• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作戀のいろは

藤邑冬吾,鬼と噂される高利貸し
ほたる,借金のカタに冬吾に売られた茶問屋の下働き

その他の収録作品

  • いちご日和
  • あとがき

あらすじ

高利貸しの冬吾の元で奉公することになったほたる。けなげで一生懸命なほたるは、冷血と噂される冬吾の心さえも溶かし…。

作品情報

作品名
戀のいろは
著者
御堂なな子 
イラスト
テクノサマタ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344831353
4

(79)

(42)

萌々

(15)

(14)

中立

(1)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
11
得点
313
評価数
79
平均
4 / 5
神率
53.2%

レビュー投稿数11

読むなら寒い季節に!寒さがよく伝わる。

BLソムリエのおすすめで読みました。
不憫な受けが包容力抜群の攻めに会い幸せになる王道のストーリー。
このタイプの作品を何作か読みましたが、蛍は3本の指に入る不憫さ。
捨て子で、実の親と拾ってくれた奉公先の奥方に2度捨てられています。
その奉公先では布団なし、風呂なし、残り物の食事、教育も受けられず、暴力を振るわれ、挙句の果てに借金のかたに売られる・・。
ただ蛍は教育を受けていないせいか、自分の境遇を当たり前に思っていて、不幸に気づいていない。
一方、冬悟は心に傷を負っており、鬼と呼ばれるわりに優しく、不憫な蛍に食事と布団と教育を与えます。
なんでも素直に喜び感謝する蛍はかわいく、冬吾がデレデレするのも分かる。
蛍の台詞は始めひらがなで段々漢字が増えていき、おかげで蛍の話し方の拙さは伝わるけど、やはり読み辛いしわざとらしく感じた。
ずっと幸せに暮らして欲しいけど、この後、戦争に巻き込まれるだろうなあ・・



0

健気〜〜〜〜〜〜!!

とにかく受けが健気で愛おしいです。。
あまりの過酷な環境に思わずホロリときてしまいます。
あんなに粗末に扱われたのに身を挺して前のご主人達を庇おうとする純真さには、攻めが絆されてしまうのも納得です。。
鬼と呼ばれる攻めがなぜ最初から受けに情けをかけたのかも、理由が分かるとまた切ない。。
攻めには二度と同じ悲しみを繰り返さないように受けを大事にしてほしいです。。
それにしてもイラストを見ると受けが本当に小さい子どものようでなんだかイケナイことをしているような気持ち満載でした。
健気受け好きには是非オススメします!!

1

ショ、ショタじゃないもん!

面白かったです。面白かったですがテクノサマタさんの絵がショタ感を倍増させていてショタ苦手な身としてはつらい。ほたるは推定16歳だし、18歳まで成長するからショタじゃないもん!宣言しておいて…。

改めて、とても面白かったです。和風ファンタジーかと思って手に取ったら時代劇でした。

舞台は大正七年の東京。日本橋の大店・青戸屋で奉公している少年・ほたるは橋の下で拾われてから十数年、店の者達に虐げられながらも恩に報いようと身を粉にして働いてきましたが、ある日、浅草の高利貸しである藤邑冬吾のもとへ使いへ出されます。ただ手紙を届けることが目的だったはずのお使いは、しかし、借金のかたにほたるを藤邑に売り飛ばすためのものだったのです――。

健気受の極致と言っても過言ではない作品だと思います。特段、健気受が好きってわけでもないのですが、思わず涙ぐんでしまいました。しかも序盤で笑 惚れた腫れたは抜きにしても、ほたるが幸せになっていく様子に胸が温かくなりました。恋文のくだりはもう…なんですか、名作ですかこれは。

また、鬼と呼ばれた冬吾がいつほたるに惚れたのかが明確だったのもとても良かったです。体格差、年齢差のある健気受モノの場合、攻はいつの間にか絆されていて、いつの間にか庇護欲が恋情になっている…みたいな作品が多いので、冬吾のそういう言動にも芯の通った男らしさを感じました。

時代考証も、素人の自分が違和感を覚えない程度にはしっかりされているし、言葉遣いも自然で(ほたるの台詞の変化に注目です)、何よりも序盤からぐいぐい読ませる筆致に惹き込まれました。紫乃先生や槇巡査も魅力的なキャラクターで好きでした。

唯一気になったのは、攻には忘れられない女性がいるんですよね。なんかちょっと…うーんしっくりこない。でもお見合いのくだりを考えると「忘れられない男性」では不自然だし……あ、受が女の子のほうが物語としては自然なのか、と気づいてしまったので評価は「萌x2」です。

初読みの作家さんだったので、別の作品もぜひ読んでみたいです。

0

まって( ; ; )ごめんなさい八重邪魔です地雷です!

辛辣なコメ失礼します。。

趣味じゃない!ではあるんですが、私不憫受けめちゃくちゃ好きで、途中までは良かったんです。萌えツボピンポイントだったのですが。。
受けの扱いが酷ければ酷いほど、幸せになった時に萌えるので、最初攻めが傲慢で俺様鬼畜だったのに、受けの可愛さに絆されていく過程がとっても好きです。本当に!
ちなみに体格差もいい感じでした。
しかし他の方がおっしゃるように、ご都合展開も多く、攻めの行動にツッコミ所も多かったです(笑)

更に最悪だったのは、攻めがずっと昔の女を忘れていないということです!しかも最後まで受けも大切だけど、昔の女(亡くなってる)も大切。これからも想い続ける的な感じで、後味も悪かった。もはや八重生きてたら受けのこと好きになんないじゃんw受けも受け入れてるしw

申し訳無いのですが、攻めor受けに忘れられない想い人がいる設定が大っ嫌いなので、ここで一気に萎えて流し読みになりました。相手に大切な忘れられない人がいるって、主人公cpに感情移入してるのに本当邪魔だと思うんです。たとえ亡くなったとしても同情できない、邪魔です。スパイスを入れたいなら、お手軽に扱えるキャラ出すんじゃなく、もっと違うパターンでよくないですか?こうやって切ない雰囲気出すんじゃなくて、違うやり方で切なさを出して欲しかった。なんだか作者さん、楽しましたねって感じでした。すみません。
前半いい感じだったので、八重の存在に余計腹立たしくなりました。…>_<…あー本当残念!あらすじに書いてて欲しいレベルです。

すぐ他の小説読んで、お口直しします。

2

古典は偉大なり

昔の少女雑誌は、継母にいじめられても気高い心を失わない美少女が、最後に幸せをつかむ話であふれていた、と母に聞いたことがあります。
本当にそんな話ばかりだったのか、真相は定かではありませんが、母の心に強く残ったことは確かです。

私の母の思い出話を持ち出すまでもなく、「小公女セーラ」や、「シンデレラ」「おしん」など、古くから洋の東西を問わず、この手の話は多くの人の心を捉えて離さない、黄金パターンだと言えます。

そしてここにまた一つ、古来から愛されてきた伝統の物語が、BLという新しい姿をまとって、現代によみがえりました。

主人公ほたるが、非の打ち所のない良い子であればあるほど、そして継母の仕打ちが酷ければ酷いほど、ほたるが幸福になる過程で、いっそう読者がカタルシスを得られると、御堂先生は心得ていらっしゃいます。

その気持ち良さに、私などはエクスタシーさえ感じました。

3

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP