• 紙書籍【PR】

表題作青空の卵(1)

その他の収録作品

  • 夏の終わりの三重奏
  • 秋の足音

あらすじ

会社員・坂木司(さかき・つかさ)の友人・鳥井真一(とりい・しんいち)は自称「ひきこもり」だ。
坂木は鳥井を外の世界に連れ出そうと、時間をみつけては彼の部屋を訪れる。
そして鳥井の作った料理を食べながら、坂木は身近に起こった様々な謎を問いかける。
なぜなら鳥井は、大人の視点で推理し、子供の純粋さで真実を語ることができるから……。

坂木司の人気小説を、藤たまきが繊細なタッチでコミカライズ!
夢の最強コラボでおくる、ひきこもり探偵の癒し系ミステリ第一弾!!

■ 収録作品「夏の終わりの三重奏」「秋の足音」

作品情報

作品名
青空の卵(1)
著者
藤たまき 
原作
坂木司 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Wingsコミックス【非BL】
発売日
ISBN
9784403619892
3.6

(3)

(1)

萌々

(0)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
11
評価数
3
平均
3.6 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数1

いろいろ惜しい

実に雰囲気たっぷりの表紙ですが、非BLです。

原作は未読ですが、コミカライズは、かなり腐女子釣りを意識している感じ。
坂木と鳥井の関係も、BLの王道とも言える「友情と恋愛との間で迷いつつ微妙な均衡がいつ破れるのか」的な、BLの方向へいつ展開してもおかしくない雰囲気はたっぷりです。
と、この主人公二人の関係はニアBL,釣りBLなのですが、この作品が非BLである所以は、寧ろ、収録作「秋の足音」にあります。

「秋の足音」に登場するのは、白杖の美青年・塚田と、彼をストークしている謎の男女の双子。
ふとした偶然から、坂木は塚田と知り合います。
塚田は自分は誰かにつけられていて、それが男女の双子らしいと、その人物を確かめて欲しいと坂木に依頼します。
塚田の後をつけていたのは、塚田が失明する原因となったバイク事故で、一緒にバイクに乗っていた友人・安藤でした。
結末だけいえば、塚田と安藤は一緒に寄り添って生きていく道を選ぶのですが、ここに非BLだという最大ポイントがあります。
安藤は以前から塚田に恋していました。元もと歌舞伎の分家筋で喋るのは女言葉だし、容姿も女っぽい。そして、事故で生殖機能を失った。
結果として性転換した女の子です。
塚田の方は、以前から自分が安藤に好かれているのを知っていながら、恋愛対象としては安藤を見たことがない。
たとえこの先、二人が一緒に暮らすようになって、塚田と安藤の間に性的な関係が生じたとしても、二人の気分的には、男女の恋愛。
この結末の付け方が、この作品はBLではないと思わせるのです。

3

葡萄瓜

実は原作シリーズは総て目を通しております。
そしてこのシリーズは原作の時点から既に
(作者自身以外からは)ニアBLとして認識されて
いた節があります。
それに積極的に抗おうとしていない原作サイドの
意図は知る由もありませんが。

このコミカライズ、主人公達の関係は原作に
忠実に描かれておりますね。
そして原作通りにこれからも進行するならば
ニアBLと言わざるを得ない場面がこれからも
出て来るでしょう。
しかし主人公達の未来は違う地平に向かう筈です。
その紙一重の均衡が魅力の一つでもある推理小説、
と言うのが原作の正体です。

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP