水の春

mizu no haru

水の春
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神15
  • 萌×229
  • 萌19
  • 中立4
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
16
得点
252
評価数
68
平均
3.8 / 5
神率
22.1%
著者
黒沢要 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
発売日
価格
¥638(税抜)  
ISBN
9784829685204

あらすじ

友達ならとか、いらない。今は、好きでいさせて──
とある秘密を抱える春原澄は、目立つことを厭い優等生を演じていた。なのに男が好きと噂でなにかと目立つ存在のクラスメイト・四ノ宮吉野に、その「猫かぶり」を指摘されてしまう。好きだから話をしたいと告白され拒絶した春原だったが、自分を偽らない彼のことが気になり始める。誠実な好意を示す四ノ宮と少しずつ距離を縮めて……。大切に想う人がいるから、一生懸命になれる。初々しくて純粋な恋物語。
妻を亡くした作家と彼に恋した担当編集者の、大人だからこそ臆病になる恋の行方を描いた『花の雨』も収録。
(出版社より)

表題作水の春

四ノ宮吉野,ホモと噂のある同級生
春原澄,秘密を持つ高校生

同時収録作品花の雨

春原 泉 作家
結城 基 担当編集者

その他の収録作品

  • 春日和
  • 六月来る
  • 凌宵花
  • あとがき

レビュー投稿数16

一度読んだら好きになる

透明な水に触れているような心地よい空気感のなかにコミカルなところがあったり、キャラクターの強い思いが印象的に描かれていたり、ページをめくるごとにストーリーの楽しさに惹きこまれ好きになっていく作品でした。

表題作の「水の春」で描かれる、澄と吉野はお互いに守る側の人なんだなぁと思いました。澄は大切な家族を、吉野は澄が守りたいものを守る子でした。
吉野が澄に向ける思いは、澄を形作るものすべてを愛おしく思う愛し方で優しい真綿に包まれるような心地よさでした。初めて話かける時にも、澄が隠してきた性格を刺激するように、自分を印象付けるように近寄りながらも、その場で自分の気持ちを押しつけるようなことはしないところがより愛情深さを感じさせていました。
澄も、これまで自分が守りたいものを大切にするために隠してきた部分を初めて見破られて、自分のありのままを受け入れられて気持ちが吉野に傾いていく過程がとても自然でした。押し流されて好きになったんじゃなく、自分が吉野を大切に思っていくなかで好きになったことに自分の意思をしっかり自覚しているところが男前でした。
吉野はどこか落ち着いていて、大人な雰囲気を持っているのに澄と向き合うときのひたむきさや緊張感が溢れる汗や冷えた手などから伝わってきて可愛かったです。そういった演出やちょっとした会話のやりとり、空気感からお互いへの愛おしい思いが伝わってくるところが他にはない自然さになっていたと思います。

澄の両親の話「花の雨」「凌霄花」では澄のお父さん泉先生のキャラクターが私の予想を裏切ってくれていたところが面白かったです。見た目の雰囲気からはとても落ち着いていて大人で、気持ちが大きく揺さぶられるようなことはないのかなと感じさせるのに基を初めてみた時の感動や、自分がうたたねをしている間に基が外出してしまった時の焦っているところなどから、基が本当に大好きなんだ、この人は強い思いを基に向けて大切にしているんだと感じさせてくれました。
基は自分に自信が持てなかったりする人ですが、そんな弱さを感じたときほど泉先生が自分のせいでしょうか?と自分のせいだと思っていたりしてそこにえぇ!?と基がびっくりするパターンが面白かったです。基が悩むことは同じように泉先生も悩む部分で、そんなところもお互いが大事だからなんだねと思わせてくれて微笑ましくなりました。
泉先生の、自分が子供を産めないことを謝るやり取りはそのテンポや真面目さが最高に面白くて吹きだしてしまいました。先生、最高です。
キャラクター1人1人が相手を大切に思う気持ちが優しく丁寧に描かれているので読んでいて心が透明に澄んでいくような物語でした。

次回作など他にもいろんな作品を読んでみたい作家さんです。

4

お前がいいっ言う物 俺が持ってる物全部あげる

泣きました
タイトルにしたこのフレーズに。
四ノ宮が春原にピアノを聴きたいと言われ、それを叶えた後の台詞です
春原に自分の想いは伝えたが、答えを望む訳でも無く
ただ、春原を想い彼の望みを叶えようとする四ノ宮の
押し付けない溢れる情熱が琴線に触れました
性急に進むのでは無く、互いを想い合い育む愛の描写が沁みました
春原の父(作家)も四ノ宮と同じセリフを元担当編者で亡くなった妻の面影を持つ基に想いを伝える時に使いました

妻の面影では無く君を愛したと伝えるシーンに涙腺がらまた緩みました


程なく暮らし始め澄が出て行った後に基が先生に子供欲しいですか?と聞いた時先生が僕が産めなくてすみませんと告げた時本当の愛を見た気がしました

すごく深い内容で純度の高い愛でした

大好きな作品です

1

透明感のある良作

タイトルが「困った時の季語頼み」とあとがきでおっしゃっていたのですが、
それが凄くぴったりきていて素敵でした。
漫画に表れないどうでもいい設定に時間をかけてしまうらしく、
おちゃめな作家さんだと思いました。(死語)

一読目はセリフが少ないせいもあり、さらーっと読んでしまいましたが
二読目からは隅々まで楽しみました。
背景やら小物やら、指の先まで。(変態?)
丁寧に描かれていて、とてもバランスが良かったです。

四ノ宮の、素直で気遣いが出来て、決める時は直球という男前度と
春原の、一見穏やかそうだけど実は猫かぶり、
でも繊細な面もあり、恥ずかしさが脳に達しないようにしているっていう
シャイシャイボーイなあたりが萌えでしたw
同じ大学へ進んで、ルームシェアして…。
もっと二人の続きが読みたいです。
あの、噛むとかキスマーク付けるとか大好きなので、
四ノ宮×春原でも見られて嬉しかったです!
もー、ばんばん付けちゃってほしいくらい!
(でも見える箇所に一つ、っていうのがいいのかも。
いやいや、見えないところにも沢山っていうのも…しつこくてすみません)

春原父(作家)×結城(編集)の、大人のしっとりした恋が
穏やかな日常の中で育まれていく様子も素敵でした。
結城が色素薄いっていうのがポイント。好きだわー。
あと、首に二つほくろがあるっていうのも!
春原父さん…。あんな素敵なナイスミドル、いるんかいな!
私はオヤジスキーなんですが、ちょっと完璧すぎて…(?)

デビューコミックスとの事で、かなりこれからが楽しみな作家さんです。
ちょいちょい「…ふふっ」と笑わせてくれるところもあって
そういうセンスも私は好きです。
カラーの素朴さ加減も独特で、心に残ります。

6

タイトルがぴったり

「水の春」というタイトルがぴったりの、初々しくキラキラしたお話。

高校生のお話なんだから、このくらい青臭くって、焦れったくって、回りくどくって、そして淡い関係なところがとてもいい。
白っぽい繊細な絵も、落ち着いた感じで素敵。
絵は好みのタイプだけど、強いて言えば、黒髪の子は、なるべくならどのコマでも終始一貫して黒髪でいて欲しい、かな。
効果として、黒ベタの髪だと濃すぎるって判断でトーンで表現されている所はいいなって思うのだけれど、完全な白髪になっていると、ちょっとついていけないかも。
でも、瞳の色のトーン処理とかはすごくいい。
絵はとってもお上手だと思う。

そして「花の雨」。
こっちの、大人カップルの話がすごくいい。
この1編で単独のお話としても、いい作品だと思うけど、その前に澄の子供らしい淡いお話があるからこそ、大人の恋のお話がより味わい深い。

全体を通して、バランスがとれていて、派手さはないけど、しっとりといい作品を読んだって満足感があった。

5

水の中の様な穏やかさ

タイトルの様なイメージの1冊。
特に波がなく、とにかく穏やかでゆらゆらしている感じの1冊です。

澄の秘密は、読んでいるといかがわしい事が待っていそう(笑)っておもったけど、
以外にたいしたこと無くて拍子抜けだったけど、
恋愛に変わっていく過程とかが丁寧で良かったです。

そして、お父さんの話も良かった!!!
セリフの一つ一つやコマ割りが本当に穏やかでゆっくり流れていて
なんだか心まで穏やかになるようなお話でした。

劇的な変化や刺激はないけど、読み終わった後
なんだか穏やかな気持ちになる優しい1冊でした。

2

淡々と交わされる言葉がとても日本的に思えるのです

初読み作家さんです。
この作品が初コミックスだとか。
とても好きです、こういう雰囲気の作品。
無駄な台詞がなくて、控えめで、静かに時が流れていくような…。
動と静で分けると、静になると思うのですが、台詞と台詞の間の取り方とか、リズムにとても日本的なものを感じます。
読んでいて心地いいというか、落ち着く感じ。
決して派手な展開はないのですが、ハッと驚かされたりとか、意表を突く展開があって読ませてくれる作品でした。
こういう作品にはそれ程頻繁にはお目にかかれないので、是非このスタイルで続けて欲しいです。
今後も楽しみな作家さんになりました。

2

主に収録作品に対するレビューです。

タイトル通りみずみずしい青春ストーリーです。
受けの澄くんの話があってこそ、美しく続く「花の雨」。
まるで一つの曲のようにつながった両作品です。
(いや実際繋がっているんですけれど)

受けの基さんがとにかく麗しい方です。
私が読んだ商業誌BLの受けさんの中でもトップクラス(に、好みなだけですが)
「水の春」の澄くんとのやりとりがとにかく可愛い!
「見とれちゃう」だの「あんなに綺麗な人と似ている所があるなら嬉しいな」だの……
もちろん直前の話で澄くんが吉野くんにどんな事を思ってるかなどを踏まえた会話であったり、会話などが細かい!
何より基さんの優しい口調が素敵で、ついいろいろな声優さんで妄想してしまいます。
もちろん春原先生(澄父)の言葉遣いや言動もとても優しくて、凄く柔らかく、そして相手を思い遣っているカップリングだなあと涙します。
「初めて会った時から、気の迷いではないか」〜
という一連のページから
「私は貴方の望みを叶えてあげたかった」
から次のページまで、涙無しには読めません。
最後に二人が並んで立つシーンは最早熟年夫婦のノリのようです。
一冊に一つの世界観が纏まったとても素晴らしい本でした。

1

ひたひたと静かに満ちる愛

二つのカップルが登場します。
【水の春】高校の同級生同士のお話。
ゲイだと噂がある吉野(攻め)と、誰にも言えない秘密を抱える澄(受け)。
この秘密というのが冒頭からの動きだとめちゃくちゃ不穏で性的虐待なのかしら?と読み進める手が重かったのだけど、杞憂でした。

誰にも言いたくないのではなく、何よりも大切だからこそ守りたい秘密。
この秘密を二人で共有します。
二人の気持ちのやり取りが押し付けがましくなく、控えめに少しずつ重なり合っていく様子がいいです。

それはこの本全体の雰囲気にも言えていて、押し付けがましくなく透明感があって穏やかに、やがてひたひたと満ちていくような感覚というんでしょうか。そして高校生カップルのほうがより碧く澄んでいるように感じます。

【花の雨】前半の収録作の秘密にあたる部分のお話です。
澄の父親(小説家)とその元担当のエピソードですが、私はこの話が一番好き。

小説の中で、担当の希望を叶えてあげようとするところ「私が持っている 君が欲しいと言うものを 贈りたかった」というところが泣けます。
小説家としての最大の愛情表現を見せてもらいました。

以下の収録作も二カップルに絡むお話でした。
【春日和】まさかのヅラ疑惑発言に笑いました。
【六月来る】大学生になってルームシェアしている二人のお話。「したいから 脱げ」という澄の男前発言に驚き。そんな事が言えるようになったとは・・・成長しているご様子で何より♪
【凌宵花】澄が大学生となり家を出て三年後、家で二人きりで暮らす小説家カップルのお話。「実は僕も生めません」がいいです。帰り道の先生の台詞が夕暮れときの雰囲気と相まって素晴らしい。

全体通して台詞は多くはないのですが、間合いが上手だと思います。
そして小説家の先生と元担当カップルは二人とも饒舌ではない分、発した言葉、一つ一つが丁寧でそこに静かに満ちた愛を感じる事ができて良かったです。

1

水面に輝く春のような恋

初めて読んだ黒沢要先生の作品です。

こちらは、表題作の他に4作品が同時収録されています。
全て、表題作に繋がるお話です。
『花の雨』『春日和』『6月が来る』『凌霄花』

『水の春』
高校生の四ノ宮 吉野くんと同級生の春原 澄くんのお話。

吉野くんには「ホモらしい」という噂がありました。
でも、その噂も曖昧で、彼はいつも友人たちに囲まれています。
同じクラスの澄くんは、ある秘密を抱えていました。
誰にも言えない、誰にも気づかせない
ある日の放課後、澄くんがカバンを取りに教室に戻ると、吉野くんが自分の席の前に立っています。
なぜだろう。
澄くんがカバンを取ろうとした瞬間、吉野くんが澄くんの席に足を上げました。
「春原って性格「違う」よな」

この作品を読み始めて、途中までヤバい話なのかな?と思いました。
結局、私も澄くんの「嘘」に騙されてしまったのですが(笑)

澄くんは、誰にも言えない秘密がある…だから目立ちたくない。
大事なモノを守るために嘘をついている澄くん
吉野くんは、大事だと思ったら区別はしない…それが男でも女でも。
自分の気持ちに嘘をつくのをやめた吉野くん

澄くんの「母」との対峙(一方的)では、吉野くんがカッコ良くてキュンキュンしますよ。
「俺はあんたからこいつを奪うよ」
そこで、澄くんの秘密が判明します。
おぉぉ~。なるほど!

秘密を打ち明けたことにより、2人の距離はグッと縮まります。
このお話は澄くんの視点で進むのですが、気が付けば、吉野くんを応援していました。
真っすぐで、凛とした吉野くん。
きっと「自分」を受け入れているんだと感じました。

芽吹く春に言葉を交わし、新緑の初夏を一緒に歩き出す2人。
爽やかとも穏やかとも違う、黒沢先生の世界感なのだと思います。

同時収録『花の雨』
作家の春原 泉さんと担当編集者の結城 基さんのお話。
妻を亡くした泉さんが2年も考えて出した「答え」は…。
ちなみに、泉さんは澄くんのお父様です。

同時収録『春日和』
泉さんと基さんと澄くんのお話です。
3人の仲の良さが伝わります。

同時収録『6月が来る』
吉野くんと澄くんのお話です。
大学生になり、2人は同棲しています。
ラブラブでもなく、ドライでもない。
具体的なことは言っていないのに、お互いを好きなことが伝わります。

同時収録『凌霄花』
泉さんと基さんのお話です。
澄くんが進学で実家を出て3年後。
2人の生活は一日一日が愛おしい。

カバー下もおすすめです。
吉野くんと澄くんのお話です。
高校3年生の2人は、これから大学受験です。
恥かしさが後からやってくる澄くんが可愛い。
いつか、その言葉の先が聞けたらいいね。

全体を通して、キャラの表情やセリフなど、黒沢先生は魅せるのがお上手だと思います。
大事にしたいモノがあるからこそ「つく嘘」と「つかない嘘」
どちらが正しいのではなく、そこには相手を想う気持ちがあるのです。
派手さはないけれど、心に沁み入るような作品です。
大事なモノがある方には、ぜひ読んでいただきたいです。

個人的には、もっと甘い吉野くんと澄くんが見たかった ( ノД`)シクシク

1

タイトルそのまま

収録作どちらとも、タイトル通りかつ表紙の雰囲気通り、さらさら流れる水のような雰囲気の作品です。

◾︎表題
◾︎四ノ宮吉野(バイを公言)×春原澄(二面性) 高校生
高校生と高校生、男と男、人と人の関わり合いの瑞々しいところを静かに描いた作品。穏やかな青春。
大学生になった2人も収録されてますが、変わらない温度が心地よいです。

◾︎春原泉(作家)×結城基(担当編集)
表題の前日譚かつスピンオフの両親編。両親も近しい温度なんだけど、大人同士の分抱えているものが多くて重い。
ショタ澄くんの心が綺麗すぎて、くらっとする可愛さ。抱きしめちゃう。ショタって言っても中学2年生なんですけどね、ここから数年でどうしてあんな二面性のある子に笑

萌2〜神

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