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表題作蝶々結びの恋

霧生明央・生来の心臓病を手術で治した/理工学部一年
佐原草・左小指の赤い糸が見える/経済学部二年

その他の収録作品

  • 桜の頃に生まれた君へ
  • あとがき

あらすじ

他人の赤い糸が見える草は、病弱な同級生・霧生のことが気になる。数年後、大学で再会した霧生は背も伸びてかっこよくなっていて…。

作品情報

作品名
蝶々結びの恋
著者
御堂なな子 
イラスト
鈴倉温 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344827967
3.5

(20)

(2)

萌々

(9)

(7)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
69
評価数
20
平均
3.5 / 5
神率
10%

レビュー投稿数4

特別な二人だけの運命の赤い糸

イラストもマッチしてるピュアで一途な特別な運命の相手とのちょっぴり切なくて
でも胸にキュンキュンくるような命の煌めきのような恋のお話でした。
設定的には攻め様が重篤の心臓病を抱えている病ものとでも言ったらいいのでしょうか。
BL的にはこの手の病でのシリアスな展開のストーリーって結構あるかも知れない。
読みはじめの38Pまでなら、少女向けの恋愛マンガで1冊書ける展開な感涙ものです。

さらに病気以外のポイントが受け様が「運命の赤い糸」を見る事が出来る能力を持っている
ファンタジー要素、受け様は自分以外の運命の糸が見える不思議な能力があって
誰が誰と付き合っている相愛だとか、誰かが片思いしているとか、はたまた、赤い糸が
一人で何本も持っていてあっちこっちで何又も仕掛けるのまで見えてしまう。
それでも自分のだけはどんな事をしても見る事が出来ない。

心臓病の攻め様は幼い時に生死の境をさまよった末に、助かったと同時に
自分の赤い糸だけは見える能力を備える事になります。
自分だけが見える、自分以外が見える、この二人の能力こそが二人が運命の相手であると
思えるような展開になります。

二人の出会いは高校の入学式で、お互いに相手が何故か気になって友人関係になり、
受け様は攻め様の赤い糸を見る事が出来るのですが、その糸は誰のものより細くて
攻め様の命の灯みたいな感じで、攻め様と出会った事で人の健康面が赤い糸で解るのだと
受け様は知る事になり、常に攻め様の身体が心配でたまらない状態になりながらも
無二の親友として高校生活を送るようになります。

しかし、攻め様は学校も休みがちで受け様の心配は尽きない、そして受け様の知らない
秘密があって、それが攻め様が自分の運命の赤い糸が見える事。
その糸は出会った時から二人を繋いでいるのですが、攻め様は受け様にその事を告げる事が
出来ない、それは明日をも知れぬ命の現実と恋する臆病な心が口を重くする。

このまま最悪な形でサヨナラになる展開かと焦りますが、病気を克服して二人は再会。
同じ大学生で、攻め様は1年遅れで受け様の元へ戻って来る。
親友から恋する恋人同士になるまでを中盤以降は描いているけれど、互いに好き過ぎて
すれ違ってしまう出来事が起きるがそこは、やっぱり特別の運命の相手、
理想的なハッピーエンドで終わる作品です。
以外にほろっと泣かせる場面があって、書下ろし部分では二人の行き先に暖かな
幸せが見えるような感じで終わるピュアな恋物語で、素敵でした。
ベタなんだけど、この手の展開は乙女心を擽るかもと思いました。

6

ファンタジー♪

鈴倉温先生の繊細なイラストに非常にマッチしたお話です。

主人公の草(受)は赤い糸が見え、結んだり切ったりすることができる
特殊能力を持っているけど、他はごく普通の大学生と
重い心臓病を患っている霧生(攻)は高校の同級生であり病気の治療のため高校を
退学し離れ離れになって病気が治って草と同じ大学に入ってからの再会話です。

草の特殊能力以外は普通の再会愛ではありますが、良くも悪くも普通な感覚を持つ
草は霧生に告白されても友情の好きと恋愛の好きと悩むというお話です。
いい感じにホロリとさせられ、ハッピーエンドでよかったです。

面白い設定なのでこの話だけで終わるのはもったいないようにも思えますが、
草、霧生のキャラクター的におせっかいをするタイプではないので
末永く幸せに静かに過ごして行くんだろうなぁと思いました。

1

かわいいお話でした!

おとぎ話のようで、丁寧なかわいいお話でした。

病気のものになると、悲しくなってしまうし、
あまり読まないのですが、それでも
物語の雰囲気の良さから、入り込んで読みました。
何度かウルウルしましたが。

人の赤い糸の見える草は、心臓が弱い同級生、霧生のことが
気になって仕方がない。その時は、体の弱さから、
霧生の糸が他の人よりも、色が薄く細いことから
心配で気になって仕方がないのでした。
しかし、霧生は、病状から、退学し、療養することになり、
20歳の誕生日を一緒に祝おうと別れます。

そして、大学生になり、手術により回復した霧生は、
草の前に現れます。

幸せになってほしいな~と心から思える2人でした。

1

受けが攻めの気持ちをまるっと無視してる…

同級生同士の再会愛のお話。
主人公は自分以外の人間の運命の赤い糸が見えて、それを結んだり切ったりできるという不思議な力の持ち主で、両片想い状態の友達の糸を結んであげたりするお人好し。

心臓の手術を受けたために浪人した攻めと、大学で再会した受け。攻めからずっと好きだったと告白され、離れていたことで気持ちを自覚していた受けもそれを受け入れる。そして初めてのキス。そこまではいい。が、攻めが入院中に仲良くしてた女の子が出てきてからが、なんかおかしくなる。

元々、受けはなぜだか、攻めから告白されたにも関わらず、その気持ちは友情以上のものじゃないと勝手に思ってる。キスもしてるのに。そこが私には理解できず。
で、攻めの女友達から攻めに向かって糸が伸びているのを見て、攻めは自分なんかよりも、普通に可愛い女の子と付き合ったほうがいいんじゃないか、と勝手に思い込み、勝手に別れを決意する。ここがもう、なんで?としか思えなくて…。
攻めと彼女が赤い糸で結ばれてるのが見えた、とかならわかる。でもそうじゃない。攻めは受けのことが大好きで、エッチはまだだけど、キスも攻めからだったし、人前で手を繋いできたりして愛情表現もしてるのになぜ…。男同士で恋愛はちょっと…ってのはあるんだろうけど、攻めが女友達と、友達以上のなにかがあったわけでもないのに? なんで?

こういう展開が正直好きではないので、ここからこじれたらもう読むのやめようと思ったのだけど、攻めがそんな受けにガツンと言ってくれて、別れを阻止する展開に。ようやく気持ちを確かめ合って、初エッチの流れになったので心底ホッとした。攻めは男前キャラで、そこはよかった。赤い糸に関するオチも、想像はついたけど、納得はいく。
それだけに、受けは何をひとりでグルグルしてたんだ?と呆れる気持ちもある。攻めは最初から、ハッキリ気持ちを伝えてたのに、どうしてこうなった…。

1

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