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表題作慰愛 下僕の花嫁

沙居,元養育係の貿易商
東九条秋保,18歳,元士族旧家の次男で上等中学生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

元名家の次男・東九条秋保は兄に命じられ、製糸機の購入に輸入会社を訪れた。しかし前金を持たない秋保は追い返されてしまう。このままでは実家の事業が立ち行かなくなると思案にくれていると豪華な馬車が秋保の前に停まった。現れた男はなんと生き別れになっていた、幼い頃の教育係の沙居だった。輸入会社の支社長を務める沙居は、秋保に自らを差し出すなら契約してもいいと持ちかけてきて――…。執愛がつくる復讐の檻の味は…?

(出版社より)

作品情報

作品名
慰愛 下僕の花嫁
著者
しみず水都 
イラスト
一夜人見 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
プリズム文庫
発売日
ISBN
9784775518878
3.2

(12)

(0)

萌々

(5)

(6)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
4
得点
38
評価数
12
平均
3.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

あぁ~その後の妄想止まらない♥

書店で買ったんですが…すっごい残念なことにペーパーが付いてなかったよぉ(;O;)
いつもはペーパーのこと確かめて買ってたのになんて馬鹿だったんだっ!?
帯の「今夜はどこで挿れましょうか?」に妄想力最大出力で読みたくて読みたくて焦ってしまったぁ!!

もう!攻めの受けへの溺愛がすごい!めっさいいよ!!
受けの性格もいい子でかわゆいよ!受けの兄はすっごいクソだけど

攻めが受けのことを溺愛する理由として昔教育係をしていて受けに助けてもらったことがあるんですがその思い出もかわいいvv

えっちは昔のことを持ち出してされちゃったりなんですねぇ~えろいぃ
子供のときは攻めにお風呂であらぬところも指で洗われちゃってたって萌ポイント♪

最後受けの家の問題解決してるの?って若干思ったけど攻めが受けを愛でるのを一緒に愛でる本だからいいんです笑

後日談が収録されてたらうれしかったな

3

読みやすかったです

読みやすい文体と、無理のない情景描写に、すらーっと読み進められました。

攻めと受けの関係性が、現在と過去とではちょうど逆転していて、それがまさに「下克上」ですね。

現在もさることながら、過去のもろもろもふたりにとっては重要な話なので、回想にもたっぷりとページが割かれます。
現在と過去とでは、大きく時代も転換されていて、現在は明治初期のきらびやかな浪漫、過去は江戸末期の仄暗い情緒を味わえる、という感じ。

攻めが言い出す「復讐」や「恨み」も、比較的早い段階で(読み慣れていれば、ふたりが再会した直後には…)ブラフっぽいな、ということは読み取れるので、受けへのセクシャルないじめを楽しむ、というよりは、どう理由をつけて受けにさわるか、そっちの行為につなげるか、ということに手練手管を尽くす攻めを楽しむ…(笑)
ぽやんとしたお坊ちゃんである受けもまた、さほど疑いも抗いもせずに流されるままなので、ふたりのやりとりはかわいいです。

攻めが語る過去の回想では、性的虐待の要素も入ってくるので、なんというか、「成長したら攻め手になるショタへの萌え」みたいなものも、きっと見出せます。
ただ、これ、イケナイおにーちゃん(おじちゃんでもまあ可)がいじっててくれたら良かったんですが、女の人なので、うーん…。^^;

「復讐」や「恨み」を口にしているあいだはBLらしい攻め様っぷりもあったはずが(いや、それでもちょこちょこ片鱗はあるんですが)、受けへの素直な気持ちを告白してからの攻めは、わりと乙女化まっしぐら。

なんかカワイイ攻めだなあ、と、読後のほほんとしてしまいました。

0

切なく甘い下剋上

「今夜はどこで挿れましょうか?」なんてエロっぽい帯で煽るキラキラプリズム文庫~
そして内容はと申しますと、過去には京の都でお役を受けていた元士族の家の
次男とその教育係もしていた使用人との下剋上ラブなんです。
お話は特権階級が活きていた時代から廃止されてから数年来のお話で、いかにも
特権階級の家に、卑しい出生の秘密を持った攻め様が受け様に勉強を教える為に
雇われた事から始まる。
幼心に、攻め様に懐き、でも叔母や兄の攻め様に対する手酷い扱いに何も出来ず最後は
何も助けてやることも出来ずに生死不明のまま離ればなれになった二人。
そんな二人が兄の使いで異国風情の異人商館へ出向いた受け様は攻め様と再会する。
しかし、生きていたと喜びを感じていた受け様に攻め様の態度は冷たく迷惑だと
思っている態度で、受け様は過去の出来事を攻め様が許していないのだと意気消沈。

兄から外国製の最新糸機を手に入れる為に向かわされた場所は攻め様の商館で
でも、受け様は攻め様が迷惑に思っている事を感じとり帰ろうとするが攻め様が引き止め
糸機を融通するかわりに、受け様は1週間攻め様の下僕として使えることを条件にする。
受け様は過去の自分の家で受けた仕打ちを自分に憎しみと恨みを晴らす為に下僕に
なれと言われたと思い、受け様自身は糸機よりも攻め様への申し訳なさで受け入れる。
そして始まる凌辱かと思えば、確かに初めての受け様には全て恥ずかしいことでは
あるけれど、受け様を傷つけて痛めつける素振りもなくて、ただ、可愛がってる。
それでも過去に攻め様が受けた屈辱を聞いているだけで受け様は心がざわつく。

簡単に言えば、受け様の家での出来事は恨んでも受け様には恨みがなく、逆に恩を感じ
そしてそれ以上に受け様の事が可愛くて大事で、長年思い続けている。
そして、受け様は昔は懐いていたが、大人になって攻め様といる1週間で好きだと気づく。
始めからどんなことをしてもただ、受け様の側にいたかったと言う健気で一途な下剋上。
甘々な相愛ラブなのです。
しかし、受け様の兄の不遜で傲慢ぶりは是非どこかでガッチリ苛められて欲しいなんて
思ってしまう(笑)

1

復讐めいた恩返しに、下克上めいた下僕

全部読み終わると、なんと甘いお話でしょうか♪
大政奉還を迎え、権力をなくした元名家がなんとかやっていくために起こした当時流行の製糸工場の、機械を新たに買う財力がないために、その商談に次男(まだ学生)を向かわせる。
すると、その貿易商は実は、昔養育係として主人公は慕っていたが、長兄や叔母からはその出自から蔑まれ虐待されていた、川の決壊で行方不明になった、その人だった!
融資のカタに機械が納品されるまでの1週間、次男を自由にするという約束を長兄と取り付けていたその貿易商は、次男に丁寧に接しながら自分が過去されたことをなぞりながら、彼の体をひらいていくのだが・・・

という一見、復讐めいた下克上物語。
恨みを晴らすのかと思えば、それは優しく主人公を扱い、体は奪ってもしかも優しく、初めて体験させる洋式生活に、洋服までたくさん買い与え、貿易の仕事まで勉強させてあげている。
そして上げ膳下げ膳の、至れりつくせり生活。
本来なら恨んでいいはずの、復讐していいはずの兄の無謀な願いにも、融資を請け負っているという、一体彼の本意はどこにあるのか?

彼にとっては、昔主人公が幼い頃、優しく接してくれていたのが大変に嬉しく幸せだったと、苦労もあったがそれを上回る悦びだったから、彼のためなら彼の家を援助しようと。
しかも、その実家からの融資の条件が、うまいことにこの主人公を担保というのだから、貿易商には渡りに船!
そんなお話だったのですねw

しかしながら、この主人公天然風味満載w
実家は苦労しているだろうに、あまりそれを感じさせないんですよ。
学校も通わせてもらってるし。。。それが対面上の見栄なのか、本当にそのくらいは大丈夫なのか定かではないですが、あまり危機感を感じないですね。

ちょっと笑ってしまったのが、過去の話です。
主人公の家は母親が亡くなり、父親の妹がやもめで同居しているのですが、彼女が苛めをするんです。
貿易商=沙居 は叔母の亡き夫が実の妹とちぎってできた不義の子ということで憎んでいたんですよ。
で、最初は普通に折檻だったのが、性的いたずらになり・・・そのシーンがなんだか男日照りの気持ち悪いムラムラしたおばさんを想像させて思わず(爆!)
そして、彼は主人公の兄と同じ歳なのですが、兄にご奉仕をさせられて、という、性的虐待に移行していっていたんですね。
しかしながら、沙居が主人公に昔は好きだったじゃないですか?
なんて蒸し返したのが、体のすみずみまで沙居に洗っていてもらっていたときの事なんですが、
なんと!お尻の穴もって~しかも気持ちいいねって~(爆笑)
主人公小さくてよくわかってなかったらしいですがwwww

~だけど~ 、みたいな、そんな設定が満載の本作。
きっとよくある、復讐蹂躙下克上&調教かと思ったら、意外にも甘く進んだのが、予想外で甘いもの好きな方にもいいのでは?と思えました。

2

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