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表題作RUB in LOVE

アングラ劇団俳優 大樹・24歳(リバ)
有名脚本家 留真・24歳(リバ)

同時収録作品くらげ JELLY FISH

ナツ
冬馬 寂れた遊園地の観覧車担当

同時収録作品0 ナッシング

一宮流架
界人

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

『RUB in LOVE』『くらげ』『0 ナッシング』の3作品を収録。脚本家の留真、役者の大樹、人気女優の星子。三角関係の終わりは、星子の死。殺人のシナリオを描いたのは誰? 作者初の“ヘアヌード”激愛サスペンス。

作品情報

作品名
RUB in LOVE
著者
定広美香 
媒体
漫画(コミック)
出版社
マガジン・マガジン
レーベル
ジュネットコミックス ピアスシリーズ
発売日
ISBN
9784906011575
2.8

(5)

(0)

萌々

(0)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
13
評価数
5
平均
2.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

映画風のサスペンスタッチ

作者98年、99年の作品で、初のヘアヌード描写作品だそうですが、言われてみれば・・・ちろっと毛が?
今では珍しくもなくなった表現ですが、当時はチャレンジだったのですね。
映画や音楽にインスパイアされたというか、そういう路線を狙った定広さんらしい作品でした。

表題は推理やサスペンスを含んだ展開に、もちろんリバです。
大学卒業後2年ぶりに留真から大樹に来た連絡は、結婚の報告でした。
大学時代仲のよかった婚約者の彼女も入れて3人で祝いをしていると、目の前で婚約者が銃撃されて亡くなり、留真は一部記憶を喪失してしまう。
一体、婚約者を殺したのは誰だったのか?
大樹は留真と本当は恋人で愛し合っていたと言い、留真を抱くがそれは本当だったのか?
ただ二人がお互いを貪り合う時間の中で、真実が突然に姿を表わす。
ハリウッドスターをイメージして作ったと解説にあるが、今一つピンとこないのは定広さんの絵が日本的で線が太いのでイメージがしにくいのかもしれない。
だけど、軽くミステリー仕立てにすることでデキのよいストーリーのあるポルノ映画くらいにはなっていると思う。
いつも思うが、リバのマンガは二人が全力でぶつかり合う絵がいいところだと思う。
ガチンコリバが魅力かな?

『くらげ』
高校時代の同級生にあてつけのように観覧車の中で売りをする青年と、それを見せられ漏らしてしまう同級生。
観覧車エチというのが見せどころ?
どうもキ○キキ○ズ風味らしいww

『0』
70年代の設定らしい。
その当時らしく主人公はシンナーでラリっており夢と現実の境目のない話になっていて、サイケは前面に出ていないがプログレッシブな雰囲気がある。
主人公が目を惹かれる青年を”エリック・バートン”と比喩する辺り(アニマルズ「朝陽のあたる家」などがヒット)時代を出している。
また、その青年が原爆を造るという設定に沢○研二の「太陽を盗んだ男」のイメージがダブる。

客観的に見ると陳腐になってしまいそうな設定を、ドラマティックに描き上げてシリアスに見せる作者の萌え魂には、描きたいものを描いているという自由さがあって、そこが気持ちよいのです。

3

定広さんの過渡期の1冊でしょうかね。

3ヶ月程前から定広さんにハマって少しずつ読んでいるのですけど、このコミックの前後で作風が変わられた印象を受けます。
90年代らしい暗くじっとりとした定広作品と、00年代以降に多い感じの熱く激しい定広作品、両方を楽しめる1冊でした。
表紙がなんともサイケデリックでちょっと手に取りづらいのですが、読んでみたら面白かったです!

全体の半分が表題作で、後半に二つの短編が入っています。

『RUB in LOVE』
婚約者の死をめぐるサスペンス仕立ての1編。
大学時代いつも3人でつるんでいた〔大樹♂〕と〔留真♂〕と〔星子♀〕が2年ぶりに顔を揃えたディナー中、留真と大樹の目の前で、留真と婚約したばかりの星子が殺されるところからお話は始まります。
婚約者を亡くしたショックで部分的な記憶障害になった留真に大樹は自分こそが留真の恋人だったと教えて留真と身体を繋げ、大樹の攻め方に覚えのある留真は大樹の言葉を信じて本能の求めるまま大樹を愛すようになり……
留真の断片的な記憶で3人の本当の関係が徐々に明かされていきます。
星子殺しを企てた人物は誰なのか。
どんでん返しにどんでん返しが重なる展開に、私はまだまだ定広ファンとして甘いなと思い知らされました。
女性を含めた三角関係を受け付けない方もいらっしゃるでしょうが、この作品に関しては女性が入っているからこその面白さかなと思います!

『くらげ JELLY FISH』
あとがきでキン○キッズがモデルと明かされていて、もうその二人にしか見えません。
高所恐怖症の〔冬馬〕と、冬馬が働く寂れた遊園地の観覧車でわざわざ冬馬に見せ付けるように身体を売る〔ナツ〕の話。
理由はきちんとあるものの、高い所でしか勃たないというナツの性癖の設定がすごい。難儀過ぎる(笑)
「恐怖」と「快感」の二極性をさらっと甘美な感じに表現するのがいつも上手いですよねぇ。定広さんのお得意分野な気がします。

『0-ナッシング-』
電書で買ったら初出の記述が無かったので3編其々いつの作品なのか分からないんですけど、この短編は他より古いんじゃないかと思います。(ナッシング→くらげ→RUB in LOVEかな?と勝手に推測)
自主制作の短編映画のような空気感を醸し出していて、暗くて閉塞感たっぷり。
この手の定広作品、大好きです!
シンナーでラリった主人公〔カイト〕が見た白昼夢と現実がごちゃまぜになったお話なんですが、ゲーテの「ファウスト」をモチーフに使っていてとにかくブッ飛んでます。クレイジーです。
大学から盗み出したプルトニウム239で原爆を作るって…こんなネタ今じゃGO出ないんじゃなかろうか。
ファウストで言うところのメフィスト(悪魔)に当て嵌められた〔ルカ〕が魅力的!(作中ではエリック・バードンと比喩されています)
この作品は短いし、ぶっちゃけラブストーリーでもないんですが、地味にお気に入りの1作です。
退廃的な話が好きな人にはハマるんじゃないかと。

1

みみみ。

yoshiakiさま

コメントありがとうございます。
いえいえ、いつもいただけて私は嬉しいです〜!

知りたかった情報ありがとうございます!
くらげの方が発表遅いんですねー(・o・)
ナッシングはお話からも絵柄からもだいぶん古そうな印象を受けますね!

モデルの話はあとがき読んで「そうなのー?!?!」ってなりました。ジャニーズにはそんな詳しくないんですけど、キンキの2人は結構好きなんで出来れば知りたくなかったですね(´-﹏-`;)

yoshiaki

みみみ。さん

レビューありがとうございます。
またまたコメントさせてください。何度もすみません(汗)
私が持ってる電子書籍だと、「0-ナッシング-」以外は初出年月が出てまして、
「RUB in LOVE」1998年7月(BOY'S ピアス)
「くらげ」1999年2月(コミック JUNE)
だそうです。
多分、「RUB in LOVE」が初めてのジュネットでの作品じゃないかなと思います。
ただ、いずれにしろ「0」が一番古いのは確かな気が^^

私は「くらげ」が好きだったので、モデルの話は知りたくなかった(笑)んですけど、バッチリ書いてありましたね~(^_^.)

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