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表題作兄と弟のおとぎ話

加賀美家の実子で次男 加賀美幸政・22歳
養子の長男で女子高の美術教師 加賀美秋星 30歳

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  • あとがき

あらすじ

幼い頃は仲がよかった秋星と義弟の幸政。ほんの弾みで体を重ねてしまってから、お互いに避け合っていた。だが秋星に見合い話が舞い込み、大学を卒業した幸政は地元へ戻ってくることになり…!?

作品情報

作品名
兄と弟のおとぎ話
著者
石原ひな子 
イラスト
高宮東 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
発売日
ISBN
9784592877042
2.5

(8)

(0)

萌々

(1)

(3)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
16
評価数
8
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

兄の本音が見えるまで

今月は血の繋がらない兄弟モノが2冊発売になりましたが、こちらどちらかというとしっとり大人系の切ない展開。
しかしながら、主人公の温度がものすごく低いのでイラっとするものが。
しかしそのイラつきを呼ぶものこそが、主人公のこだわりであったということだったのですね。
その結末を知るに、それはある種の執着の形でもあるということがわかるのですが、こんな事ならもっと早くに何故?とも思わなくもなく、しかし年齢差の設定もあることからこの時でしかなかったんだよな、とも思い、
とりあえず、こういう兄弟モノの話もあるという、評価としては微妙ライン。
人物の魅力がよくわからなくて、キャラ萌えとかシチュ萌えは残念ながらありません。
初めて弟が兄を襲う時、若干早かった描写が、もっと早漏だったらクスっとして弟に若干入れ込めたかも?と意地悪を思ったりw

両親が駆け落ち同様で結婚した為に親族との関わりが一切なく、その両親が亡くなった時、子供の秋星が引き取られたのは親の親友だった加賀美夫妻。
この加賀美家は地元の名家らしく、家柄や体面をとても気にする祖母が仕切っています。
やがて、子がなかった加賀美の家に秋星の弟・幸政が生まれ、仲のよい兄弟として育ちます。
養子になる時にひと悶着あったりしたのもあり、祖母の秋星への態度はつらいもので、それから逃げるように東京の美大に進学する秋星。
彼は、大学時代に世話になったバイト先の松田と同じゲイであることからセフレのような、理解者として慕う身体の関係を持っていましたがそれを偶然訪ねてきた弟に見られてしまいます。
それから幸政と音信不通になるのですが、3年後祖母の命令で地元に帰ることを知った幸政に襲われるのです。
そして、互いを避けてきた兄弟は・・・

こんな基盤があるのですが、
祖母がわけわからん人です。
家、家、家、と、何かと秋星に辛くあたるくせに手ごまに使おうとか支配しようとする態度を取って秋星を翻弄するのです。
大学へ行く時なんか「戻ってこなくていい」なんて言ってるので、秋星もそれに乗ればよかったのに、結局祖母の言いなりになってる。
戻って見合いして、破談になって、そんな自分のない生活をして一体秋星の求めるものは一体なんだったのか?
・・・それが、結論だったのですよね。
弟は最初から秋星に激しい執着を見せてますし、はっきりと気持ちを伝えてますからわかるのですが、この兄!
彼は、ひょっとして一番欲張りで我儘で、でも臆病であったのかもしれません。
ちょっとタチが悪いかもしれませんね。
また、セフレだった松田も良く解らない人です。
この人の言葉はどこまで本気なんだろう?
きっと秋星が本気を求めても受け入れてくれそうな人ではあったとは思うのですが。

グズグズする秋星にイラつきながら、彼の本音を知った時。
この物語、やっと目の前が開けます。
焦らしプレイなんだわ、きっと(笑)

1

結局どうなるの?

すみません、結局どうなるの?って雰囲気で終わってしまったような気がします。
8才歳の差のある義兄弟もので、兄は子供の頃に両親を事故で無くし父親の親友に
引取られ生活が始まり、旧家の名門一族なので親戚連中や同居してる祖母に虐げられ
その後8年たって両親に実子が出来るがとても仲の良い兄弟になる。

しかし、兄はゲイで進学と共に上京し弟は休みの度に兄の所へ遊びにいくが、ある日
兄は就職先の上司で恋人未満セフレ以上の関係との情事を弟に見られ疎遠になる。
さらに、数年後祖母から見合い話と地元に戻って就職するように言われ、
長年逆らう事が出来なかった兄はまた言いなりになり地元に戻ることになる。

なんとも、家に抑えられ、自我を殺すように我慢してる兄ですが、健気と言うより
日和見的でイライラしちゃうキャラでしたね。
弟は欲しいものは必ず手に入れるタイプ設定ですが、年下で8才も離れているので
妙にお子様な感じでした。
結局兄が家に長年縛られてきたけれど少しずつ、弟との関係で自分一人じゃないと
次第に前向きになるような内容かも知れないですが惹かれるものが無かったです。

0

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