2枚組にしないと片付けられない訳でもなく淡々と夫婦漫才が続くので、このゆっくりした空気感(上記で指摘したような90年代テイスト)が嫌いだと最後まで聴いていられない方もいると思います。私は二人の関係性を小気味良いギャグを交えながら楽しくゆっくり味わう事が出来ました。
古い作品ですが、「アーシアン」「永遠の緑」「幼馴染み」あたりが好きな人には間違いなくヒットするはず。これ私の事だよ。
他声優陣も松本さん、千葉さん、阿部さんと豪華です。

原作未読ですが、石原先生のイラストとこのCDの世界観が非常にマッチしているのも高評価になった原因の一つ。ピシっとした硬質なジャケットと中身の暖かみある感じが作品の質を高めていると思います。

リラックスした気持ちで聴きたいときにお薦めの一枚です。

3

原作の面白さ以上

これぞ声にするべきドラマと言って過言ではないでしょう。

神谷君お疲れ様でした。あなたの橘は最高に橘でした。

森川さん、あなたの有堂も俺様なのが目に浮かぶ有堂でした。

ストーリーは1枚目が「最悪」2枚目が「悪運」になっています。
多少カットされている部分はあるのですが、ドラマにするにあたり割愛した程度のことで、それがなんだかを知りたい方は原作を読めばいいのかなと思います。もちろん、原作において不要だと思ったわけではありません。

で、何が良かったのかといえば、橘の「罵詈雑言」に聞こえなくもない長ゼリフです。
あれだけの不満をぶちまけるエネルギーに男を感じちゃいました。
ヒステリーを起こしているお母さんのようでそうじゃない。
で、それだけ沸騰しちゃっている橘をさらに煽りながら、いつの間にか懐柔している有堂の才能に感心しちゃうのでした。

それから、「最悪」においては嵐のシーンがあるわけですが、いやー、臨場感溢れてました。大丈夫?ハラハラドキドキっていった気分。
惜しむらくは小野田さん(橘の仕事相手、手作り玩具製作者)がおじさんくさすぎたこと。3歳の娘のパパなのに、孫がいる感じがしちゃった。ま、40過ぎっていう設定なので仕方がないかもしれませんが。
太田くんはバカっぷりが憎めず、堤さんは嫌な奴でした。

文庫版の書き下ろし分(馴れ初めのお話)までドラマ化して欲しかったなぁ。

1

原作を更に好きになったドラマCD

原作が大好きなもんで、ドキドキしながら聴いたんですが、最高でした。
最高に“最悪”。
森川さんと神谷さんの演技力に脱帽です。
テンポよく進む掛け合い漫才のような会話がたまりません。

ヘタレな俺様攻め@森川さんと、美人メガネな女王様受け@神谷さんのコンビ。
攻めは受けのことが愛しくて大好きでたまらないんですが、可哀想なほど受けには伝わってません。
攻めはおそらく自分の俺様な性格を制御できないのでしょう。ひたすら受けを苛立たせる、究極の不器用男なんですね。で、ヘタレ。最初は分からないんですが、ヘタレであることが後半ガンガン明らかになってきます。
やられっぱなしでは終わらない、受け@神谷さんの半端ない逆襲がとにかく面白いです。
この逆襲、受けが想像してる以上のダメージを攻めは負っちゃうんですよね。
インポなエピソードでは、「どんだけヘタレなんだよお前」とツッコミ入れました。
ヘタレ攻め大好きだー。

1

神谷さんお疲れ様・・・。

神谷さんの美声を存分に楽しめるCDでした(笑)
台本1ページの半分を占める長台詞の罵詈雑言(怒声)を何度も聴かせていただけます。
アホ部下とかへ、心の中で発している言葉は短く冷たいのに、有堂へは心の中でも声に出してでも、熱く長い不満に怒声・・・。
好きだからこそのこの違い・・・男のプライドとかわいらしさを存分に楽しめました。

帝王のお声はカリスマ性を持つまさに「帝王」で人を使うに長ける有堂にぴったりでした。
決断も実行もパワフルなのに、本当は嫁さん大好きで仕方ない。
嫁さんの前ではかっこ悪い所なんて見せない!と意地を張りとおし実行する。
かっこいい男とかっこ悪い男、旦那にしたくない男(笑)が同居した魅力的な男で、こりゃ英彦が惚れても仕方ないねと思います。

からみは・・・。昼は淑女・夜は娼婦だそうな英彦が絆されてしまうところが素敵です。言葉攻めも縛るのもお互いでとっくに経験済み。さっきまで長々と罵詈雑言吐いてたのにね、って言うのが夫婦感満載です。

結局すれちがいとプライドで長くなってしまった夫婦喧嘩でしたね。
犬も喰わない甘々ではなく、かなりリアルですけど(笑)
2枚目もまたすれちがいとプライドによる夫婦喧嘩ですが、英彦が前回と違い、いろいろ悩みながらもきつい灸をすえる。二人の関係に進歩が見えてすっきりします。

お仕事きちんとしてるし、テンポもいい。このスカッとするほどのムカつき感と悪運の強さ。
最近ぐだぐだなドラマCDばかり聴いていたからか、非常によくできた作品だと思いました。何度でも聴いちゃってます。

それからその他の声優さん。
部下役に阿部さんが出てるのですがホテルのフロントマンの声も当てていて、声質全く同じで「同一人物に聞こえるよ!」と突っ込んでしまいました・・・。
前野さんも最後のトラックで沢山セリフがありますが、色っぽい攻めの前野さんの声は成りを潜め、非常にモブ感のあふれたモブでした(笑)

フリートークは「いるよね、こういうなんだかんだツイてるやつ!」なお話。
森川さん司会で、モノローグ含め喋りっぱなしでぐったりの神谷さんを引っ張ってお二人で作品内容について語ってました。
同じ男として楽しんで作品録れた様子が聴きとれましたが、有堂が英彦のどこに惚れたかわからなかったようです。
お二人ともガミガミ言う嫁さんは好みじゃないんでしょうね(笑)

原作未読でしたが注文しました。何度も楽しもうと思います。

1

リアルでなら絶対イヤだw

原作を読んだのがだいぶ前だったので
ちょっと詳細を忘れていましたが
有堂が嫌だったのは覚えてましたw

だって、靴下脱ぎっぱなし、お風呂も汚したまま
(泡飛ばして更に煙草吸ってた形跡とか!)、
楽しみにしていた冷え冷えビールは勝手に飲んでるし
無理矢理アパートに転がり込んで自分勝手で態度がデカくてって!
そりゃ、商売のセンスや結構浪花節な人情家、
強運の持ち主で、勝負所を決して間違えない、
見た目も良い男なら多少は目をつぶってもいいかもしれませんが…。
我慢にも限界はありますw

なんでこんな男をまた好きになるの!?理解できないわー!って前半思います。
ところが有堂を森川さんが演じて下さって、合うこと合うこと♪
ものすごく図太い性格で傲慢なのに
意外とナイーブな面もあるという有堂に、もうぴったり!!
違う声優さんだったら途中で挫折していたかもしれないw

神谷さんの潔癖っぽい(まぁでも普通の感覚だとは思う)橘英彦役、
有堂への罵るセリフがよどみなくて怒りが伝わってきて面白かった!
思っていたより高いトーンではなかったし、
いつもなんだかんだと口喧嘩して
でもその繰り返しによって徐々に想いが深くなっていく様子が萌え。
有堂の持つ、何をやらせてもうまくいく天性のもの、思い切りの良さに
嫉妬し、羨望しながら、どうしても惹かれてしまうのは止められない。
でも素直に認めたくないという葛藤が
二枚組でたっぷり楽しめました。
やはり良い声は少しでも長く聴いていたいしw

似たようなやりとりがあるので
「…また始まったよこの二人…」みたいな気持ちになりつつも、
「なんだかんだでお互いじゃなきゃダメなんじゃん♪」と
微笑ましい気持ちにもなれます☆
Hシーンの有堂の言葉責めが!!!
わざとらしい感じが一切なくて、それによって更に英彦が感じて
溶けていくのでニヤニヤが止まらない!
キス音もいやらしくて、ここでもニヤニヤ…(だいぶ怪しい)。
強引且つ優しくされるのがまた良い!
浴衣の紐で縛るシーンもあって、「ぐああああ!」になります。

ただ、後半の有堂への仕返しで
有堂がお風呂に入っている隙に
引っ越し業者と共に部屋をもぬけの殻にしてしまうんですが
やり過ぎだろー…と思ってしまいました。
有堂はああ見えて繊細なんだから!w
その後おしおき(?)されてたから、良いっちゃ良いんですけどね。

お話全体として、「そんなうまくいくわけないって」とツッコミどころもありますが
ラブコメなので軽く聴けるのじゃないかなと。
主演のお二人の流石!と唸る演技は一聴の価値があると思います!

2

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