息子のように慈しんだ青年に蹂躙されて…!

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表題作雌犬

ヤクザの養子でアパレル社長 沙村真也・23歳
元刑事の産廃処理業勤務 曾根崎祐太・38歳

その他の収録作品

  • 犬よりも嫉妬深い
  • あとがき

あらすじ

警視庁捜査一課を離職した曾根崎裕太には、かつて家族のように暮らした子供がいた。桜嵐会の跡取りとして引き取られ、手放さざるをえなかった少年・沙村真也は、十三年後、その姿を雄々しく成長した男のものに変え、再び裕太の前に現れる。「今度こそ、自分と来て欲しい」異常な独占欲を見せる真也に戸惑いつつ、裕太もまた彼の支配から離れられずに――。複雑にもつれ合った感情の糸は、心よりも先に裕太の躰を変えていく!!

(出版社より)

作品情報

作品名
雌犬
著者
水戸泉 
イラスト
桜井りょう 
媒体
小説
出版社
アスキー・メディアワークス(角川グループパブリッシング)
レーベル
B-PRINCE文庫
発売日
ISBN
9784048709712
3.6

(13)

(4)

萌々

(4)

(1)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
43
評価数
13
平均
3.6 / 5
神率
30.8%

レビュー投稿数4

モヤモヤ

全体的にモヤモヤが残る作品でした。
設定なんかは悪くはないんですけど、なんだかモヤモヤする。
二人の関係は前進したんですけど・・・。
それは喜ばしいことなんですけど・・・。
それ以外は消化不良のまま終わってしましました。
いくつか謎?も残ったままですし、他にも気になることがちらほら・・・。
もっと色々なことを掘り下げて書いてほしかったなぁと思います。
説明不足というか・・・とにかく消化不良気味ですっきりしない読後感を味わいました。

1

親父受け?

 警視庁捜査一課を辞職した曽根崎裕太は、誰もしたがらないような日雇いの仕事をしながら、命を削るようにして生きていた。
 家族を火事で失い、仕事も失った裕太を現実に引き止めるものなど何もなくなっていたのだった。
 そんな裕太にもただ一人、身内と呼ぶのに近い人間がいた。
 それは裕太が散歩中に保護したたった一人の少年だった。
 明らかに虐待と思われる傷を受けていたその少年は自分のことを「まや」と名乗り、裕太によく懐いていた。
 家族を失い、まやと二人残された裕太にとっては、まやはかけがえのない家族だった。
 ところが、代議士の息子であることがわかったまやを、突然、引き取りたいとまやの母親の遠い身内が言ってきた。
 その身内は、暴力団のトップで、まやの引き取りを言い出したのも代議士の弱味を握りたいから、ということが明らかであったに関わらず、裕太は裁判で負けたのだった。
 その後、まやこと真也は二度、裕太に会いに来た。
 一度目は、「裕太の自宅に火を放ったのは自分だ」と言い、消え。
 二度目は、裕太に「好きだ」と言い、裕太を犯した。

 そして、三度目に裕太の前に姿を現した真也は、裕太に向かってチンケな脅し文句を口にすると、裕太を強引に自宅に連れ込み、軟禁した。
 再び、真也に抱かれることになった裕太だったが、自分の子どものように大切に思っていた真也の愛撫に感じてはいけない、と思うものの、かつて男に抱かれ慣れた身体では感じることを止められなかった。

 という話でした。
 これはもう、親父受けと言っても語弊のないジャンルなのかな?
 絵を書いている人の絵が、かなり若々しく裕太を書いているので、あまりピンとこないけれど、かつて10歳だった真也がいい年の大人になって、裕太を迎えに来たのだから、裕太はかなりいい年よねー。
 でもそれならそれで、もう少し親父っぽい見た目で裕太を描いた方が、親父受け好きーにはよかったんじゃないかしら? とは思います。

 話の内容としては、真也を自分の子どものように思っていた裕太が、真也に独占欲と執着心を押し付けられて、ダメだダメだ思いながらも感じてしまって、最終、裕太も真也のことを大切に思っている自分を受け入れてハッピーエンドでした。
 最後には、力関係が逆転しちゃって、裕太に対して真也が「よし」を待つ犬みたいになっているんですが、個人的にはその力関係が逆転してしまうところとか、そういうやりとりをもっと見たかったので、それがかなり残念でした。

 全体的に、過去のいろいろにページ数を割きすぎて、今の裕太と真也の気持ちのすれ違い部分があまり描かれなかったのが、残念だったかなーと思います。

3

雌犬発言=執着&嫉妬

雌犬なんてタイトルだからどんだけエロい作品なのかとウハウハしましたら・・・
なんと、子供の嫉妬発言じゃありませんか!!
水戸先生の作品は結構鬼畜度高くてエロ三昧なハードな作品が多いので
この作品はなんだか甘い雰囲気があるように感じましたね。

言うならば、人間不信になってしまった大型ワンコの調教矯正ストーリー
本来毛並みの良かった血統付の子犬を偶然拾った攻め様が人間に怯えて慣れない
ワンコを少しずつ可愛がって攻め様に懐くようにまでした時に
突然新たな飼い主が登場しますが、折角懐いたワンコを手放したくなくて
頑張りますが健闘むなしく惨敗、そんな最中に受け様の家が火事になってしまう
受け様は引き取り先に良い印象がなくて、でもワンコが嫌がらず貰われて・・・
そして全てを失った受け様は一人寂しく暮らしてる。

ワンコに例えるとこんな感じになるかと思います(笑)
そして受け様は離れ離れになってから攻め様と2度再会してるんですよね。
1度目は中学生になった攻め様で、2度目は大学生になりたてのときです
そこで受け様は攻め様からの切ない思いを知る事になるのですが大人ですから
半分はぐらかしてしまうのですよね。
それが3度目になるとガッチリ捕まってしまう。でも受け様はそれを拒まない。
攻め様に対して罪悪感もあるし、やはり子供時分に可愛がった子供なので
突き放す事なんて受け様には出来ないんです。

攻め様は一見すると成功した人生を送っているように見えて、心はどこか
子供のままで、捨てられることを怯えるような感じなんです。
そして受け様が刑事だった時に情報を得る代わりにヤクザと寝ていた事を知り
過去の出来事でも子供の時から離れたくなかった受け様の淫乱的な過去に
嫉妬全開で八つ当たりのように受け様に向かっていく攻め様なのです。
でもいつも心の底から怯えてる様子が感じられて不憫でしたね。

後半で受け様がしっかり攻め様の心を理解して過去の出来事の真実にたどり着き
攻め様と共に今度こそ離れないで暮らそうと・・・
やっと攻め様が過去の呪縛から逃れ幸せになれるそんなお話でした。
歳の差って言うよりはやっぱりワンコと飼い主って感じは最後まであります(笑)

書下ろしショートは・・・・
飼い主の嫉妬もかなり激しくて凶暴でしたっ!!
本編後にどんだけ攻め様調教されちゃったのかと唖然とします(笑)
それでもこの二人が出会ったのは運命なんだろうなって思えるんですよね。
受け様何気にS入ってます、そして攻め様ヘタレワンコ系でした。



3

雌犬というよりは発情した雄わんこ?

題名が題名だし、水戸泉さんだし、15歳年下攻めだし・・・だけどビープリだし・・・
そんな戸惑いを持ちながらも手にしたこの本、ある意味賭けであります。
きっとドロドロを若干ソフトにエロくという予想は当たっておりましたが、そうなった為かパンチは弱くなってしまったような。
雌犬というのは、攻めが受けに嫉妬して投げつける言葉であります。
確かにちょっと快楽に貪欲に前向きに受け入れてはいますが、雌犬という盛ったイメージは無きにしも非ずですが、むしろ、攻めが執着と嫉妬をみせていることから攻撃的なバカワンコ、そして後雌に手名付けられて従順なバカワンコになるという、雄ワンコのほうが犬らしかったかも?
そして、どうしても気になったのが文章の矛盾。
受けが自分を貶めて考える文章表記に、いかにそうであったか、をより重篤に表現するためか、過去との「えっ?」っていう差を感じてしまう。
そこまで過去について言及してないので比較できないんですが、触れられた本文中から察する限りでは、?なんですよ。
そしてお話も、表現したいものは二人の関係についてだけなので、それ以外については謎が残ったままなんですね。
だから、しっかり裏付けのあるストーリーが欲しい人にはモノ足りないかも。
ただ、二人が離れられれないという事実も何でかな?と思ってしまうと納得できなくなるので、ただ雰囲気のシチュエーションとエロスを楽しむ本と割り切ったほうが、ガッカリ感は少ないと思います。

5年前、警視庁を辞め現在産業廃棄物処理の危険な仕事をしている祐太の元に、刑事時代の後輩・志藤が訪ねてきて「一葉会」という組の事について聴いてくる。
もう関係ないとお茶を濁して別れた翌朝、昔祐太が保護して一時一緒に住んでいたことのある、今はヤクザの養子になった青年・真也が訪れて、祐太を自分宅へ強制的に連れてくる。
舎弟の見張りをつけ、祐太を監視する真也はその見張りにさえ嫉妬して、祐太を5年前と同じに犯すのでした。

お話に大きな筋はないのですが、全て過去がキーワード。
児童虐待の辛い目を見た事件を経験したことから真也放っておけなくて、妻子もいる家に連れ帰って保護していたのだが、彼が可愛かったということ。
別れるきっかけは、家への放火による妻子の死亡で、真也が関係しているということ。
それ以来真也が13になった時のほんの一瞬と、18歳の時、強姦されたこと。
合計して1年にも満たない共同生活なのに、互いに強く執着を持っているということでいいのかな?

この祐太、暴対にいたので仕事の為3人の男と寝た過去があるということで、仕事の為に体を利用したというのに強姦だったとか、開発されつくした体とか、表現が???
真也に最初に犯された時のビックリ!はww
膳立腺にぶっかけてやる・・・でイってました!!初めて見ましたよ(爆)
その後もお道具をとりだしたと思ったら、何と筆が登場してました♪あと尿道攻め。
結構エッチが長くて最初と2回目も20P以上描写に割いてます。
回数は少ないけどページが多いから濃厚な感じがします。
祐太が訪れた元関係のあったヤクザの組長、、気になる男ですねぇ~

『犬よりも嫉妬深い』ではすっかり手名付けられた真也がワンコ化しております。
祐太はなにやってるんだろう?専業主婦なのかな?

二人は忘れられない運命の出会いをしてたんだよね。という事でOK?

4

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