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表題作水に眠る月 黄昏の章 3

タスティス
レエナ

あらすじ

契る相手は一生に一人だけ―。
そう運命られた世界で、レエナと共に生きる決意をしたタスティス。
でももしオレが、誰とも契ってはいけない『月の王』だったら…?レエナの傍で眠るとなぜ、オレは見たくない未来を夢見てしまうのか。
不安に苛まれるタスティスはある晩、レエナに執着している兄王ラフィーネに二人の逢瀬を見られてしまい。

作品情報

作品名
水に眠る月 黄昏の章 3
著者
ごとうしのぶ 
イラスト
Lee 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199000935
3.4

(5)

(0)

萌々

(3)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
16
評価数
5
平均
3.4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

想い

やや進んだもののレエナがまだ少年なので止まったふたりに対し、
バイスとパロットの恋はかなり進展しました。
情が厚いからこそ口の悪い学者のバイスに、
懐深く優しい武人のパロットはなかなかお似合い。

パロットが賊に倒されそうになった事がきっかけに、
互いの想いを通じ合わせたバイスとパロット。
こちらはオトナ同士の恋なんですがその割すんなり進んだような。
憎まれ口をきく様子までバイスって以外に可愛い。
年下攻めカップルなのが個人的にツボでした。

対して上手く進まないタスティスとレエナ。
太陽の王月の王水の王子は互いとしか契れないけど、
美しく成長したレエナを自分のモノにしようとするラフィーネ。
契る事はできないのでただ侍らす為だけですが、
タスティスの恋心に気づいているのに、
自分に逆らえないとわかってて奪い取ろうとし、
タスティスもレエナがラフィーネより自分だとわかっているのに、
レエナの気持ちよりラフィーネの気持ちを優先させようとする。

ちらっと出てきた先の水の王子とクラルテの恋も、
切なくてキレイなエピソードでした。
番外編として彼らの話も読んでみたいです。
自分は愛しい人に先に逝かれてしまったのに、
できる限りレエナを応援するクラルテの優しさが切ない。

ようやくタスティスがふたりで生きる決心をしたのに、
執念深くレエナを自分のモノにしようと策略するラフィーネ。
これだけ良い所のない当て馬も珍しいくらいです。
ラフィーネに怯えつつも互いの想いが強くなるふたりに、
ぜひ上手くいってほしいと思うのですが、
たぶん無理っぽい感じに話が進むのがちょっとツライ。

結局タスティスはラフィーネの策略に落ちてしまい、
毒まで盛られて殺されレエナと一緒に消えてしまう。
なんですがふたりの想い的にはハッピーエンドです、一応。
死んでしまうのでかなりすっきりしないのですが。

全体的に好き嫌いを選ぶ話かと思います。
私自身は切ないけど好きな話です。
とはいえやっぱりBLと言うよりファンタジーな話です。

0

完結

完結しました。
どうにも主役二人を好きになれず、つらかった。
焼きもちは好きなんだけど、どうも私は、ごとうしのぶさんの書く「年下の可愛い受け」の、わがままな焼きもちが好きになれないのだ。イラッとする。
ぶっちゃけ、この物語のなかでは唯一イヤミなキャラにされてるラフィーネが一番好きでした。プライドが高く、執着が強く、胸のなかでコンプレックスと不安をあたためている、無能で孤独な月の王。
私がタクティスなら、「私はレエナの隣で眠ったら夢を見ます!」ってさっさとカミングアウトしたよ。
手っ取り早くレエナを手に入れ、月の王の位置におさまり、世界の崩壊も防げる。世のため人のため恋人のため自分のためだ。
タクティスが偽善にとらわれてぐずぐずしてるから、ラフィーネの苦しみも長引くんじゃないのか。介錯するのはむしろ優しさだよ、と思った。
真に無能なのはタクティスでした、という物語。

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