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やや進んだもののレエナがまだ少年なので止まったふたりに対し、
バイスとパロットの恋はかなり進展しました。
情が厚いからこそ口の悪い学者のバイスに、
懐深く優しい武人のパロットはなかなかお似合い。
パロットが賊に倒されそうになった事がきっかけに、
互いの想いを通じ合わせたバイスとパロット。
こちらはオトナ同士の恋なんですがその割すんなり進んだような。
憎まれ口をきく様子までバイスって以外に可愛い。
年下攻めカップルなのが個人的にツボでした。
対して上手く進まないタスティスとレエナ。
太陽の王月の王水の王子は互いとしか契れないけど、
美しく成長したレエナを自分のモノにしようとするラフィーネ。
契る事はできないのでただ侍らす為だけですが、
タスティスの恋心に気づいているのに、
自分に逆らえないとわかってて奪い取ろうとし、
タスティスもレエナがラフィーネより自分だとわかっているのに、
レエナの気持ちよりラフィーネの気持ちを優先させようとする。
ちらっと出てきた先の水の王子とクラルテの恋も、
切なくてキレイなエピソードでした。
番外編として彼らの話も読んでみたいです。
自分は愛しい人に先に逝かれてしまったのに、
できる限りレエナを応援するクラルテの優しさが切ない。
ようやくタスティスがふたりで生きる決心をしたのに、
執念深くレエナを自分のモノにしようと策略するラフィーネ。
これだけ良い所のない当て馬も珍しいくらいです。
ラフィーネに怯えつつも互いの想いが強くなるふたりに、
ぜひ上手くいってほしいと思うのですが、
たぶん無理っぽい感じに話が進むのがちょっとツライ。
結局タスティスはラフィーネの策略に落ちてしまい、
毒まで盛られて殺されレエナと一緒に消えてしまう。
なんですがふたりの想い的にはハッピーエンドです、一応。
死んでしまうのでかなりすっきりしないのですが。
全体的に好き嫌いを選ぶ話かと思います。
私自身は切ないけど好きな話です。
とはいえやっぱりBLと言うよりファンタジーな話です。
完結しました。
どうにも主役二人を好きになれず、つらかった。
焼きもちは好きなんだけど、どうも私は、ごとうしのぶさんの書く「年下の可愛い受け」の、わがままな焼きもちが好きになれないのだ。イラッとする。
ぶっちゃけ、この物語のなかでは唯一イヤミなキャラにされてるラフィーネが一番好きでした。プライドが高く、執着が強く、胸のなかでコンプレックスと不安をあたためている、無能で孤独な月の王。
私がタクティスなら、「私はレエナの隣で眠ったら夢を見ます!」ってさっさとカミングアウトしたよ。
手っ取り早くレエナを手に入れ、月の王の位置におさまり、世界の崩壊も防げる。世のため人のため恋人のため自分のためだ。
タクティスが偽善にとらわれてぐずぐずしてるから、ラフィーネの苦しみも長引くんじゃないのか。介錯するのはむしろ優しさだよ、と思った。
真に無能なのはタクティスでした、という物語。